
今日はですね、いつもと少し違う内容になります。
最近立て続けに感じた、ある出来事について。
これは修理の話というより、“スタンス”の話です。
あのですね……
先に結論から申し上げると、
「ブログで出した情報が、“無料の相談窓口”として機能し始めてしまっている」
という事態が発生しておりまして(笑)いや、笑いごとじゃないんですけど、少しお付き合いください。
「SoftbankAirでPCがクラッシュする」というブログ記事がきっかけで…
ある日、電話が鳴ったんです。出ると、あるご年配のお客様の声。
「そちらのブログを読んだんですけど、うちのパソコンもSoftbankAirなんですよ。ちょっとお聞きしたくて」
はい、来たな、と(笑)
そのとき、私の中で葛藤が生まれました
対応するか、しないか。
私は修理屋です。だから本来であれば、「実際の診断」や「作業」に繋がるご相談を優先すべきなんですよ。
でもね、そこに“人としての気持ち”もあって。
「困ってる人がいるなら、少しでもヒントを渡したい」
「話を聞けば解決の糸口になるかもしれない」
そう思って、つい対応してしまうんですよね。……これが、いわゆる“跳ね巻き”ってやつです。
すべての問い合わせに応えることは、本当に“善”なのか?
ここ最近、本当に多いんです。
いわゆる「確認のためだけの電話」。
で、よくあるのが、「ちょっと聞きたかっただけ。じゃ、また何かあれば」って切られるパターン。
それっきり。音沙汰なし。
私の時間は、誰かの「安心感」のためだけに消えていく。
このままじゃ、いけない気がしたんです
で、ふと我に返ったんですよね。このままだと、本当に助けを求めてきた方に手が届かなくなるぞって。だから、ちゃんと線を引こうと思いました。
「当店のブログ記事は情報共有のためのものであり、無料サポートの場ではありません」
このメッセージを、これからは明確に伝えていきます。
でも、誤解してほしくないんです
これは、「冷たくなった」ということではありません。むしろ逆で。
“本当に必要な方”にしっかりと時間を使いたいからこその判断なんです。
これはね、何度もお伝えしてきたことですが――“すべてに応えようとすると、全体が破綻する”。どこかで線を引かないと、いずれ「本来守るべきもの」すら守れなくなるんですよ。
最後に、少しだけ本音を
今回の電話の件ですが、「また連絡します」と言われて、結局それっきりです。
たぶん、ご自身で何とかされたんだと思います。もしくは、私の記事を根拠にメーカーとやり取りをされたのかもしれません。
……まぁ、うまくいってるなら、それでいいんです。だけど正直に言えば、
「じゃあ、あの時間は何だったんだろう?」って思うこともあります。
というわけで…
皆さんにお伝えしたいのは、ひとつだけ。
ブログは“お店の考え”や“事例”を伝えるものです。
それを読んだうえで、「本当に必要だ」と思ってくださった方に、全力で応えたい。
そのスタンスは、これからも変えません。
これを読んでくださった皆さんには、ぜひ
「この相談はパソコン修理の範疇か?」
「それとも“ちょっとした確認”か?」
そんなことを、ちょっとだけ頭の片隅に置いてもらえると嬉しいです。
――そして、いつものようにこう締めくくりましょうか
「私らは、“すべて”には応えられない。
でも、“選んで応えるべき相手”を、間違えないようにしたい。」