
私はこれまで仕事を続けてきて、いわゆる会社の社長さんや、その関係者の方とご飯に行ったり、お酒を飲みに行ったりということを、ほとんどしてきませんでした。
こう書くと、なんだか少し寂しい話にも聞こえるかもしれません。いや、実際にちょっとひどい話なのかもしれません。
世の中を見ていると、社長さん同士で交流があったり、従業員同士で仲良くしていたり、営業の方は営業の方で横のつながりを持っていたりします。ああいうのを見ると、やっぱりいいことなんだろうなと思うんです。
きっとそこには、それぞれ理由があるんだと思います。単純に仲良くしたいから、気が合うから、一緒にいて楽しいから。そういう理由なら、とても自然で素敵なことです。
ただ一方で、昔からよく言われるじゃないですか。
社長同士で付き合いがあれば仕事につながる、とか。
人脈があると商売が広がる、とか。
飲みの席で仕事が決まる、とか。
でも私は、その「そういうもんだよね」という空気に、ずっと少し違和感がありました。
人と仲良くしなくても、商売はできる
たしかに人とのつながりが仕事になることはあると思います。それは否定しません。ただ、だからといって、それが絶対条件かと言われると、私はそうは思わないんです。
別に人と仲良くしなくたって、商売はできます。
周りの人に嫌われたって、お客様に好かれればいいじゃないですか。
同業者にどう思われたって、お客様が喜んでくれれば、それで十分じゃないですか。
少なくとも私は、そういう考えでここまでやってきました。もちろん、これは「人付き合いなんていらない」と言いたいわけではありません。ただ、仕事を続けるために、自分が苦手なことを無理してまでやる必要は、本当にあるのかという話です。
苦手なものは、苦手でいい
私はもともと、少し引っ込み思案なところがあります。人と飲みに行ったり、ご飯を食べに行ったり、そういうこと自体が根本的にあまり得意ではありません。これは自分の中では、長所ではないです。むしろコンプレックスです。
人付き合いが上手な人を見ると、すごいなと思いますし、自分にはできないなとも思います。そういう意味では、今でも少し引っかかる部分はあります。でも、不思議なことに、それで後悔したことはないんです。
「あの時もっと無理して付き合っておけばよかった」
「もっと社長同士の集まりに顔を出しておけばよかった」
そう思ったことがないんですよね。たぶん私は、無理をしてまで広げた関係よりも、自分が自然でいられる関係の方を大事にしたかったんだと思います。
好きな人と会えれば、それでいい
だから私は、同業種の集まりや、多業種交流のような場に積極的に行くタイプではありません。その代わり、プラモデルが好きな人たちと集まったり、地元の友人と会ったり、そういう時間はあります。それは仕事のためではなくて、単純にその方が楽しいからです。
好きな人とご飯を食べる。
気を使いすぎずに話せる人と過ごす。
そういう時間の方が、自分には合っているんだと思います。
結局のところ、人付き合いも「何のためにやるのか」が大事なんでしょうね。仕事につなげるためだけに関係を維持しようとすると、どこかで苦しくなる。でも、自分が会いたい人、自分が好きな人と過ごす時間なら、それは無理ではなく、ちゃんと自分の糧になる気がします。
会社継続のための人間付き合いは、無理にしなくていい
そんなふうに考えると、結論はひとつです。
別に、会社を続けるためだけに人間付き合いを頑張ろうとしなくてもいい。
もちろん、人とのつながりから生まれる仕事もあるでしょう。でも、それが合う人もいれば、合わない人もいます。誰にでも同じやり方が正しいわけではありません。
人付き合いが得意な人は、それを武器にすればいい。でも、苦手な人は苦手なままで、お客様に喜ばれる仕事を積み重ねていけばいい。私はそれでも十分にやっていけると思っています。
無理に輪に入らなくてもいい。
無理に飲みに行かなくてもいい。
無理に愛想よく振る舞わなくてもいい。
それよりも、自分がちゃんと納得できる仕事をして、お客様に信頼してもらえることの方が、ずっと大切なんじゃないでしょうか。
コンプレックスがゼロになったわけではない
人付き合いが得意じゃない。でも、それでいいのかもしれない。そう思えるようになるまで、少し時間はかかりました。今でもコンプレックスがゼロになったわけではありません。
それでも、自分に合わないやり方を無理に真似するより、自分なりのやり方で仕事を続けていく方が、ずっと健全だと思っています。会社を続けるために必要なのは、無理な付き合いではなく、信頼される仕事。もし今、人付き合いが苦手なことで悩んでいる方がいたら、無理をしすぎなくても大丈夫だとお伝えしたいです。
自分に合う距離感で、自分に合う人との関係を大事にしながら、それでも商売はちゃんと続けていける。私はそう思っています。














