
確定申告という大きな山を前に、パソコンの電源が入らなくなる……。想像するだけで心臓がぎゅっと締め付けられるような出来事ですよね。私もかつて、画面が真っ暗なまま動かなくなったパソコンを前に、積み上げてきた数ヶ月分の仕訳が消えてしまったのではないかと、絶望感で指先が震えたことがあります。
そこで今回お客様からのご相談で「パソコンというよりも、ブルーリターンという会計ソフトのデータが必要なんです・・・保存していなくて・・・」との事で
大丈夫です。ハードディスクが生きていれば、あなたの努力の結晶であるデータは必ず取り戻せます。今回は、電源の入らないPCからブルーリターンのデータを救出し、新しい環境で再び歩み出すための手順を、私の実体験に基づいた安心感とともに綴ります。
壊れたPCから「ブルーリターン」データを救済
まずは、故障したパソコンのハードディスクを直接覗いて、データが眠っている場所を探しに行きましょう。ブルーリターンAを標準設定で使っていた場合、データは以下の場所にひっそりと守られています。
保存データはここにあります
エクスプローラーを辿って、以下のパスを確認してみてください。
C:\Users\(ユーザー名)\Documents\BruleA\Data
ここにある「BRA」で始まるファイルや年度ごとのフォルダが、あなたが日々入力してきた大切な記録です。もし見当たらない場合は、念のためバックアップフォルダも確認しましょう。 C:\Users\(ユーザー名)\Documents\BruleA\Backup
救出の際は、迷わず「BruleA」というフォルダを丸ごと外付けHDDやUSBメモリにコピーしてください。それが一番確実で、安心できる方法です。
暗号化の壁「BitLocker」を乗り越える
最近のパソコンでは、データを守るために「BitLocker」で鍵がかかっていることがよくあります。別のパソコンで中身を見ようとした時に「回復キー」を求められても、焦る必要はありません。
- スマートフォンなどで Microsoftアカウントの「回復キー確認ページ」にサインインします。
- 画面に表示される48桁の数字を見つけます。
- その数字を入力すれば、まるで魔法が解けるようにデータにアクセスできるようになります。
「よかった、データは無事だった」と胸をなでおろす瞬間まで、あともう少しです。
新しい環境で、また「ブルーリターン」を始める
OSを入れ直したり、新しいパソコンを用意したりした後は、再びブルーリターンが動く環境を整えてあげましょう。
公式サイトからの再導入
まずはブルーリターンA公式サイトへ。 「ダウンロード」から「BRAスタートメニュー」を手に入れ、インストールを進めます。お手元の「ユーザー登録完了のお知らせ」にあるライセンスキーを入力すれば、再びソフトが息を吹き返します。
データの復元手順
最後に、救出しておいたデータを読み込ませます。 ソフトのメインメニューにある「52 データの復元」を選び、コピーしておいたファイルを選んでください。画面に自分の事業所名が表示された瞬間、きっと「おかえり」という温かい気持ちになれるはずです。
PCの故障は本当に予期せぬトラブルですが、一つひとつ手順を追えば道は開けます。あなたの事業を支える大切なデータ。無事に取り戻せるよう、心から応援しています。















データの救済については記憶媒体(HDDもしくはSSD)を別のパソコンで読み取る方法が一番確実です