
最初は「あれ?なんか増えた?」くらいだったのが、気づけば1日10件以上のペース。しかも内容は詐欺、出会い系、宅配を装った偽メール、そして「料金未納」と脅す系などバリエーションが豊富、まるで悪意の百貨店です。
スパム件名のトレンドは“人間っぽさ”と“切迫感”
特に目立つのが、次のような件名です:
- 「特別助成金『50万円』のご案内」
- 「(動画あり)エッチな動画撮っちゃった、、」
- 「福田:大変重要な連絡事項があり、声を掛けさせて」
- 「日給5万円☆限定募集」
- 「プレゼントが届いております」
- 「お客様センター:永久無料でご利用いただけます」
- 「docomoから大事なお知らせ」
- 「【緊急】docomo公式:必ずご確認ください」
手口としては、見慣れた名前(例:「福田」「月島省吾」など)を使って信頼感を演出したり、金銭や緊急性を匂わせる文言を冒頭に置いて「見なきゃ損するかも」と思わせたりしています。人間の心理を突いてくるあたり、単純にスクリプトで送っているだけではない、明確な意図を感じます。
中にはリンクが一見無害そうに見えるものや、HTMLメールのスタイルが本物そっくりに偽装されているケースもあり、一瞬だけでも「本物かも?」と思ってしまいそうな仕上がり。私も一瞬信じて開きかけました。
急増の背景にあるものは?
調べてみると、2025年2月にドコモのメールシステムが更新され、これまでサーバー段階で弾かれていたスパムが「迷惑メールフォルダ」に隔離される仕様へと変更されたようです。これにより、スパムの“見える化”が進み、体感として「急増した」と感じるようになった面もあります。
とはいえ、それに加えて実際にスパムの量が増えていることも事実です。特に、docomo公式を装うフィッシングメールや、“配信停止はこちら”という罠リンク付きメールは、ここ最近のスパムトレンドの象徴とも言えます。
スパマーが一斉にターゲットを切り替えたのか、もしくは何らかのリストが漏洩して出回ったのか、真相は分かりませんが、一部のユーザーに集中的に届いている様子もありました。
実際にやって効果があった対策
私自身、被害者のひとりです。そこでスマホ・PC両方から以下の対策を行いました:
1. スマホでの設定(My docomo)
- 「My docomo」アプリから「メール設定」→「迷惑メール/SMS対策」へ
- 「かんたん設定」で「受信拒否 強」を選択
- 必要な連絡先(銀行、通販サイトなど)を受信リストに追加
- 「なりすましメール拒否」機能をON
- 「特定URL付きメール拒否」もON
2. パソコンからの操作(My docomo Web版)
- ログイン後、「メール設定」→「受信リスト/拒否リスト」を細かく調整
- HTMLメールをテキスト表示に変更(可能であれば)
- SMSの国際番号からの受信拒否もONに
ここまでやった結果、体感として7~8割のスパムは迷惑メールフォルダに振り分けられるようになり、受信ボックスの平穏が少し戻ってきました。
一時的に収まった?しかし再発の兆しも
この記事を書いた当初は迷惑メールの波がピークだったのですが、数日が経過して、一時的にピタッと収まったように感じたタイミングもありました。私だけでなく、他のユーザーからも「今日は来てない」という声がありました。
が、それも束の間。また新しい件名や送信者名に変化をつけて再びスパムが届き始めました。これは、送信業者が一時的に手口を変えたり、ドコモ側が新しいルールで遮断したのを再び回避してきたのかもしれません。
例えば、
- 「kurikurikuriiin@…」など、無作為に生成されたっぽいアドレス
- 「550万PT追加済み」など、数字で目を引くタイトル
- 「docomo公式」や「dアカウント異常検知」など、実在するサービスを装った件名
これらが順繰りに届いており、「形を変えた同一犯」という印象さえあります。
心がけている3つのポイント
- 絶対にリンクを開かない:たとえ気になっても、そのURLは地雷原。
- 返信しない:返信すると「使われているアドレス」として認識され、被害が拡大します。
- 迷惑メールは報告する:docomoへの通報機能を活用することで、全体の対策が進みます。
結論:守るのは“自分の習慣”
どんなにシステムが強化されても、最終的に頼れるのは「自分の注意力と習慣」だと感じました。面倒でも設定を見直す、怪しいものは開かない、定期的に迷惑メールフォルダを確認する。
そういう積み重ねが、安全をつくるんだと痛感しています。
今回の一件で私も一皮むけた気分です。同じように悩んでいる方がこの記事を読んで、「自分も対策してみよう」と思ってもらえたら、それだけで書いた意味があります。