お客様から「パソコンは定期的にメンテナンスを行うべきでしょうか?」との質問が比較的多いですが、今回はあくまでも個人的な見解を踏まえて記事にしようと思います。
まず、結論から申し上げますと、「メンテナンスは基本的には不要」と考えています。その理由としては、中途半端なメンテナンスがかえって破損の原因となることです。ちなみにメンテナンスといっても様々ですが、物理的な清掃とデータの整理の2種類がありますが、どちらにしても基本的にはメンテナンスは不要です。
何となくですが、老舗の病院でおじいちゃん先生が「薬なんてね、基本的には飲まなくても良いんだよ」と言っているような気がするかもしれませんが、それは似て非なるものとして考えてください。
物理的なメンテナンスの例としては、デスクトップ型のPCのケースを開けてエアダスターでホコリを飛ばす行為があります。これは見た目のホコリを除去するだけで、基板に接続されているメモリなどの箇所にホコリが集まり、静電気で基板が壊れてしまうケースがありました。
データに関するメンテナンスの例としては、アプリケーションの整理を行う際に、必要なデータまで削除してしまったり、同様にアプリケーションを削除してしまい、後で相談を受けたことがあります。
これらは、初心者ではない人が、ネットの情報を鵜呑みにして行ったメンテナンスが原因で、PCが起動しなくなる問題に発展してしまうことがあります。「なぜ、それならば様々なメンテナンス情報がネットに書かれているのか?それを行ってはいけないのか?」という疑問に関しては、全てのパソコンに共通する内容とそうでない内容が含まれているからです。
つまり、ズボラ管理が一番長持ちするということですね。もちろん例外はありますが、詳しい人ほどズボラ管理になりがちです。これは自分でメンテナンスができる余裕から生まれるものだと思いますが、摩耗する箇所が少なく、摩耗している部品を交換するタイミングでしっかりと清掃します。このタイミングで全てを分解し、交換可能な部品はネジも新品に交換することがありますが、これを定期的なメンテナンスとは言いません。
ですので、頻度としては、物理的なメンテナンスの目安は3年から5年に一度で良いと思います。また、データ(OSの内部など)に関しては、リカバリをすることをおすすめします。Windows Updateなどの積み重ねた不具合がここで解消されますから、これでもフリーズなどの問題が生じる場合は、物理的な問題と考えて良いでしょう。
まとめ
結論として、パソコンのメンテナンスに関しては、「過剰な介入よりも適切な管理が重要」と言えます。物理的な清掃やデータの整理整頓において、無理に定期的なメンテナンスを行う必要は基本的にありません。
特に、専門的な知識がない状態でのメンテナンスは、逆にトラブルの原因となることがあるため、注意が必要です。物理的なメンテナンスに関しては3年から5年に一度の確認、データに関してはリカバリなどの対応を推奨します。最終的には、パソコンの使用状況や環境に応じて、必要最小限のメンテナンスを心掛けることが、長期的なPCの健康を保つ鍵となります。