
最近、なぜかちょっと増えてきたご相談。それは「液晶モニターが壊れてしまったんですが、修理ってお願いできますか?」というもの。
「画面がつかないんです…」というお問い合わせが最近多くなりました
これ、実はすごくよくわかります。なぜなら、パソコン本体は買い替えても、お気に入りのモニターって、なかなか手放せないものなんですよね。特に高性能ゲーミングモニターや、色再現性の良いデザイナー向けのモニターなどは、「これじゃなきゃダメ」という強い思い入れがある方も多いのではないでしょうか。
私自身、昔使っていたEIZOのモニターが突然真っ暗になってしまった時には、頭が真っ白になりました。いや、画面じゃなくて、気持ちがね。でもそれくらい、道具に対する愛着ってあるんですよね。
液晶モニターの修理、実はかなりハードルが高いです
さて、そんな皆さんからのお問い合わせに対して、心苦しいのですが、当店では液晶モニターの修理は基本的にお受けしておりません。正直に言ってしまえば、修理自体が非常に困難なんです。
というのも、液晶モニターの中って、外からは見えないだけで結構複雑な構造をしてまして、トラブルの原因がコンデンサだったり、ICチップだったり、もしくは基板全体にわたっていたりすることがあるんです。しかも、その部品がメーカー独自のものだったり、国内ではまったく入手できないことも多々あります。
これ、例えるなら「昔の高級腕時計の中の歯車が一つ壊れた」と思ってもらえると想像しやすいかもしれません。直したいけど、歯車がどこにも売っていないんです。私も何度か、海外の掲示板や修理フォーラムを深夜に読み漁ったことがありますが、「これは!」という成功事例に出会うことは本当に稀。つまり、現実的な解決策がほとんど見つからないんです。
お気持ちは痛いほどわかります。だからこそお伝えしたいこと
「せっかく高いお金を出して買ったのに」「大切な人にもらった思い出のモニターだから」
——そうしたお声、本当によくわかります。私もモニターに限らず、大切に使っていたものが突然動かなくなるあのショック、何度も経験しています。「叩いたら直らないかな」なんて、昭和的な発想が頭をよぎったりして……(叩いたら逆に壊れます、はい)。
でも、残念ながら現実として、民間の修理店での液晶モニター修理は、成功の可能性がほとんどないのが実情です。そして、結果的に高額な修理費用だけかかって、結局直らなかった…なんてことになると、さらにツラいですよね。
液晶モニターの修理は「メーカー対応」が基本です
ですので、繰り返しにはなりますが、モニターに不具合が生じた場合は、まずはメーカーのサポートにお問い合わせいただくのが最も現実的な手段です。もちろん保証期間が過ぎている場合でも、有償修理や交換対応が可能な場合もありますし、モデルによっては後継機との交換提案をしてくれることもあります。
「なんとかしてあげたい」という気持ちは山ほどあります。でも、それ以上に「お客様の大切なものを、無責任には扱いたくない」という気持ちもあります。だからこそ、あえてこのようにお伝えさせていただきました。
大切なモニターを長く使い続けるためには、日頃の使い方や設置環境もとても大切です。もしご不安なことがあれば、修理そのものは難しくても、ご相談には喜んで乗りますので、どうかお気軽にご連絡くださいね。