パソコンの不調で、Windowsが正常に起動が行えないなどの不具合が発生した時にはハードディスクの交換を行いWindowsを新規にインストールする事で制作された「既存データ」は無事でも、環境設定やアプリケーションソフトの設定が必要な事から、Outlookの再設定時にメールアドレスとパスワードは把握が行えていたとしても、正常に送受信が行えない問題はいまや私にとっては「あるある」系となりつつあります。
Outlookをそろそろ辞めましょうか
永遠のテーマとなるのが既存のメーラーをどのタイミングで変更するか、なのです。これは企業では膨大なアドレス帳やメールのデータをパソコンに保持されている場合について、万が一パソコンが故障しても「如何に簡単にメールのデータや環境移行が行えるか」という事。
もし10年前後のパソコンをお使いの方であればWindowsであれば「WindowsLiveMail」もしくは「WindowsMail」となりますが、Outlook2010〜2013をお使いの方も多いと思います。
これら全てはテクニカルサポートを終了したメーラーですのでパソコンを新調された場合はメールの移行がちょっとだけ難儀です。具体的に申し上げれば「難しいというよりはお手間のかかる作業が多い」事になるのですが、もしこのタイミングで会社などで指定のメーラーがなければ「Thunderbird」という無償のメーラーに変更されてみては如何でしょうか。
Thunderbirdに変えるべき理由
私が何故この「Thunderbird」を推奨するかと言えば無償である事が最大の理由であり、企業によっては今後マイクロソフトオフィスを無償か安価な互換品に変更を行った際でも「Outlook難民になる必要が無くなる」から、という事になります。
またWindowsLiveMailなどの無償のメーラーはWIndows10では簡易の「メール」というアプリになってしまった事から詳細な設定や振り分けが行えない事から無償のThunderbirdへの移行が多くなってきているのも理由に含まれます。
因みに、Thunderbirdは無償で利用ができますが寄付を募っており、その寄付金で現在でも運営されておりますので、長期間愛用できそうであればお布施のように送金しても良いかもしれません。
Thunderbirdが人気になった訳
では何故、ここまでThunderbirdが人気になったかと思うと、私なりに2点大きなメリットがありました。その一つは「メールの設定が非常に簡単である」という事、これはメールアドレスとパスワードさえ覚えていれば初回起動時に入力するだけで自動でPOPやSMTPサーバなどの情報を入力しなくても自動で検出してくれるという点。
次に「メールの環境&データ移行が簡単である」という事、これは特定のフォルダをコピーするだけでメールアカウント情報やアドレス帳までも一瞬で新しい環境に移行が行えるという事で、これが非常にありがたい仕様となっている事からThunderbirdの普及が加速したのではないかと思います。
IMAPかPOPか?
希に問題としては、企業で契約しているメールサービスがプロバイダに与えられたメールアドレスではなく、契約したレンタルサーバーで設定されたメールの場合については手の打ちようがない事が増えてきました。
その問題をまずは解消させるには、Thunderbirdを使ってIMAPもしくはPOPサーバーのアドレスの在処を知るだけでも私は使用する事があります。
もちろん契約しているレンタルサーバーの所在を知っていれば不要となりますが、パソコン設定業者がThunderbirdを最初に推す理由としてはこの理由も含まれると思っております。
尚、いくらThunderbirdでも送信に証明書が必要な場合においては認証ファイルが必要な事がありますが、契約しているサーバーの所在を知り、会社に管理者の方がいれば用意をしてくれると思いますので、無理にThunderbirdを入れる必要はありません、あくまで所在を知るために使用を推奨しているだけです。
Windows11もきっと対応してくれる
ここからは今後のお話をさせて頂く事になるのですがOffice2013をご利用の方はそろそろサポート期限が近づいているかと思い、そのサポートの切り離しのタイミングは間違い無くWindows11で起こりうる問題だと予測します。
もちろんインストールは行えるとは思いますが、ソフトウェア上での不具合で送受信が行えなかったりメールの内容がプレビューできない問題が発生しないとも言い切れませんので、これらの問題が発生した時にはWindows11が原因なのか等の切り分けは困難となります。
つまり今後はOutlook2019以降のユーザーはまだ安心できますが、メーラーに依存していない方にとってはブラウザでGmailやYahooなどのメールを利用するかThunderbirdなどの無償で柔軟な対応を行ってくれるアプリケーションソフトを選択する事を推奨とされる時代がもうすぐそこまで来ております。
メーラーの価値観はその企業または人によって大きく変わりますので、今後はメールの使い方をどうあるべきか改めて見つめ直してみては如何でしょうか。