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【ガンプラ製作代行の相場っていくら?】実体験と国内外市場の比較から見えたリアルな価格帯

仕事場にガンプラ

ガンプラ製作代行サービス――それは、誰かの「作りたいけど時間がない」「技術に自信がない」という想いに応える、ちょっと特別な仕事です。ですがその価格設定、果たしてどれが“適正”なのでしょうか?

私自身が100時間かけて進めている製作代行の案件があり、そこで改めて相場を調べてみたところ、驚くほど価格帯に幅があることがわかりました。今回は、仕上げレベル別に日本国内と海外の価格帯を比較しつつ、自身の体験も交えて、ガンプラ代行の価格相場をまとめます。

仕上げ別の費用相場

● 素組み(塗装なし、組み立てのみ)

  • 国内相場: HGで3,000円~5,000円程度、MGは5,000円~10,000円、PGは2万円以上になることも。
  • 海外相場: 北米ではHGで60ドル(約8,000円)ほど。海外ではパーツの処理精度やスミ入れ付きが多く、価格は日本よりやや高めに出る傾向があります。

● 全塗装(エアブラシまたは筆塗り)

  • 国内相場: キット代の3~5倍が目安。HGで8,000~15,000円、MGで20,000~30,000円、PGは50,000円以上。
  • 海外相場: 北米のプロモデラーでMGサイズが700ドル~(約10万円)。全塗装完成品がEtsyで200~300ドル前後で販売されている事例も。

● ウェザリング仕上げ(汚し、チッピングなど)

  • 国内: 全塗装に加えて+3,000~25,000円ほどの追加料金。軽度のスミ汚しなら数千円、リアルな表現には高額な加工費が必要。
  • 海外: 高度なウェザリングは、塗装済み価格の2~3割増し程度が目安。熟練者はディオラマ含め高価格帯で請け負う例も。

● ジオラマ付き仕上げ

  • 国内: ミニジオラマでも1~3万円以上の追加費用が必要。複雑なものでは10万円以上になるケースも。
  • 海外: 数百ドル単位の加算が一般的。輸送コストや破損リスクも含め、最もコストのかかる依頼形態。

依頼の方法と価格に影響する要因

依頼方法

  • 製作代行業者/個人モデラーへ直接依頼(ブログ、SNS、専用サイト)
  • フリマサイトやオークション(ヤフオク、メルカリ等)
  • スキルマーケット型サービス(ココナラ、Fiverrなど)
  • SNSや模型コミュニティでの直接依頼

価格に影響する要因

  • キットのスケールと複雑さ(PGやMGは高額に)
  • 仕上げ内容(素組み、全塗装、改造、ディテールアップなど)
  • モデラーの技術と人気度(有名モデラーはプレミア価格)
  • 納期やオプション追加の有無(急ぎ依頼や特殊加工は割増)
  • 送料と輸送リスク(完成品の破損対策もコストに影響)

体験談と価格設定の葛藤

私自身も過去に「ガンダムのストーリーに合った色味で仕上げてほしい」といった感情面のリクエストをいただいたことがありました。

白といっても真っ白ではなく、くすみやシックさを加味した“意味のある白”が求められます。そういった繊細な表現と、技術の裏付け、時間的コスト……正直、趣味の延長では済まされない労力です。

さらに100時間以上かかる作業量に対し、一般的なアマチュアの時給換算は400円前後。材料費・機材・塗料代も合わせると、「これでいいのか?」と自問する日々が続いています。

適正価格とは「依頼者とモデラーの納得のバランス」

製作代行の価格には、時間・スキル・創作への理解と敬意が含まれています。趣味として始めた方も、いつしか副業・仕事として続けるようになる人も多い世界。だからこそ、価格は「単なる数字」ではなく「お互いの熱量」を反映するものであるべきだと思っています。

ご依頼を検討されている方も、製作代行を始めたい方も、この相場感が判断材料の一つになれば幸いです。