
ここ最近、立て続けにこんなお問い合わせが増えてきました。
「Windowsのアップデートが全然終わらないんですが…」
「アップデートしたらパソコンが再起動ループに入って使えなくなったんです」
アップデートが失敗する?2025年6月の不具合まとめと対処法
PCサポートを長年やってきてますが、こういう時期的なトラブルって、決まって“月例更新”が絡んでるんですよね。今回も例に漏れず、2025年6月のWindows 11更新(KB5060842)が問題の火種になっているようです。
どんな問題が起きてるのか?
私のもとに届いた声や、自店舗の検証端末で実際に起きた現象をまとめると、以下のようなケースが目立ちます:
- アップデートが表示されない(何度チェックしても「最新の状態です」と出る)
- 更新が始まっても途中で止まり、「必要なファイルが壊れている」と言われて失敗する(エラーコード 0x80073712)
- アップデート後に特定のゲームを起動すると、突然PCが再起動してしまう(Easy Anti-Cheat絡み)
- 仮想マシンを使ってる方から「アップデート後にACPI.sysエラーで起動不能になった」との報告
正直、ここまで広範囲にわたる不具合は珍しいなと感じました。
原因はなに?マイクロソフトも把握済み
今回の問題、ちゃんとマイクロソフトも認識していて、公式のヘルスダッシュボードでも「KB5060842に互換性問題あり」と発表されています。
特に影響を受けたのは、以下のような環境:
- Easy Anti-Cheatを使うゲーム(フォートナイトやApexなど)をインストールしているPC
- Azure仮想環境やHyper-Vなどの仮想マシン
- システムファイルが一部壊れているPC(過去の失敗アップデートの影響など)
つまり「自分が悪いわけじゃない」ってことです。
対処法はあるの?うちはこうやって解決しました
実際に自店でもいくつかの端末でテストした結果、以下の方法で回避または解決できました。
【1】まずは慌てず待つ
今回のような不具合があると、マイクロソフト側が「自動で修正パッチ(KB5063060)を配信する」ことがあります。数日~1週間ほど待てば、勝手に直るケースもあるので、焦って手動インストールは避けた方が安全です。
【2】トラブルシューティングツールを使う
「設定 > システム > トラブルシューティング > その他のトラブルシューティング」から「Windows Update」を選んで実行。これだけで直るケース、意外とあります。
【3】システムファイルの修復
コマンドプロンプトで sfc /scannow
と DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
を実行。これも地味ですが効果的。更新が途中で止まる原因の多くはこれで解決します。
【4】特定の更新をブロック
「Show or Hide Updates」というマイクロソフトの公式ツールを使えば、問題のある更新を一時的に非表示にできます。どうしても避けたいときには有効です。
【5】仮想マシンの場合は復元ポイントを活用
AzureやHyper-V環境でアップデートが原因で起動不能になった場合は、事前のスナップショットから復元が手っ取り早いです。企業環境であれば特にこれが有効です。
知らないと損する“待つ”という選択肢
今回のようなケースって、技術力よりも“冷静な判断”が大事だったりします。「あれ?なんかおかしいな?」と思ったら、まずはマイクロソフト公式の発表を確認してみる。そして下手に弄らず、まず“待つ”。
それでも直らない時は、遠慮なくご相談ください。こちらでもできる限りサポートさせていただきます。