あー、ハッカーになりてぇ・・・なんて、今どきは思わないかもしれませんが、当初はかなりの人気のワードだったんですよ。「ハッカー」を題材とした漫画も昔はかなり多かったと思いますが、そんな憧れを未だ消えていない人にとっては朗報です。
Steamで販売を開始した「Anonymous Hacker Simulator」というゲームは、非常に地味なのですがかなり面白いのです。
「ハッカー?どんなゲームなの?」と思われた方にご説明しますと、パソコンを使ってインターネット経由で特定のサーバーに侵入してデータを盗み、それを世に公開したり悪事を働いたりするゲームです。
なんか書いている事がムチャクチャだよ、と思わないでください。本当にそんなゲームなのです。主人公はあなた、パソコンを使ってハッキングをしながら生活をする事になります。
最初は薄暗い部屋からのスタートとなりますが
ハッカーとしての実績を積めば得られる報酬がどんどん上がり、こんなに優雅な生活を送ることができるようになります。
なんて夢のような話なんだ・・・と、現実はこんなものではないかと思いますがゲーム性としてはグレードが上がるというのはモチベーションアップに繋がります。
肝心のハッキング作業としては、主に以下のパソコン画面を永遠と見つめる事になります。つまりPCでゲーム内のPCを操作するのです、なんという事だ。
ターミナルと呼ばれる画面ではWindowsでは「コマンドプロンプト」と呼ばれるものと同じ、基本はLinuxがメインで利用されている事からこの名称を使います。
基本操作はゲーム内でも同じでコピーや切り取りやペーストも出来ますので、比較的パソコンの操作に慣れている人向けのゲームと思いますがご安心を。具体的にはコマンドを打って、相手のIPアドレスから脆弱性となるサーバー(またはサービス)にアタックして侵入する、それだけの流れです。
コマンドの内容などは覚える必要は無く、受注したジャーナルに使用すべきコマンドが表記されいるので、序盤はコピペでほとんどイケます。
序章の中盤からは少しだけ難易度があがり、例えばTwitter(このゲームではツイターと呼ばれる)のユーザーからの投稿(つぶやき)からヒントを得て犯人を割り出すミッションが登場し、そこから相手先を割り出してホスト名やIPアドレスを調べる作業となりますが、これも専門知識は必要なく永遠とあーだこーだと探しながらメールアドレスやパスワードを入手し、時には侵入出来ない時はパスワードを書き替えながらも相手の懐に潜入します。
相手のサーバーに入り、重要な情報を特定の企業や機関に送信する事でミッションがクリアとなりますが、入手をしただけでクリアとなる条件もあります。
個人的に面白いと思った箇所は、永遠に同じ事をしているようで毎回違う事をさせられているという事。他のシュミュレーター系のゲームでは永遠と繰り返された動作が続きますが、このゲームは答えが検索をして情報が得られるものと、解析をして得られるものと、お金を貯めて入手したマルウェアウイルスをどう使うかが毎回大きく変化しますので飽きません。
つまり、こうすれば有利になるという条件が存在ぜすに入手した情報を如何に取りこぼすこと無く答えを構築する事で相手先に潜入出来るか?というゲームですので、ちょっとした暇つぶしというよりは常に答え探しを求めるゲームというのは斬新でした。
まだプレイをして5時間程度ですが、クリアが行えるまでちょっと頑張りたいと思うほどの完成度ですので、パソコンに不慣れな方であっても根気さえあれば、頑張って進めるうちにコマンド入力を繰り返し行う事でタイピングの速度は間違いなく上昇すると思います。
いやぁ・・・こんなゲームが世に出るとは・・・こりゃコンシューマーハードが世界で衰退する理由が分かります、なにせ2,000円以下で購入できてネットワークのスキルも得られるなんて、本当に良い時代に生まれました。
あとは・・・このゲームが倫理的に消滅されない事を祈るだけです、なにせ基本的な行動が非道徳的な行動でもあるのですから。