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RTC is brokenの原因とCMOS電池の交換手順

電源を入れたら、見慣れない英文が出て止まっている。「warning! RTC is broken.」という一行を前に、何が壊れたのかと血の気が引いた方もいると思います。

安心してください。これは深刻な故障ではありません。パソコンの中にある小さなボタン電池が切れただけです。交換すれば直りますし、部品も数百円です。

先に結論:「RTC is broken」はCMOS電池(内蔵のボタン電池)の電池切れを知らせる表示です。F2キーでBIOSに入り時刻を合わせれば、その場は起動します。

ただし電池を替えない限り、電源を抜くたびに同じ表示が出ます。根本的に直すなら電池交換です。この記事では、実際に交換した手順を写真付きで載せています。

RTC is brokenと出るのはなぜか

パソコンは電源を切っても時刻を数え続けています。その時計を動かしているのが、基板の上にあるボタン電池です。電池が切れると時計が止まり、起動時に異常として検出されます。

用語:RTCとは、リアルタイムクロックの略で、パソコンの電源が切れている間も時刻を数え続けている時計のことです。これが止まると、日付や時刻の情報が失われた状態で起動することになります。

パソコンの起動時に warning RTC is broken と表示されている画面
実際に出た画面。文字だけ見ると深刻そうですが、中身は電池切れです

長い間パソコンの電源を入れていなかった場合に出やすい表示です。使わずに置いていた一台を久しぶりに起動したら出た、という相談が当店でも多くあります。

まず時刻を合わせて起動させる

電池を用意する前に、とりあえず今日はパソコンを使いたい。その場合は時刻を手で合わせれば起動します。

  1. エラー画面で「F2」キーを押してBIOS(セットアップ画面)に入る
  2. 日付と時刻の項目を探し、現在の日時に合わせる
  3. 保存して終了する(多くの機種はF10キー)
  4. そのままWindowsが起動するか確認する

機種によってはF2ではなくDeleteキーの場合もあります。画面の下のほうに小さく案内が出ていることが多いので、そこを見てください。

ここ、見落としがちです:この方法はその場しのぎです。電池が切れたままなので、コンセントを抜いたりバッテリーを外したりすると、また同じ画面に戻ります。ノートでも内蔵バッテリーを使い切れば再発します。直したいなら電池交換が必要です。

CMOS電池には2つの形がある

ここが、買いに行く前に知っておいてほしいところです。同じCR2032という電池でも、パソコンへの付き方が2種類あります。

形付き方入手先
通常タイプ基板のホルダーにそのままはめるホームセンター、家電量販店
2ピンタイプケーブルの先の端子を差し込む通販が中心
電池そのものは同じでも、接続の形が違います

今回のパソコンは2ピンタイプでした。薄型のノートや一体型では、こちらが使われていることがよくあります。

ケーブルと2ピン端子が付いたCR2032のボタン電池
2ピンタイプ。ケーブルが生えているのが目印です

注意:買う前に、必ず今付いている電池の形を目で見て確認してください。通常タイプを買ったのに中は2ピンタイプだった、という買い直しが起きます。端子の向きを逆に挿すと通電しないので、外す前に写真を撮っておくと確実です。

2ピンタイプを実際に交換した手順

ここからは、当店で実際に交換したときの記録です。作業自体は拍子抜けするほど簡単でした。

パソコンから取り外した電池切れの内蔵ボタン電池
外した古い電池。見た目は普通ですが、電圧が落ちています
  1. 電源を切り、コンセントとバッテリーを外す
  2. 本体を開け、基板上のボタン電池を探す
  3. 2ピンの端子を引き抜き、古い電池を取り外す
  4. 新しい電池を同じ向きで固定し、端子を差し込む
  5. 組み戻して起動し、BIOSで日時を設定する

固定には両面テープを使うのが一般的ですが、このときは固まらないタイプの接着剤「B-7000」を使いました。次に交換するときに剥がしやすいからです。

基板にB-7000の接着剤を塗布しているところ
B-7000を少量。固まりきらないので、後から剥がせます

この接着剤はスマートフォンの防水処理にも使っている一本で、修理の現場では重宝します。

新しい内蔵ボタン電池に交換し終えた基板
交換完了。端子を差し込むだけなので数分で終わります
店長
店長
初期不良に当たると作業がやり直しになるので、私は2個まとめて買っています。数百円のものですし、次に切れたときにも使えます。

交換したあとに確認すること

電池を替えて終わりではありません。本当に直ったかどうかは、一度電源から切り離してみないと分かりません。

  • BIOSで日付と時刻を正しく設定して保存する
  • コンセントとバッテリーを外し、しばらく置く
  • もう一度電源を入れ、エラーが出ないことを確かめる
  • 時刻がずれていないかWindows上で見る

ここまで確認して問題がなければ、交換は成功です。時刻がずれたままだと、ウェブサイトが正しく開けないなどの不具合につながることがあります。

店長
店長
この症状が出るのは、長く使っていなかったパソコンがほとんどです。滅多に電源を入れない一台があるなら、予備の電池を一つ持っておくと慌てずに済みます。

よくある質問

RTC is brokenと表示されたらどうすればいいですか

F2キーでBIOSに入り、日付と時刻を合わせて保存すればその場は起動します。ただし原因は内蔵のボタン電池の電池切れなので、電池を交換しない限り再び表示されます。

CMOS電池の型番は何ですか

多くのパソコンでCR2032というボタン電池が使われています。ただし基板に直接はめる通常タイプと、ケーブルの先の端子を差し込む2ピンタイプがあるため、買う前に今付いているものの形を確認してください。

CMOS電池を交換しないとどうなりますか

電源から切り離すたびに時刻がリセットされ、起動のたびにエラー画面が出ます。時刻がずれた状態ではウェブサイトが正しく開けないなどの不具合も起きるため、早めの交換をおすすめします。

電池を交換したのに同じ表示が出るのはなぜですか

端子の差し込みが甘い、向きが逆、新品と思った電池が放電していた、のいずれかが多い原因です。交換後にBIOSで日時を設定して保存していない場合も表示が残ります。

英語のエラーが出ると身構えてしまいますが、RTC is brokenに関しては、中身はボタン電池一個の話です。数百円と数分で片付きます。

とはいえ、本体を開けるのが不安、2ピンタイプで形が分からない、開けても電池が見当たらない。そういうときは無理をせず持ってきてください。開けて確認するだけなら、その場でお答えできます。

この記事を書いた人

ホンダ ヒデユキ

ホンダ ヒデユキ

北海道苫小牧市でパソコン修理店「ピシコ」を運営しています。 パソコン修理・データ復旧・自作PCサポートなど、現場での対応を続けながら、毎日テックブログを更新しています。 近年は、企業向けのAI導入や業務自動化の支援にも力を入れており、予約・見積・請求など、日々の業務を効率化する仕組みを実際に構築・運用しています。 「難しいことを、できるだけわかりやすく」を大切に、修理の現場やAI活用で得た知識を発信しています。