
作業中やゲーム中に、警告も青い画面もなくプツンとパソコンの電源が落ちる。しかもモニターだけは点いたまま。突然のことで、壊れたのではと不安になりますよね。
この症状は、原因の候補がある程度決まっています。順番に切り分けていけば、自分でどこまで絞れるかが見えてきます。
先に結論:完全に電源が切れるタイプの落ち方は、電源まわりか熱を疑います。再起動やフリーズとは原因が違うので、まずどれなのかを確かめてください。
そして頻繁に落ちるなら、原因を追う前にデータのバックアップが先です。突然の電源断は、保存中のファイルを壊すことがあります。
パソコンの電源が落ちる、その落ち方はどれですか
「落ちた」と一言で言っても、中で起きていることは違います。ここを取り違えると、関係のない対処に時間を使うことになります。
| 落ち方 | そのあとどうなるか | 主に疑うところ |
|---|---|---|
| 完全に電源オフ | ファンも止まり、自分では起動しない | 電源・熱 |
| 勝手に再起動 | ひとりでに立ち上がってくる | ドライバー・メモリ・熱 |
| フリーズ | 画面は出たまま操作できない | ソフト・メモリ・ストレージ |
| 画面だけ消える | ファンは回っている | 映像ケーブル・グラフィック |
用語:完全に電源オフとは、Windowsの終了処理を通さずに、電気の供給そのものが止まった状態のことです。見分け方は簡単で、本体のファンの音が消えているか。音が消えていれば、この記事の症状にあたります。
なお「モニターだけ点いたまま」という点は、原因を特定する手がかりにはなりません。本体から映像が途切れたあと、モニターが待機に入るまでに間があるだけです。見るべきは、本体のファンが止まっているかどうかです。

電源が落ちた記録を確認する
Windowsには、前回の終了が正常だったかどうかの記録が残ります。落ちた直後に確認しておくと、あとで役に立ちます。
- スタートボタンを右クリックして「イベントビューアー」を開く
- 「Windowsログ」から「システム」を開く
- 落ちた時刻のあたりを見て、「Kernel-Power」でIDが41の記録があるか探す
ここ、見落としがちです:この記録は「正しい手順を踏まずに電源が切れた」という事実を示すだけで、原因そのものは書かれていません。「Kernel-Power 41が出た=マザーボードの故障」ではありません。症状を裏づける材料として使ってください。
この記録の見方と、グラフィックボードを替えたあとに出た場合の話は、別の記事にまとめています。
熱か、電源か。どちらを先に疑うか
完全に電源が切れる場合、現場でよく当たるのはこの2つです。落ちるタイミングで見分けられます。
熱を疑うのは、使い始めてしばらく経ってから落ちるとき
電源を入れた直後は平気で、30分ほど使ってから落ちる。夏場や、暖房の効いた部屋で起きやすい。動画やゲームなど重い作業のときだけ落ちる。これらは熱の疑いが濃いパターンです。
確認するのは、本体の吸気口と排気口のホコリ、そしてファンが回っているか。排気口に手をかざして、生ぬるい風すら出ていないなら、ファンが止まっている可能性があります。
電源ユニットを疑うのは、負荷がかかった瞬間に落ちるとき
ゲームを起動した瞬間、動画の書き出しを始めた瞬間など、急に電気を食うタイミングで落ちるなら電源側の疑いです。使い始めて何年も経っている場合も、候補に入ります。
メモ:電源ユニットは、経年で出せる電力がじわじわ落ちていきます。買った当時は足りていても、グラフィックボードを替えたあとから落ち始める、ということが起こります。「前は大丈夫だった」は反証になりません。
ただし電源ユニットが原因かを確かめるには、別の電源に入れ替えて試すのが確実で、これは本体を開ける作業になります。ここから先は、次の章を読んでから判断してください。
自分でやってよい範囲と、やめたほうがいい範囲
切り分けは進めたいけれど、壊してしまっては元も子もありません。線引きをはっきりさせておきます。
- やってよい … 電源タップを介さず壁のコンセントに直接挿す/電源ケーブルを挿し直す/吸気口のホコリを外から取る/落ちるタイミングを記録する
- 慣れているなら … 本体を開けて内部のホコリを飛ばす(電源を切り、コンセントを抜いてから)
- やめたほうがいい … 電源ユニットの分解/中を開けたまま通電しての確認/原因が分からないままのパーツ買い替え
注意:電源ユニットは、コンセントを抜いたあとも内部に電気が残っています。分解しないでください。中を開けて掃除する場合も、電源ユニットの箱そのものには触れず、外から風を当てる程度にとどめてください。
そして、切り分けより先にやることがあります。大事なデータのバックアップです。突然の電源断は、そのとき書き込んでいたファイルを壊すことがあります。何度も落ちる状態で重要な作業を続けるのは、原因が何であれ危険です。

よくある質問
何度も電源が落ちるパソコンを使い続けても大丈夫ですか?
突然の電源断は、保存中のデータの破損につながることがあります。頻発するなら大事なデータを先にバックアップし、原因が分かるまで重要な作業は避けるのが安全です。
電源ユニットが原因かどうか自分で分かりますか?
高負荷のときにだけ落ちる、使用年数が長い、ほかの対処で変わらない場合は疑う材料になります。ただし確実に判断するには別の電源に入れ替えて試す必要があり、本体を開ける作業になります。
ホコリを掃除するだけで直りますか?
熱が原因の場合は改善することがあります。ただし電源ユニットが原因の場合は変わりません。作業の前には必ず電源を切り、コンセントを抜いてください。
パソコンの電源が突然落ちるときは、まず落ち方を見分けるところからです。ファンの音が止まっていれば、この記事の症状。次に記録を確認し、落ちるタイミングで熱か電源かを絞ります。
外から手が届く範囲はホコリとコンセントまで。そこから先は、無理に進めるより一度見てもらったほうが早くて安全です。そして何より、落ちる回数が増えてきたらデータのコピーを先に済ませてください。










