お金では買えないデータがあるからこそ
本日の出来事なのですが、他店に水没修理を依頼した結果、通電しなくなった事で当店にご依頼がありました。当店は基盤修理も行っておりますが最先端といえるものではありませんが、必要な環境は一式ある事で簡易的なリペア作業は行えております。
修理の詳細は省きますが、お客様の目の前で基盤を確認させていただきまして、結果としてNANDチップ及びCPUがお亡くなりになっておりました。電源周りのICチップであれば交換しがいがあったのですが、基盤以外のパーツを交換してみても結果は同様つまり充電が出来ない訳でもなく純粋に基盤が損傷している事になります。
修理の最後に「これは・・・復旧は不可能です」とお伝えしてiPhoneを丁寧にお戻ししてお渡しした直後に、お客様の目には涙がこぼれておりました。
どうやらiPhoneの中身には出産から現在に至るまでのお子様の写真が数百枚詰まっていたそうです。
ここからは修理屋としてではなく一人の男性として、お客様と色々なお話をさせて頂きました。消えてしまったデータをSNSで送った相手から戻してみてはどうだろうか、過去に投稿されたネットのデータは存在しないか、このような出来事が起きた直後は火事場のクソ力が働いている事から行動するのですが、時間が経つと諦めてしまうのですよね。
鉄は熱いうちに打て、と良い言葉があるように、出来ることは今のうちにすべて行っておくべきだとお伝えし、今後のデータのバックアップ方法などをお伝えしました。
幾度となく「データはお金では買えない」という内容を書いておりますが、事が起きてからは遅い事がありますが、1秒前はもう既に過去ですからこれからの事をアドバイスする事も大事だと感じました。
「明日からは取り戻せなかった写真以上に沢山撮影しましょう」
この言葉が、少しでもお客様に報われるよう、このブログでも応援したいと思います。