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Linuxをメイン機にして気づいた“現実的なこと”

今回は少し趣向を変えて、「Linuxにしてよかった!」というポジティブな話ではなく、実用的な判断のもとで感じた“リアルな部分”をお話ししたいと思います。というのも、最近メイン機をLinux(Zorin OS)に切り替えてみて、思っていた以上にいろんな発見があったからなんです。

メモリ使用量の軽さに衝撃

まず一番に驚いたのは、メモリ使用量の圧倒的な軽さ

普段、Windows 11を起動して、Google ChromeでGmailのアカウントを2つ開くだけで、だいたい8〜10GBも使っているんです。これがZorin Linuxだと、起動直後のメモリ使用量が約2GB、Chromeを開いても4〜5GB程度。

半分以下のメモリで、同じ作業がスムーズにできてしまう。これには正直「え?」と声が出ました。もちろん、CPUやストレージの影響もありますが、私のメイン機は中古のLenovo製ミニデスクトップで、Ryzen 3 2200Uという、今となっては7年前のCPU。それでもサクサク動くのですから、Linuxの軽さは本物だと思います。

ここがつらい、2つの不満点

とはいえ、当然ながら“理想郷”というわけではありません。イライラしてしまうポイントもいくつかありました。

トラックボールマウス問題

まずひとつ目は、マウス操作。

私はロジクールの6ボタントラックボールマウスを愛用しているのですが、Windowsでは「Logi Options+」というユーティリティで、アプリごとにボタン設定をカスタマイズできるんです。

これがLinuxでは使えません

代替ツールもありますが、設定がとにかく面倒。コマンド入力で設定変更なんて、仕事中にやる気にはなれませんよね。“クリック一つで切り替えられる便利さ”が、こんなに恋しくなるとは思いませんでした。

ATOKが使えないという絶望

二つ目は、私にとって致命的とも言える問題。

そう、「ATOK(エイトック)」が使えないことです

日本語入力において、私の中でATOKは“心の右腕”のような存在でした。特にカタカナ英語の変換が秀逸で、他のIMEでは代替が難しい。誤字脱字の指摘機能も本当にありがたく、もはや手放せないツールでした。

しかし悲しいことに、Linux版ATOKは2021年でサポート終了。後継の「ATOK X」という話も耳にしましたが、結局触れる機会もなく終わりました。これさえあれば、Linuxを完全移行していたかもしれません。それほど、私の文章生活はATOKに支えられていたのだと実感しました。

結局、二刀流に落ち着く

こうしてLinuxを試してみて、最終的に辿り着いた答えは「二刀流」です。仕事のメインや文書作成、細かいユーティリティ作業はWindows。一方で、ネットショッピングやセキュリティを重視する場面ではLinuxを使う。

特に今年1月にちょっとした“被害”を受けたこともあり、決済やログイン操作にはより慎重になりました。神経質かもしれませんが、それぐらいのほうが安心できるんです。

最後に気になるであろう点を補足しておきます。ChatGPTやGeminiといった生成AI、もちろんLinuxでも問題なく使えます。ブラウザベースですから、マイク入力も画像生成も普通に可能。正直、業務で困ることは一つもありませんでした。

これからLinuxを使おうと考えている方へ

もし、これからパソコンを始めようという方がいらっしゃるなら、Linuxはかなりおすすめです。シンプルで軽く、ネットや事務用途なら十分すぎるほど。

ただし、すでにWindowsで便利なツールを使いこなしている方にとっては、「それが使えない」というストレスがあるのも事実。結局、どちらにも良さがあるということですね。