一瞬で6兆6000億円が一瞬で吹き飛ぶ、それがチャイナリスク。これは中国の最大手のテンセントなど数社の時価総額の減少が止まらない状況が続いているそうです。
中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)とネットイース(網易)の時価総額が、合計で600億ドル(約6兆6000億円)余り減少した。市場では規制当局がゲーム業界の締め付けを大幅に強化する準備を進めているとの懸念が強まっている。
ブルームバーグよりテンセントとネットイース、時価総額が600億ドル減少 (訂正)から引用
この要因は、中国共産党が「未成年のオンラインゲームで遊ぶ時間をもっと減らして勉学に充てるべき」という方針を強化したようで未成年は今後、平日は一日1時間、祝日は3時間という制限を設けらるそうです。因みに最初の規制は2019年以降から始められたそうですが、今回はその規制を更に強化した形になります。
eスポーツ育成に支障
まぁ・・・未成年までなら・・・と思いますが、中国のオンラインゲーム市場はeスポーツ市場が加熱の傾向にあり、プロeスポーツ選手の育成は14歳から始まるそうで反射神経を最も使うスポーツなだけに、若い頃からの鍛錬を積む事が必要な事から今回の規制は選手候補にとっては痛手となるようです。
また、ゲームはスマートフォンが主流と思われがちですが、意外にも中国ではゲームはパソコンから遊び始めるのが主流となっている様子で、過去に書いた記事でも【「アラド戦記」が中国で人気上昇中でネクソンが大儲かり中】という内容で、中国人の大半は低予算のパソコンで基本無課金で長く遊べるゲームが人気を博している様子。
つまり、未成年にオンラインゲームのプレイ時間に規制を設けるという事は、将来有望なeスポーツ選手の育成を妨げる事だけではなく、パソコン市場にも多少は影響はあると私は考えます。
今後はより家庭用ゲーム機が加熱する?
未成年者の逃げ道としては今後はパソコンではなく、家庭用ゲーム機のようなオフラインで遊べるコンテンツが人気となる可能性があります。
また一部をオンライン化して、ほぼオフラインで遊べるゲームが今後は流行するんじゃないかな、と思いますがとっさに思い出せるのはポケモンやドラクエくらいかなと思いますが、これもダメなのでしょうかね?
市場には影響しにくいと言うのはホントかな?
現在は、半導体不足でゲーミングパソコンの各パーツが高騰して購入しにくい状況が続いておりますが、中国の未成年はそれどころじゃない問題が起きているようで、専門家の意見をネットで読み漁りましたが「未成年は差ほど課金をしないから市場は差ほど影響しないのではないか」と書かれているケースが多いのですが、そもそも課金するしないの問題ではなくパソコンに触れる機会を多少なり逃がしてしまうのでは無いか?と危惧してしまうのは私だけでは無いはず。
「オンラインゲームを長時間させられないからパソコンの利用を控えるように」なんて国は、個人的に一部の秀でた未成年は問題ないかもしれませんが、私がこの時代の中国の未成年者であれば規制されている媒体に興味を示さなくなると思うのですよ。
また逆に、私が親であれならばWindows環境では対応するゲームが多い事から、あえてOSをLinuxに変えて子供に提供するかもしれません(Steamは遊べますけどね・・・)。
ともあれ、そこまでしてまでパソコンを与える親はいないと思いますので、今後は「成人になったらパソコンを買ってあげる」という事になりそうなので、中国の未成年はインターネット環境だけが与えられた趣味のない生活が始まりそう。
規制・規制・規制
最後に、余談とはなりますが、中国では卑猥だと思われるセクシーな表現や、宗教を匂わせる表現にも規制をかける事が決まったそうで、十字架を装備したゲームのキャラクター、女性のちょっとだけセクシーなボイス、天使の羽で空を飛ぶ、などの表現を禁止するとの事で、中国に展開している日本のゲーム会社もてんやわんやの状況だそうです。
いやぁ・・・そこまでしなくても・・・と思いますがどうなんでしょうかね。