
「もっと簡単にパソコンのBIOS画面を録画できたらなぁ」
これ、修理屋をやっていると誰しも一度は思う瞬間です。私もその一人。しかも、できればお金をかけずにスマートに、ですよ。
そんなある日、ふと思い立ったのが「iPadって、モニター代わりにならないの?」という疑問。
正直、最初は半信半疑でした。「いやいや、どうせまた高いアダプターとか専用機材がいるんでしょう?」と。でも、調べてみると意外や意外、たった数千円で揃えられる機材で、できちゃうんです。
必要なのはこれだけ
まず用意するのは以下の3つ。
- HDMIキャプチャーボード(Amazonで2,000円〜3,000円くらい)
- HDMIケーブル(これは修理屋なら在庫の山にあるはず)
- iPadに「Genki Studio」という無料アプリをインストール
はい、これだけです。本当にそれだけ?って思いますよね。
私も思いました。実際に接続して、Genki Studioを立ち上げた瞬間、
「…映った。」
思わず独り言を漏らしてしまいました。

修理が変わる。BIOS画面が録画できるという衝撃
特に感動したのは、BIOS画面を録画できたこと。
修理の現場って、トラブルの瞬間って案外一瞬なんですよね。
画面がチカっと光って消える、とか。
電源が入った瞬間にエラーメッセージが出るけど、すぐに消えてしまう、とか。
こういう一瞬の「決定的瞬間」を今までは見逃してしまって、原因特定に時間がかかることもありました。でもこのキャプチャーボードとiPadの組み合わせなら、その瞬間を録画して後から確認できる。録画した映像をスロー再生したり、一時停止して拡大してみたり。
もう、修理がはかどるはかどる。
電子顕微鏡のモニターとしても大活躍

ちなみにですが、私はこの仕組みを電子顕微鏡のモニターとしても使っています。いつもは小さなモニターをのぞき込んで基板のハンダをチェックしてたんですが、iPadの大きな画面に映すことで、目も肩もラクになりました。
これはもう「老眼対策」と言ってもいいレベルです。30代後半あたりから、細かい作業は目がしんどくて…。「え、これGNDとVCC、どっちにハンダしてる?」なんて悩みながら作業していたあの頃に、この環境があれば。
気になった方はぜひ一度試してみてください
今では日常的にこのセットを使っています。ちょっとしたトラブルの解析にも、動画で残せるというのは本当にありがたい。仕事の効率もグンと上がります。
そして何より、iPadという“既に手元にあるもの”を活かせるっていうのが最高です。余っていたiPadが、まさか修理用モニターになるなんて思いもしませんでした。
このHDMIキャプチャーボード、Amazonでも手軽に購入できるので、興味がある方はぜひ試してみてください。小さな投資で、大きな便利が手に入りますよ。