
GeForce 621.01 は、NVIDIA が米国時間 2026 年 10 月 21 日に公開したゲーム向けのドライバーです。「鳴潮」が落ちる不具合の修正、Call of Duty: Modern Warfare 4 や Phantom Blade Zero への対応に加えて、今回から「RTX Spark」搭載のノート PC 向けの版も並ぶようになりました。
ドライバーの更新は、新しいゲームのためには入れたいし、入れたら別のところがおかしくなるのも怖い、という悩みの種です。この記事では、何が直って、誰が入れると得をするのかを、報道と NVIDIA の発表で確かめられた範囲で整理します。
先に結論:GeForce 621.01 は、「鳴潮」でフレーム生成と Freestyle を一緒に使うと落ちる不具合や、一部の ASUS 製ノートで画面が断続的に暗くなる不具合などを直したドライバーです。該当する症状がある人、Modern Warfare 4・Phantom Blade Zero を遊ぶ人は入れる価値があります。
確認した範囲では既知の問題は挙がっていません。今のドライバーで困っていない人は急がなくてよく、入れるなら先に復元ポイントを作っておくと戻すのが楽です。
GeForce 621.01とは。公開日と対応ゲーム
GeForce 621.01 は「Game Ready Driver」と呼ばれる、新作ゲームの発売に合わせて出るドライバーです。Microsoft の動作確認(WHQL)を通った版で、NVIDIA App の更新機能か、NVIDIA のサイトから入れられます。
今回 Game Ready の対象になったのは 5 本です。発売日や DLSS の対応は NVIDIA の発表と 4Gamer の記事のものです。
| ゲーム | 今回の対応 |
|---|---|
| Call of Duty: Modern Warfare 4 | DLSS 4.5、ダイナミックフレーム生成、Reflex、Advanced Shader Delivery。正式発売は 10 月 23 日 |
| Phantom Blade Zero | DLSS 4.5、ダイナミックフレーム生成、Ray Reconstruction。発売は 10 月 28 日 |
| サイバーパンク2077 | 10 月 22 日のアップデートで加わった DLSS 4.5 に対応 |
| NBA 2K27 | Season 2 で加わった、速くなった DLSS 5 のモデルに対応 |
| Crimson Desert Enhanced | 10 月 29 日発売。DLSS 4.5 に対応 |
表の中でいちばん気になったのは、Modern Warfare 4 の「Advanced Shader Delivery」です。ゲームを初めて起動したときや大きな更新のあとに出る「シェーダーのコンパイル」の待ち時間やカクつきを、あらかじめ用意したシェーダーを配ることで減らす仕組みです。
Advanced Shader Delivery は、Xbox PC アプリで対応ゲームをダウンロード・更新したときにシェーダーが届く仕組みで、DirectX 12 と Windows 11 が前提。説明どおりの体験を得るには、ゲームを Microsoft Store で購入している必要がある。
出典:NVIDIA「Phantom Blade Zero GeForce Game Ready Driver」
便利そうですが、条件はかなり狭めです。Steam など別のストアで買った場合は、この仕組みの対象としては書かれていません。Windows 10 のままの PC も前提から外れます。ドライバーを入れただけで、どの PC でも読み込みが速くなるわけではない、という点は押さえておいてください。
GeForce 621.01で直った不具合。「鳴潮」で落ちていた人は直る?
修正された不具合は、ゲームごとのものが 3 件、画面やディスプレイまわりのものが 4 件です(RTX Spark 版だけの修正は次の章で扱います)。マイナビニュースと 4Gamer の記事で、内容が一致していることを確かめました。
ゲームごとの修正
- 「鳴潮」:DLSS フレーム生成を有効にした状態で NVIDIA Freestyle のフィルターを使うと、プレイ中にクラッシュすることがあった
- Star Citizen:Vulkan で動かしているときにクラッシュすることがあった
- Surviving Mars: Relaunched:R595 のドライバーに更新したあと、プレイ中にクラッシュすることがあった
「鳴潮」で落ちていた人がまず確かめたいのは、Freestyle を使っているかどうかです。修正の対象は「フレーム生成」と「Freestyle のフィルター」を一緒に使ったときのクラッシュで、フィルターを使っていないのに落ちるなら、原因は別のところにある可能性が高いです。
用語:NVIDIA Freestyle とは、ゲームの画面に色味やシャープさなどのフィルターをかける NVIDIA の機能です。NVIDIA App のゲーム内オーバーレイから使います。自分で設定した覚えが無ければ、使っていない可能性が高いです。
画面とディスプレイまわりの修正
- 360Hz で動かしている QHD(2560×1440)のモニターで、ゲーム中に黒い画面が一瞬点滅することがあった
- G-SYNC Pulsar 対応のモニターを 360Hz にすると、フレームレートが 320fps まで下がることがあった
- Meta Horizon Link のストリームを USB でつなぐと、固まることがあった
- 一部の ASUS 製ノート PC で、ドライバーを更新したあとに画面が断続的に暗くなることがあった
最後の ASUS 製ノートの件は、ドライバーを更新したら画面が勝手に暗くなる、という分かりにくい症状です。故障や明るさの設定を疑いがちですが、ここ最近のドライバーに更新してから始まったなら、621.01 で直る見込みがあります。

RTX Spark版が加わった。自分のPCはどれを入れる?
