ちょっと何言ってるか分かりませんね。
と、サンドイッチマンの富樫さんのようなセリフをツッコみたくなる内容。それは、デジタル庁が認定した「デジタル推進委員」という一般人から募る取り組みが開始されるとの事。
推進委員の募集要項案によると、推進委員は本人や所属企業・団体からのオンライン申請に基づいて牧島かれんデジタル相が任命する。高齢者ら向けに交通費などを除いて無償で講習会を開催し、スマートフォンなどデジタル機器の使い方やマイナンバーカードを保険証として利用するための登録方法などデジタル関連政策の活用の仕方などを教えることを求める。無給で任期は1年だが原則、自動更新とする。
「政府の「デジタル推進委員」制度案判明 任期は1年、給与はなし 高齢者ら支援」より引用
これらが何故発足されるかは
岸田文雄首相の掲げる「誰一人取り残されないデジタル化」の実現に向けた柱で、全国1万人以上を配置する方針を2021年表明していた。
「政府の「デジタル推進委員」制度案判明 任期は1年、給与はなし 高齢者ら支援」より引用
との事なので、所謂「ITボランティア団体」として募集を行うそうで、このコロナ禍のご時世で受け入れる方は地域での知名度や貢献度を得たい方にとっては打って付け、と言いたい所ですがその対価としては、見返りはないものだと考えた上で応募をされた方が良いかもしれません。
募集が1万人との事で、これを日本の総人口が1億2580万人でカバーすると考えると一人当たり1万2580人を対象に考える事になり、これを当店がある苫小牧市内でカバーするのであれば16人が必要になる事になります。
そして、無償の講習会を仮に毎日開催するとすれば2日に一度は対象者は稼働する事になりますので、かなりの苦労が予想されると感じます。
また会場はさておき、それ以外は全て自腹となる可能性もあるため、社会人での参加はあまりにも現実的ではなく、年金生活を送られている高齢者などではかなりの体力の負担を強いられる為、このボランティア活動は条件も含めてあまりにも過酷である事、またコロナ対策を考慮すればワクチン接種を行っている人であったとしても接触者の数からしてリスクが大きい。
これらを本気で無償で人を募っているのはちょっと無理があるのではないでしょうか。
せめて就職に有利になる資格の「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」の試験費用を一回のみでも政府が負担するなどすれば、受講されたい方が参加者として手を上げるかもしれません。
そして更に、この委員になるためには条件もあるとの事です。
推進委員になるためには、総務省が21年度に始めた携帯電話ショップなどでスマートフォンの利用法などを教える「デジタル活用支援推進事業」の講師向け講習を受けることや、厚生労働省の「障害者ICTサポート総合推進事業」で活動実績があることなど、これまでの官民のさまざまなデジタル弱者の支援事業に関わってきたことが条件となる。
「政府の「デジタル推進委員」制度案判明 任期は1年、給与はなし 高齢者ら支援」より引用
ただ、厳しい認定条件とはせずに幅広く認定することで国民運動として推進委員を認識してもらい、目標の1万人を大きく超える任命を目指す方針だ。
これらの案はあからさまに「机上で決めた感」を強く感じてしまいますよね。政府が選定するどころか参加者を必死に募らなければならない事態を知るべきであり『自動更新』と言う、上から目線の取り組みでは根本的に大丈夫なのかな?と思うのです。
なにせ「無給」なのですからね、市民は暇じゃ無いんです。