インテルのCPUが不足すると市場が滞る?
先週の新聞の記事で「パソコンの部品の品薄が続く」という内容に関して。「なるほど」と思った反面「なぜ?」と思う事があったので今回は記事にしたいと思いましたが、この内容をすぐには書かなかった理由があります。
それは今回「部品不足」という事態が当店としては問題はないのです。それは修理店だからパソコンの販売をしないからではなく、もちろんパソコンの販売も行う事もありますが、これが市場の不足と比例して当店の様な修理店でも不足するという考え方にはならないという意味、そして根本的にパソコンの生産工場とは異なる捉え方に差がある意味を今回ご説明したいと思います。
全てはインテルのCPUの在庫不足が原因
まず最初に整理をすると、今回の問題は「インテルのCPUの生産が追いつかない意味での在庫不足」という意味を知って頂きたいと思います。メーカーは製造する際には設計した基盤には当然の如く「インテルのCPUを搭載する」理由は単純で「売れるから」と「安定した互換性」を重視して製造を行っております。
つまり、この段階でインテルのCPUに依存してしまっている事から、昨年の段階でインテルが在庫不足として公表している段階で予見は出来ていた筈なので、今年度のパソコンの販売は在庫が少ないのは当然のこと。これは仕方のないことなので、Windows7からの入れ替えを検討している行政としては「え?パソコンないの?困るよ!!」となっている事が今回の事態となります。
つまり誰が悪いという訳でもありませんが、メーカーは在庫不足を公に通達出来ない意味では苦しい状況であったかもしれません。
欲しい機種が品薄であったが、在庫が沢山ある機種をえらぶしかなかった
と、いう文言が記事に書かれているのは、極端にロースペックかハイスペックのモデル、具体的には”CeleronかCore i7の極端に安いモデルか極端に高い在庫しかない状況“だったのかと思われます。
因みにこの2種類が売れ残る理由としては、そもそもメーカーのパソコンが高い事にあり、最近では社内でもパソコンに詳しい担当者が多数いる事から、候補としてお車の車種で例えるならば営業車を選ぶ際に、ダイハツの軽自動車やトヨタのランドクルーザーのどちらかを選ぶ担当は居ないと言う事と同じ意味ですので、ここは燃費の良い一般乗用車を狙いたいが選出が出来ない状況と同じです。
当店はインテルを採用しません
では当店ではどうなのか?と言いますと、最初から「インテルのCPU不足なら別のCPUを選ぶ」という考えである事から、在庫のあるものではなく旬なCPUを選出する事が可能な事がメーカーとの違いかと思われます。そもそも時代はインテルでは無いことも私達は知っていますので、「では、どのCPUがオススメ?」かと聞かれると迷わずAMD社のRyzenシリーズをオススメしております。
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え・・・なにそのCPU・・・大丈夫なの?と思われるかもしれませんが、一昨年から飛ぶ鳥を落とす勢いで売れに売れているCPUです。昨年に書いた記事なのですが、その人気の過熱ぶりがピークの時期には当店では、50台以上もRyzen構成をご指定されて制作を行いました。
このRyzenの魅力としてはなんと言っても”低コストなのにハイスペック“、インテルのCPUの半額とまではいかないのですが、RyzenのCPUが売れる理由には内蔵のGPU(グラフィック処理)が安価なグラフィックボードよりも秀悦だったりする事から、Core i5相当とGTX1030相当のグラフィックボードを備わっているという構成を考えれば相当にコスパが良い代物なのです。
メーカーがインテル以外を選ばない理由
ただし、このRyzen搭載をメーカーが行わない理由として、パワーがある事から排熱を十分に行えるパソコンを設計する必要があったりと、メーカーのパソコンとしては採用しにくい事から、メーカーでRyzenモデルが販売されるとすればノートパソコン向けのCPUくらいかと思われます。
つまり、スリムタイプのデスクトップモデルには不向きという事になりますので、行政などで使用されるパソコンには選出されないという事から、自ずとインテルのCPUに軍配が上がる事になるのです。
個人的にはスリムタイプでは無くなっても快適にパソコンが使用できる用になれば良いのに、と考えてしまいがちですが限られたスペースではそうは言えませんもんね。適材適所でWindows10のパソコンは、また5年から7年後に同じ転換期を迎える事にあるとは思いますが、その時にはインテルの占拠率はどの程度なのでしょうね、今から楽しみです。