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リベットタイプのキーボード交換、難しくはありませんが非常に時間を要する作業です

リベットタイプ

最近、キーボードの調子が悪いというご相談が増えてきました。これは、ご自身では修理ができない部類に該当する内容からだと思います。そこで実際に診断を行ってみると、大半がリベットタイプのキーボードでした。このタイプは穴を開けたものを差し込んで塑性変形させたものです。

つまり、その変形した箇所を取り除く作業となりますが、機種によっては100箇所を取り外す必要があり、根気との勝負になります。

ちなみに、メーカーでのキーボードユニットの交換は一般的には42,500円からですが、これがリベットタイプであれば64,500円以上の費用となるようです(dynabook修理の概算料金より引用)。これにより、リベットタイプのキーボードの交換がいかに高額かが分かります。

今回は、当店が実際にリベットタイプのキーボードの交換を行ってみて、どれほどの時間がかかるのかを計ってみました。まず、はんだで溶接された箇所を取り除く作業だけで1時間以上かかり、そして元に戻す作業を行うのですが、ただ戻せば良いというわけではなく、一部は溶接、一部はボンドで接着します。そのボンドは硬化樹脂で構成されており、一般的にはA剤とB剤を混ぜ合わせて5分以内に硬化するものです。手早く塗り込みを行わなければなりません。これを取り外した箇所すべてに行うので、ほぼ同じか、それ以上の時間がかかりました。

感想としては、ボンドでの接着に関して美観を損なうことが非常に多く、ビフォーアフターの画像はお見せできるレベルのものではないことが分かりました。そして一番肝心なことですが、一度この作業を行うと、以降はキーボードの交換は行えない事をご理解頂く必要があります。理由は記載しました「ボンドでの接着を行う事で、それを再び剥がすことができないから」です。

これらを踏まえると、リベットタイプのパソコンはキーボードの交換が一度のみということになります。それでも、民間修理店で交換を行うメリットは、メーカーの修理価格の半額程度で抑えられることです。もちろんキーボードは純正ですので、一度交換をすれば、よほどのことがない限り不具合は起きません。

そこで今回は簡単ですが、インスタグラムにこれらの作業の様子の動画を公開していますので、これを参考にしていただければ、どれだけリベットタイプのキーボードの交換が大変かを実感できると思います。もし今後、交換を希望されるお客様がいらっしゃいましたら、費用が通常のキーボードの交換よりも高額になることをご理解いただければ幸いです。

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