修理で見るパソコンの故障個所はここが多い
パソコンの故障は機器によって異なる
日々使用しているパソコンが突然電源が入らなくなる、このような事があると日常的に使っていたので壊れないと思ってしまう錯覚からいざ故障してしまうと、呆然としてしまいます。
実際に修理に慣れている私でさえも自身のパソコンが壊れた時は「少し放置していればまた電源入るでしょ・・・・おいおい・・嘘だろ」という境遇もあります。では実際に修理屋が見た故障個所が多かった箇所はどこなのか?機器別にお伝えしたいと思います。
ノートパソコンの故障
ノートパソコンの場合は水没や物理的な破損がない限りはハードディスクがダントツです。逆に言えばそれ以外での修理は比較的に少なく、基盤に溶接されているUSB端子やCPUファンの故障は稀にありますが意外に丈夫であったりします。
また、気を付けて頂きたいのが液晶パネル割れです。これは画面を閉じる時にキーボードの上に物を置いたまま閉じた場合に多く落下では角度的に割れる事は滅多にありません。これらの場合はお子様がおもちゃを置いたりしたときに起こり得る事故が多いです。
また海外製のノートパソコンで多いのは電源の根本がぐらつき通電が出来なくなった症状を最近よく見かけます。溶接で復旧できる場合と物理的に折れているケースがありますので容易に修理できますよ、とは言いにくい箇所となってきているのが現状です。
またWindowsVista世代のパソコンは基盤全体が老朽化しているため交換修理はおススメせず、データ復旧のみでお買い替えをお勧めする事もあります。
デスクトップパソコンの故障
デスクトップパソコンはBTOというオーダーメイドパソコンの修理が比較的多くなっており、メーカー製のパソコンと共通して故障が多い箇所は電源ユニットが多いです。
ハードディスクも同様に多いのですが意外に長持ちしている様子で、ホコリなどの影響で最初に電源系統が壊れているのを多く拝見します。ケースが開けられるパソコンは1年に一度でいいので内部を掃除機でもエアダスターでもいいので清掃して頂ければ、突然の電源が入らない等のトラブルは避けられると思われます。
おまけとして、意外に多かったのがメモリの故障のようなビープ音が鳴ったと思いきや、グラフィックボードの故障であったというのがありました。
これらはド〇パラのBTOパソコンに入っているpalit製のグラフィックボードが多く、巷では安価で高耐久と言われておりますが、修理をしている立場から見た経験でこれは意外にお粗末な作りかと思ってしまう程。
Macの故障
Macの修理はハードディスクがダントツで多く、他にはNVRAMの不具合と極端ですが、電源が入らなくてもNVRAMのリセットであっさり解決してしまうケースが多いです。
これらの原因は常に電源を入れっぱなしにしていると発生しやすく、スリープからの復帰に失敗すると稀に起こり得る事とお客様のMacで多く拝見しました。もし心当たりのある方は常に最新のOSを保ちつつ、定期的にMacの電源を切る事をお勧めします。
近年は爆発的にMacBookが売れておりますので今後はメモリ不良等の修理が増えてゆくことが予想されますので、購入してから5年が経過しましたらバックアップをこまめに行ってくださいね。
故障個所を判断する事の大切さ
かなり簡単にご説明しましたが「当たり前なことばかり書いている」と思われるかもしれません。では、その当たり前の判断が出来なくなるような症状になった時にどう判断できますか?私の場合は修理屋であるにも関わらずかなりうろたえました。
現代ではPCが売れ始めた時代と違い「PCの売れ行きが頭打ちの時代」です。スマホの影響で修理や買い替え以前にパソコンに興味を示さない方も増えております。
せめてご自身で最低限の知識を知っているだけで防げるパソコンのトラブル解消方法は多々ありますので、壊れたので諦める事はせずにできる範囲は可能な限り修復し、難しいようであれば最寄りの修理屋さんにご相談してみては如何でしょうか。