早いものでiPhone修理業に携わってから今年で10年目となります。そんな中で部品も変われば価格も変わり、肝心の品質も大きく変わってきております。今回は私が「iPhone修理業を開始して不慣れながらも仕入れた部品たち」の事、そして皆様が一番気になっている「現在の当店で取り扱っているiPhone修理部品の品質ってどうなの？」というお話をさせて頂ければと思います。
iPhone修理店は当初はかなり珍しい存在
最初に私がiPhone修理を始めたきっかけをお話します。
それは非常に単純な理由でした。当初私が所持していたiPhone3Gの液晶パネルを割ってしまった事でインターネットで調べてみると、東京都の原宿でiPhone修理店というものが存在すると知り、迷うこと無く郵送して修理を依頼したのです。その仕上がりを見た感想は「驚き」で、中身のデータが消えずにここまでの作業が行えるものだと感動したのです。
それから1年後、自身でもiPhone修理を始めようと不慣れながらもインターネットで検索し、海外からの商品の代行業者に依頼すれば何でも仕入れが行えると知り、片っ端からiPhone修理にまつわる部品から工具を仕入れたのです。因みに、初めての仕入れは2011年頃だったのですが、北海道でiPhone修理店は5〜6店舗くらいだったと記憶しております（インターネットで検索した限りですが）。
iPhone4が世間で浸透し始めた頃、修理の風向きが少しずつですが変わって来ました。それはiPhone端末の色がホワイトとブラックの2色のみで、カラーバリエーションが不足している事を業者は見逃さなかったようです、液晶パネルをピンクゴールドやブルーメタリックの着色したモデルが出始め、果てにはグリーンメタリックなんてものまでが流通しました。これらのバリエーションは、バックパネルまでもがカラーを変えられる世代でしたので、互換品を制作している業者にとってはさぞゴールドラッシュだったと思います。
そんな模造品ばかりが流通しているのに何故荒れなかったのか？と言えば、市場が需要を感じていなかった事に加えてiPhone修理というカテゴリが世間に全く浸透していなかったという事でした。確かに当初はiPhoneが発売され始めたばかりの時期でしたので、iPhoneを持っている事が珍しい時代でしたので改造に近いものが少しだけ流行となりました。
因みに、その時の液晶パネルの品質は「尿液晶」と言われるものばかりで、液晶が黄色みがかかっている液晶パネルばかりであり、それを誤魔化すべくカラフルなフレームとガラスを装着させたモデルが大量に販売させたのだと考えてしまいます。
現在当店が仕入れている液晶パネルの品質は？
そんな暗黒な仕入れの時代を経て、現代ではどのような液晶が流通しているかと言えば、純正品の発色をギリギリまで再現できるプレミアム(アドバンスド)液晶が主役になりつつあります。きっと品質を2パターンを選べるようにしている店舗はこの通常(コピー)液晶とプレミアム液晶だと思います。
当店は無駄な仕入れを抑えるためにプレミアム(アドバンスド)液晶を採用しているのですが「低価格でそんな事が可能なの？」と問われれば、通常(コピー)液晶とプレミアム液晶の価格の差は差ほど大きくは値段は変わらないのです(おおよそ1,500円程)。
お客様は良い品質を望みますし、私たちも色味や不具合が出やすいものよりは良い品質であれば再修理のご相談やご依頼が減る事から、品質が良い液晶パネルの修理は両者にとって有意義である事が間違いはないと思っております。
修理交換品は純正品と異なる事を知って頂きたい
今回一番知って頂きたいことは、どれほどワンランク上の品質とは言え多少なりの誤差は必ずあります。純正品が1万円以上もする液晶パネルと数千円程度の互換品が同一である訳はありません。例えば液晶パネルの厚みひとつを計測してみても若干の厚みがあるものがあります。
希に交換後に液晶パネルが割れてしまった事から、交換した液晶パネルが粗悪品でないかと疑われてしまう事があってもそもそもが異なる作りである事に関しては一切の否定はできません。安価で修理をご提供している当店にとっては「安かろう悪かろう」と言われてしまうのが残念でなりませんが、当店はプレミアム(アドバンスド)液晶のみ取り扱ている事で他店の通常のコピー品よりは遙かに安定し、優れている品質である事を知って頂ければ幸いです。
