
先日、あるお客様宅に出張サポートでお伺いした際に、ちょっとした“通信の落とし穴”のような出来事がありました。
テーマは「ドコモ光電話の解約」
一見シンプルなように思えますが、実際は想像以上にややこしく、少しの手続きミスで思わぬトラブルに発展してしまうんです。今回は、現場で体験した内容を交えながら、同じようなことが起きたときの注意点をお伝えしたいと思います。
「光電話だけ解約したのに、Wi-Fiまでつながらない!」
お客様からのご相談は、「光電話を解約したらWi-Fiまでつながらなくなった」というものでした。詳しく聞くと、ナビダイヤル経由でドコモ光に連絡し、「光電話の解約を申し込んだ」とのこと。ところが、数日後にWi-Fiがまったく使えなくなり、固定電話も同時に停止してしまったそうです。
「電話をやめただけなのに、なんでインターネットまで止まるの?」——そのお気持ち、よくわかります。実はこれ、手続きの流れと機器の仕組みが関係していました。
現地調査でわかった“本当の原因”
お伺いして確認したところ、まず1ヶ月ほど前からWi-Fiが不安定で、光回線のランプも点滅状態。通信が安定していなかったようです。
ドコモ光のコールセンターにも確認を取りましたが、驚いたことに、光電話もインターネットもまだ契約は継続中。つまり、解約処理は完了しておらず、実際には「回線自体が止まった」のではなく、機器の不調が原因で通信ができなくなっていたということでした。
詳しく見ると、使用していたのは「光電話対応ルーター」。これが不具合を起こすと、電話だけでなくインターネットも同時に切断される仕組みになっています。結局、ルーターの交換手続きを行い、通信は無事復旧しました。
解約や変更は「NTT」ではなく「ドコモ光」へ!
今回の件で改めて感じたのは、窓口の分かりづらさです。多くの方が「光=NTT」と思い込み、NTT東日本や西日本に直接電話をしてしまいがちですが、ドコモ光の契約や解約は必ず「ドコモ光サポートセンター」へ連絡するのが正解です。
なぜなら、ドコモ光はNTTの設備を利用していますが、サービス提供と契約管理はドコモ側が一括して行っているためです。実際の工事や機器交換はNTTが担当しますが、依頼はすべてドコモ光経由でしか受け付けてもらえません。
NTTに直接連絡しても「ドコモ光のお客様は、ドコモへお問い合わせください」と案内されるだけで、そのままでは手続きが進まないケースもあるので注意が必要です。
「光電話対応ルーター」を使っている方は要注意
意外と多いのが、「光電話対応ルーター」をそのまま使っているケースです。このタイプは、電話機能とネット接続がセットになっているため、電話を解約してルーターを返却してしまうと、ルーター機能ごと失われてしまい、Wi-Fiが使えなくなることがあります。
今回のように「光電話だけ解約したのにネットも止まった」という現象は、実は回線ではなく機器の構成によって引き起こされることが多いんです。
解約の時は「完了確認」を忘れずに
もうひとつ大事なポイントは、「解約完了の確認」。ナビダイヤルで自動音声に沿って操作しても、最後まで進まないと正式な受付になっていないことがあります。オペレーター対応に切り替わり、「受付番号」が発行されて初めて手続きが成立します。
もし不安な場合は、「念のため解約処理が完了しているか確認したい」とコールセンターに再度問い合わせると確実です。
ドコモ光電話の正しい解約手続きの流れ
「光電話だけをやめたい」「ネットはそのまま使いたい」という方のために、実際の手続きの流れを整理しておきます。ここを押さえておくと、今回のような“ネットまで止まるトラブル”を防ぐことができます。
① 解約手続きの窓口は「ドコモ光サポートセンター」
まず、ドコモ光の契約者であれば、NTT東日本や西日本ではなく「ドコモ光サポートセンター」へ連絡します。連絡先は以下の通りです。
- ドコモ光 サポートセンター(契約内容・解約専用)
📞 0120-800-000(ドコモ携帯・一般電話どちらからでも可)
受付時間:午前9時〜午後8時(年中無休)
ナビダイヤルや音声案内に沿って進むと「オペレーター対応」が選べます。解約希望の場合は、必ずオペレーターと直接話して「受付番号」を控えてください。この番号が発行されていれば、正式に手続きが受理されています。
② 解約希望の内容を明確に伝える
電話では以下のように伝えるとスムーズです。
このように伝えることで、「光電話オプションのみの解約」として手続きを進めてもらえます。
間違って「ドコモ光そのものの解約」として処理されると、ネット回線も止まるので注意が必要です。
③ 機器(ルーター・ホームゲートウェイ)の扱いを確認する
光電話を利用していた場合、ほとんどのご家庭で「光電話対応ルーター(ホームゲートウェイ)」が設置されています。この機器はNTT東日本/西日本からのレンタル品です。
- 光電話を解約すると、このルーターは返却対象になることがあります。
- ただし、Wi-Fi機能をそのまま使う場合は、別のルーターを設置する必要があります。
解約時にオペレーターへ確認しておきましょう:

「このルーターを返却したあと、Wi-Fiは使えなくなりますか?」
「別のルーターを自分で用意すればネットは使えますか?」
これを聞いておくと、後からネットが止まる心配を防げます。
④ 機器返却キットが届く(または指示を受ける)
解約後、数日以内にNTT東日本/西日本から「機器返却キット」が郵送されます。その中に返送先住所と手順が記載されています。
- ONU(光回線終端装置)やホームゲートウェイなどの返却対象が案内に記載。
- 返却期限は通常10日~2週間ほど。
- 同封の着払い伝票で返送します(送料は不要)。
⑤ 光電話のみ解約後も、ネットはそのまま利用可能
光電話を解約しても、ドコモ光(インターネット)は継続利用できます。ただし、次のような場合はルーターの設定変更が必要です。
- 「光電話対応ルーター」を返却した場合
- 新しい市販ルーターを接続する場合(PPPoE設定またはIPv6設定)
設定がうまくいかない場合は、出張サポートや機器設定の依頼をしてもらうと安心です。
⑥ 解約完了の確認
すべての機器返却が終わったら、数日後に「ドコモ光電話のご利用停止通知書」が届きます。
これが届けば手続き完了です。もし届かない場合や請求が続いている場合は、再度サポートセンターへ確認しましょう。
焦らず、一本の電話から確実に
- まずはドコモ光のサポートセンターに連絡。
- 「光電話だけ解約」と明確に伝える。
- 機器返却とWi-Fi利用可否を確認する。
- 返却キットで機器を返送。
- 完了通知が届いたら終了。
この5ステップで進めれば、誤ってネットまで止まるようなトラブルはほぼ防げます。
「ドコモ光はそのままで、光電話(ドコモ光電話)だけを解約したいです。」