
ただいま、ありがたいことに絶賛繁忙期です。
修理や設定、そして出張サポートのご依頼が立て続けに入り、日々パソコン片手に東へ西へ走り回っています。
昔の出張サポートといえば、「プリンターが繋がらない」とか「インターネットが途切れる」といったご相談が多かったんですが、最近は少し様子が違ってきました。ルーターの安定性も上がり、メーカーのサポートセンターの対応も丁寧になってきたのか、そうした“基本的な不具合”はかなり減りました。(あくまで私の体感ですが、たまに「Wi-Fiが飛んでない」と伺って行ったら、ルーターの電源が抜けてた…なんて微笑ましい事件もあります。)
とはいえ、現場でのトラブルは予想外の方向から飛んできます。「データを移してほしい」とか、「新しいノートPCを繋げたらネットが不安定」といったケース。そんなときに“持っててよかった”と思えるアイテムがあるんです。
今日は、私が出張サポートに必ず持っていく「4つの小さな相棒」をご紹介します。
1. LANケーブル(10m) ― 現場を救う“命綱”
まず欠かせないのが、LANケーブル(10m)。
正直、今の時代「Wi-Fiで十分」と思われがちですが、現場ではそうもいきません。たとえば「Wi-Fiが不安定で設定が途中で止まる」なんてことは日常茶飯事。そんなとき、スッとこのケーブルを伸ばせば一発で解決です。10mというのもポイントで、だいたいどんなお宅でもルーターから作業場所まで届く距離。
昔は20m巻きを持っていたこともありますが、正直あれは“筋トレ道具”に近かったです(笑)。
10mがちょうどいい塩梅ですね。
2. 外付けハードディスク(2.5インチ) ― データ移行の心強い味方
続いては外付けの2.5インチHDD(USB接続)。
これがないと仕事になりません。
データ移行のご依頼では「USBメモリじゃ入りきらない量の写真」や「数十GB単位の動画」が出てくることが多いんです。そんなとき、このHDDが“データの避難所”になります。
昔はCD-Rを何枚も焼いて持ち歩いていた時代もありました。カバンの中がディスクでパンパン、目的のソフトが見つからない…という懐かしい地獄。あの頃の自分に「今はポケットサイズで済むよ」と教えてあげたいです。
3. USBメモリ ― 小さな中に、仕事の命が詰まってる
3つ目はUSBメモリ。
でもこれは、ただのUSBメモリではありません。
中には複数のOSインストーラーや、パスワード解析ツール、ファイル高速コピーアプリなど、いわば“現場で困らないための応急処置セット”が入っています。私はこれを「救急箱USB」と呼んでいます。
特に最近は「メールが送れない」「プララの設定が分からない」といったお問い合わせもあり、そのとき用にメモ帳ファイルでPOPサーバーやポート番号なども一覧で入れてあります。一見地味ですが、これがあるだけで現場の混乱が減るんです。
4. USB Type-Cマルチハブ ― 令和の“命綱”
そして最後の一つ。
USB Type-Cマルチハブ。
これがないと現場で本当に詰みます。最近のノートPCは軽くてスマートになった反面、LANポートどころかUSB Type-Aさえ省略されることが増えました。いざ納品したパソコンで「LAN繋がらない」「マウス差さらない」となったとき、このハブが救世主になります。
LANポート・HDMI・USB-Aが一体になっていて、どんな環境でも対応できる。もはや“万能変換忍者”とでも言いたくなる存在です。何度この小さなハブに命を救われたことか…。特に出張先で「このハブがなかったら作業が進まなかった」という場面は一度や二度ではありません。
昔は“鞄いっぱいのCD”、今は“ポケットの4点セット”
思い返すと、昔の出張サポートは本当に大荷物でした。CDケースにぎっしりと詰まったユーティリティディスク、リカバリーメディア、ドライバーディスク…。
今はそんな時代ではありません。必要なのは、LANケーブル・外付けHDD・USBメモリ・Type-Cハブの4つだけ。それだけで、ほとんどの現場は対応できるようになりました。
これらはすべて小さくて軽いので、ポシェットひとつで収まります。正直、使わない日もあります。でも“使わないことが一番平和”というのも出張サポートあるあるですね。
最後に:備えあれば憂いなし
出張サポートは「予想外のトラブル」に出会うのが常です。でも、この4点セットがあれば、たいていのことはその場で解決できます。
おそらく同業の方でも、この組み合わせは共感していただけるはず。そしてこれから出張を始めようという方にも、きっと役立つ“最低限の装備”になると思います。
今日も私は、この4つをカバンに入れて、どこかの現場へ出発します。お客様の「助かった!」のひと言を聞くために。