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時代はここまで来た!若者が自作PCを持ち込む時代に驚いた話

パソコン修理店の作業台で、自作PCパーツの箱を前に悩んでいる若い男性客と、横でアドバイスをするベテラン修理屋の男性(メガネ・青いエプロンを着ている)。店内はやや古めかしいが、整頓された作業場。奥の棚にはPCパーツや工具が並んでいる。雰囲気はほんのり暖かく、会話中の和やかな空気感。ハムスターのマスコットキャラが端にちょこんと座って見守っている。タイトル文字やテキストなし、YouTubeサムネイル横長構図。

ここ最近、本当に驚いたことがありましてね。いや、驚いたというか、感心したというか——「時代、変わったなぁ」としみじみ感じてしまったんです。

私はもう10年以上前から、中国からパーツを仕入れてパソコンを組み立てたり、修理をしたりしてきたんですが、最近は若い男性のお客様から「自分で部品を揃えたので、これでPCを組んでもらえますか?」というご依頼が急増しています。

昔はですね、「どのパーツがいいのか分からないので、全部お任せします!」っていうお客様がほとんどだったんですよ。それが今や、自分でアリエクスプレスを駆使してパーツを揃えてくる時代。もう完全に“自作PCの民主化”ですよ。これってAIの進化やネットの情報発信の恩恵なんでしょうね。

「買ったパーツ、これで合ってますか?」が新しいスタンダード

そんな流れもあってか、最近では「このパーツの組み合わせで大丈夫ですか?」というご相談だけで、ちょっとした“チェック料”をいただくようになりました。

これまでは、私たちがパーツを揃えて組み立てて——という流れだったのが、今では「判断だけお願いします」って依頼が増えてきたわけです。ちょっと変な言い方ですが、「ドクターに診察だけお願いする」みたいな感覚なんでしょうね。

もちろん、組み立て後の保証は“持ち込み組み立て”という形なので、パーツの初期不良や相性問題についてはお客様のご理解が必要です。それでも、「それでもいいので、コストを抑えて自分好みのPCを作りたい」というニーズに応えることができる。これって、お客様にとっても、私たちにとっても、ちょっとした“ウィンウィン”なんじゃないかなと思ってます。

嬉しかった、5台目のリピーター様

最近、あるお客様から「次で6台目のパソコンになります」と言われた時には、本当に嬉しかったです。たしか、最初に組んだのはもう4年ほど前だったでしょうか。そこから毎年のように、「またお願いします」と声をかけていただいて——。

いやあ、修理屋冥利に尽きるとはまさにこのこと。PCを組むたびに、お互いに「今回はどんな構成にしますかねぇ」と、まるで職人同士のようなやり取り。一瞬だけ、「自作代行屋」とか名乗ってもいいんじゃないかと思ってしまったのは、ここだけの話です(笑)

AIは万能。でも、最終判断は“人の目”

最近は、AIに相談すればたいていのことが分かる時代です。CPUの性能比較、マザーボードの互換性、メモリの世代——全部AIが即答してくれます。

でもね、それでもなお「判断がつかないこと」ってあるんです。相性問題、実際に電源を入れてからの動作、細かいノイズや温度の挙動——こういった“現場の感覚”は、まだAIだけでは補えない部分。

たとえるなら、スマホ片手に「これ、風邪じゃなくてインフルじゃないですかね?」って病院で言う感覚。昔なら「ネットの知識で判断しないでください」って怒られたかもしれないけど、今はそれが普通になりつつありますよね。

私もそう思います。「それは違う」って否定するより、「そうかもしれませんね」と受け入れて、
その上で「実際どうかを一緒に検証しましょう」と提案する方が、よっぽど今っぽいなと。

修理は手段のひとつにすぎない

最後に、ひとつだけお伝えしたいことがあります。

私たちはパソコン修理屋ではありますが、「修理」だけが正解じゃないということ。「買い替え」「パーツ交換」「自作」——選択肢はたくさんあります。

お客様にとって一番良い“着地点”を一緒に探すこと、それが本当の意味でのサポートなんじゃないかなと思うんです。

だからこそ、AIも、お客様の知識も、全部受け入れながら、人と人とで信頼を築いていけたら、それが一番の幸せです。