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お客様から「起動確認せずにパソコンを開墾するのって診断しなくても分かるものなの?」とのご質問

起動確認せずにパソコンを開墾するのって診断しなくても分かるものなの?

先日、とあるお客様のパソコンを診断したときに即座に開墾し診断を行ったのですが、それを不思議に思われたのか、修理後にご質問されました。

動作確認をせずに何故壊れていると分かったのでしょうか?

起動してチャチャッと直せる方法が他にあったのでは?

そこでこのようにご返答しました。

今回の問題は事前にオンライン予約での備考欄にて「電源を入れるとFUJITSUの立ち上げ画面とともに自動修復を準備していますと表示される」と書かれており、また「画面は真っ暗になったが15時間以上経っても電源落ちず」との記載もありましたので記憶媒体の劣化と判断しました。

ここで、起動させてしまうことによって記憶媒体の劣化が加速してしまう事で、データを救済出来なくなるので、すぐに開墾をして媒体を取り出してデータ復旧を行う流れとさせて頂いた次第です。

これにより、媒体が壊れていない事ももちろんあります。が、続きのご説明も行いました。

媒体が壊れていない場合はデータ復旧は容易に行えます。それであればデータ移行後に初期化を行うだけで作業は完了します。

本件で媒体を交換したのは、データ復旧時に媒体の健康状態を確認するフリーソフト(CrystalDiskInfoなど)でリードエラーの状況を確認しましたので、物理損傷は確定と判断しました。

つまり、媒体の健康状態を確認する際には、人間に例えるならば、足が痛くて歩けないと訴えた患者に無理に歩かせて「痛そうですね」と言う医者がいないように、まずはレントゲンを撮るのが普通です。

今回もそれと同様で、起動させる前にまず記憶媒体の検査を行うべきだと判断しました。このような判断は、修理を数千件以上経験していると、問診の段階で可能になります。本件のような問題の約9割は、記憶媒体の劣化や損傷が原因です。

私個人としては、データ復旧を最優先に考えております。そのため、データが不要な方には、記憶媒体の交換のみで対応が可能であり、費用も抑えられます。これは作業負担が軽減されるためです。

修理の進め方として、まずは内部の確認を行うことが多いという点をご理解いただけたようで、お客様は熱心にノートにメモを取られていました。

因みに本件のようなご相談はほぼ毎日ありますので、診断を行う前にノートパソコンを開墾された事に驚かれたのでしょう、今後はより慎重にご説明を行わなければならないと勉強させられました。

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