先日、とあるお客様から「写真データが大事なので、それだけでも移行して欲しい」とのご依頼で、破損したハードディスクからデータを抜き出し、新しい媒体(SSD)に交換を行った際にクリーンインストールしたOSにデータを戻してお渡しをした際、その翌日にお問い合わせを頂いたのです。
「デスクトップにあるショートカットのプログラムがほとんど動かない、これではまるで初期化ではないか?」
との事でしたが、当初ご説明にも「お客様が生成されたデータのみコピーを行いますね」とお伝えしご了承を頂いたものの、このようなご指摘を頂くにはなにか理由があるはず。
そこで後日再度ご来店を頂きご説明を行いました。
データ復旧ではアプリケーションソフトは起動できない
お客様曰く、4年前に当店をご利用になられた際に同様の作業をご依頼されたそうで、その際はほとんどのプログラムそうですが、お客様曰く「Setup.exeは動いていた」との事。
また、Program Files(プログラムファイル)にデータが殆ど入っていない事から、これでは初期化と同様の状態ではないか?との事でした。
ここで一旦整理をすると、既存のアプリケーションソフトはセットアップを行う事で「Program Files」フォルダなどに加え、レジストリ設定、Windowsフォルダ、ユーザーの隠しフォルダ内に情報を書き込む事で連結して動作させる事から、単にファイルをコピーしただけではアプリケーションは起動しないという事。
これはお客様も「存じている」事で、それでも「前回は起動していたのになんで?」との事でした。
ここで私は上記の内容に意識の相違があると感じました。もしかすると、前回動いていたファイルはプログラムファイル内部ではなく、単体で動作しているツールでは無かったのではないか?
そこでお客様とデータ復旧を行ったハードディスクのファイル内容を一つ一つ確認してゆく内に、一つの結論が出ました。
それは、プログラムファイル内部のデータではなく、ツールであった可能性が濃厚となった事。また四年前のパソコンの修理の際に、ある程度のユーティリティやアプリケーションソフトを新規にインストールを行った状態でお渡しをしていた事が勘違いをさせてしまったのです。
これおをお読みになられている方に誤解を招かないように補足致しますが、お客様はお怒りにはなられていません。本件は過去の情報と相違が生じた事で疑問に感じたと仰って下さいました。
サービス接遇とサポートする立場の義務
これはサービス接遇をする立場としてはお詫びをすべく、説明不足が生じたものから誤解を招いてしまった事に非がありました。
その上で、パソコンサポート業者として正しい情報を上書きさせて頂くためののご説明を行う事で、ご理解を頂きました。
今後の課題としてはご希望されるお客様にはデータ復旧後の抽出したデータ以外に、可能な限りファイル一覧表をテキスト形式でお渡しをすべきと考えました。
独立して10年が経過してもまだまだ気付かせて頂く事があります。そのような意味も含めて、本件を備忘録として残しておこうかとブログにしました。
灯台下暗し、今回でまた一つ学びました。