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小学生がパソコン修理店に弟子入りをお願いしにきた、というお話

パソコン修理屋と少年

それは2024年の年末、その日は仕事納めとなる直前の夕方だったのですが母子でご来店されたのですが、ご来店されたお母様から開口一番に

ほら、あなたから言いなさい

との意味深な言葉が出てきた。

だがお子様はモジモジとして何も言わない。

はて、修理かな?と思ったのですが痺れを切らしたお母様が

弟子入りして教えてもらいなさい」との事。

お話を聞くと、どうやらパソコンの自作をお子様自身で行ってみたいという事をお願いしにご来店をされたらしい。

因みにパソコンの自作は知識や経験がなくてもYouTubeなどの動画を観るだけでも出来るのですが、根本的な所で何を「用意」して何を「使って」組み立てるのかが気になっているのだと思います。

お母様曰く「この子は何でも分解して仕組みを知りたがるので、パソコンも自分で作ってみたいみたいなので、教えてあげてくれませんか?」との事。

私はパソコンの制作をご依頼を頂く際には必ず遊びたいゲームのタイトルをお聞きする事にしているのですが、それもモジモジとされており教えて頂けない。あぁ・・・これはきっとお子様がご来店を希望されている、という事ではなくてお母様が発案した事かな?と察しました。

これをお読みになられた方で車の整備士、美容師、大工、いずれかの専門職などであればお分かりになるかと思うのですが、簡単に教えられる事は困難だと思うのです。それがその職業に憧れているのであれば良いのですが、パソコンの制作をしてみたいという欲求を満たす為だけに弟子入りを懇願されているのであればお断りをせざるを得ません。

ですが、この子は間違いなく数年以内にご自身でパソコンを組むでしょう。なので私として現状出来るアドバイスとしては「慣れている人が制作したものを沢山見てから作ると良いかもね」とお伝えしました。

これはテストで言えば過去問題集を解きまくる行為と同じで、答えが分かれば恐れずにどんどん進めてみて、身体でテストに慣れる事に似ているのですが、最初は真似事でいいと思うんです。

その内に「このゲームを遊ぶにはどのCPUやGPUが最適か」とか、「ストレージはM.2 SSDが主流だけど保存データが多いならSATAのHDDも必要だな」とか、「PCケースは配線の取り回しが楽な方が良いよね」とか、回数を重ねると覚えてくるものですから、まずは完成されたものから学ばれるのがコスパが良いと思うのです。

失敗をしても良いというのはあくまでもコストがかからない所だけを切り取ればそうなのですが、PCパーツは高いものであれば一つ10万円以上もするものもありますから、練習するにしてはリスクが高すぎます。

また、慣れている人の制作済みパソコンに至っては、最初だけは「店舗」にお願いした方が良いと思います、メルカリなどのフリマサイトで販売されている制作パソコンでは参考にならない箇所が多く、その方の自己流的な施工が施されている可能性がある事から変な癖はつけないで欲しいことから、オススメはしません。

ご自身で制作を覚えたいのであれば〜等の云々をお伝えしたところで微妙な表情でお帰りになられましたが、もし「良いよ!一緒に作ろう!」と言っても表情が晴れやかになる事はないような気がします。

もしかしたら、不要なパーツが欲しかったのかも。なんとなくですが、お子様の見ている場所がパーツの山の場所だったのでそんな気がしたのは間違いないかもしれませんね。

こんな小さな店舗の店主に弟子入りを懇願するなんてありえませんからね。

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