「昨日まで使えていたのにもうダメかな?」とご相談がありまして、お客様がご使用になられたいてのは、あの名機のNEC製品のPC98だそうです。
因みにPC98シリーズは多々ありますが、いずれにしても修理サポートを終了されて20年が経過したパソコンですので、どう考えても20年間は使用していたことになります。
とは言え、故障したのはハードディスクの様子で、起動時にシステムが読み込めないとのエラーが発生したとのことなので、それ以外の部品が現在でも普通に動いていたことに驚きです。
そこでハードディスクのデータを復旧出来るか確認を行ってみた所、以下の音が鳴ってしまっておりましたので動画でご覧下さい。
このカチカチ音はなんだと思います?これはハードディスクの磁気ヘッドが故障して誤動作を起こしている音なんですよ。
さらに悪化をすると記録面(プラッタ)に触れてしまいキズがついてしまうと完全にアウトなのですが、これならばまだ磁気ヘッドを交換すればデータは取り出せると思います(理論的にはです)。
とは言え、ここまでの損傷となると重障害となるので、当店では磁気ヘッドの交換までは行えませんので専門会社に依頼をしなければならないものの、相場としては最低10万円以上は要する旨をお客様にお伝えすると、「そこまでするならパソコン買うよー」と苦笑され、ご依頼は断念されましたので今回は診断のみで終了となりました。
しかし・・・凄いですよね。昨日までPC98に搭載されていたハードディスクが動いていたなんて。因みにラベルを確認してみると製造年に「94」と記載されていましたので1994年・・・なんと27年前に作られていたものらしいです。
27年前と言えば、私が16歳の時に作られていたハードディスクです。それが先日まで普通に動いていたなんて・・・奇跡に近いですよ。
因みにハードディスクの寿命は平均7年前後ですので、27年間も動いてくれていたことに両手を合わせなければいけないですね、とても貴重な体験でした。