
真っ暗な画面ほど心臓に悪いものはない
パソコンの画面が突然真っ暗になる。これほど心臓に悪い瞬間って、なかなかありませんよね。
実は先日、私の手元にある dynabook P1M7SPBL(M7/Sシリーズ) で、まさにこの冷や汗ものの事件が起きました。きっかけは、最新バージョン Windows 11 25H2 へのアップデート。再起動後、ファンだけは元気に回っているのに、画面だけは漆黒の闇。「うんともすんとも言わない」とはこのことです。
今日は、クリーンインストールですら直らなかった厄介なトラブルの正体と、最終的にどうやって脱出できたのかを、私の焦りとともにお話しします。同じように暗闇の前で立ち尽くしている方の助けになれば幸いです。
クリーンインストールでも直らない? 絶望からのHDMI接続
最初は「Windowsの更新失敗かな?」と軽く考えていました。
だったら話は早い。そう思って Windowsをクリーンインストール(初期化)したのですが、これが一度はうまくいくんです。初期化直後、画面が普通に映った瞬間は本当にホッとしました。「やっぱりOSだよね、うんうん」と胸をなでおろしたのも束の間。仕上げにWindowsアップデートをして再起動すると──。
プツン。
また真っ暗。
「えっ、なんで!? 初期化したのに!?」
さすがにこの時は頭を抱えました。クリーンインストールで直らないとなると、もしかして本体が壊れたのでは……?そんな不安がよぎります。藁にもすがる思いで、部屋にあったHDMIケーブルでテレビに接続。すると、何事もなかったかのように Windows が表示されました。
「おいおい、映るじゃないか!」
ここでようやく、冷静に犯人探しができる状態になります。
真犯人はWindowsではなかった 「Intelグラフィックドライバー」
HDMIで画面が映ったおかげで、内部の状態を確認できました。
調べていくと、意外な事実にたどり着きます。この現象、Windows 11 25H2だけでなく、Windows 10でも起こることがあるのです。
つまり OSが悪いわけではない。
では何かというと……
犯人は「Intel Iris Xe Graphics」の最新ドライバー。
これがWindowsアップデートによって自動的に入ることで、dynabook本体側と衝突していたのです。ここで起きているのは、いわば 連携ミス。
この噛み合わない関係が、内蔵ディスプレイの信号をシャットアウトしていた正体でした。indowsは良かれと思って最新ドライバーを入れただけ。でも本体側の準備が追い付いていなかった──そんな構図です。
解決策は「BIOSアップデート」──通訳を最新にするイメージ
原因が「ドライバーとBIOSのジェネレーションギャップ」と分かれば、答えは単純です。
ドライバーを古いものに戻すという手もありますが、Windowsがまた勝手に最新版を入れてくる可能性が高いので、根本解決にはなりません。
必要なのは、本体側──つまり BIOSをアップデートすること。
祈るような気持ちでBIOS更新
HDMIでテレビに繋げた状態で、dynabook公式サイトから最新BIOSをダウンロード。心臓をバクバクさせながら更新ツールを実行します。
BIOS更新中は、本当に祈りの時間です。
「頼むから停電しないで。お願いだからフリーズしないで」
数分後──。
再起動したdynabookの画面に、あの白いdynabookロゴ がパッと表示されました。
「よかった……生きてた……!」
思わず天板を撫でてしまいました。パソコンもがんばったんです。ほんとに。
焦らずHDMI、まずはBIOSを疑う
今回の教訓はこれに尽きます。
画面が真っ暗でも、すぐに壊れたと決めつけないこと。
特に dynabook P1M7SPBL(M7/S) などの機種で、
このタイミングでブラックアウトしたら、
「IntelドライバーとBIOSの衝突」をまず疑ってください。
✔ やるべきこと
- HDMIで外部モニターに繋ぐ
→ 映れば本体は生きてます。 - dynabook公式サイトから最新BIOSをダウンロード
→ これが根本解決。 - 祈りながら更新する
→ ここが一番緊張します。
機械も人間と同じで、相性やコミュニケーション不足で拗ねることがあります。そう思うと今回のブラックアウトも、ちょっとだけ愛おしく……いや、やっぱり心臓に悪いので勘弁してほしいですね。