今回のもう 1 つの話題が、RTX Spark 向けの版です。4Gamer によると、RTX Spark は Arm ベースの SoC(CPU と GPU を 1 つにまとめたチップ)で、621.01 から対応する製品に加わりました。ドライバーは x64 版と同じ元のコードから作られていますが、対応ゲームは x64 版より少なく、リリースノートも一部違います。
つまり、ダウンロードするファイルが 3 種類になりました。サイズは 4Gamer の記事に載っていたものです。
| 版 | 対象 | OS・サイズ |
|---|---|---|
| デスクトップ向け x64 | GeForce RTX 50〜20、GTX 16、TITAN RTX | Windows 11/10、1.04GB |
| ノート PC 向け x64 | ノート用 RTX 50〜20、GTX 16、MX 500/450 | Windows 11/10、1.04GB |
| RTX Spark 向け | RTX Spark の内蔵 GPU(Blackwell GB10) | Windows 11、1.22GB |
ふつうのゲーミング PC やゲーミングノートを使っている人は、これまでどおり x64 版です。RTX Spark 版は、RTX Spark を積んだ新しいノート PC を持っている人だけが関係します。迷いやすいのは、NVIDIA App を使わずに自分でサイトから落とすときです。デスクトップ向け・ノート PC 向け・RTX Spark 向けのページは、4Gamer の記事で案内されているものです。
メモ:RTX Spark 版だけの修正として、ASUS の RTX Spark 搭載ノート「ProArt P16」「ProArt P14」で画面がちらつくことがあった不具合も直っています。x64 版の PC には関係しません。
入れる前の確認と、おかしくなったときの戻し方
入れると決めたら、更新の前に 2 つだけ確かめてください。どちらも数分で終わります。
更新の前にやっておくこと
1 つ目は、自分の GPU の名前です。タスクマネージャーの「パフォーマンス」で「GPU」を選ぶと、右上に名前が出ます。GeForce GTX 16 シリーズより古い GPU は、今回の対象に入っていません。2 つ目は、復元ポイントです。スタートメニューで「復元ポイントの作成」と検索し、「システムの保護」の画面で「作成」を押します。
ここ、見落としがちです:「システムの保護」が「無効」になっている PC では、復元ポイントを作れません。作成のボタンが押せないときは、先に「構成」から保護を有効にしてください。おかしくなってから気づいても、さかのぼって作ることはできません。
なお、確認した 4Gamer・マイナビニュースの記事には既知の問題の記載がなく、海外の Guru3D も、リリース情報に未解決の問題は挙がっていないと伝えています。ただ、リリースノートはあとから書き足されることがあるので、入れる直前にもう一度見ておくと確実です。

調子が悪くなったときの戻し方
更新したあとにゲームが落ちる、画面がおかしい、というときは、まず Windows の機能で 1 つ前のドライバーに戻します。
- スタートボタンを右クリックして「デバイス マネージャー」を開く。
- 「ディスプレイ アダプター」を開き、「NVIDIA GeForce」で始まる項目を右クリックして「プロパティ」を選ぶ。
- 「ドライバー」タブの「ドライバーを元に戻す」を押し、理由を選んで「はい」を押す。
- 再起動して、症状が消えたか確かめる。
「ドライバーを元に戻す」が押せない場合は、前のドライバーの控えが残っていません。そのときは NVIDIA のサイトから以前のバージョンを落として入れ直します。インストーラーで「カスタム」を選び、「クリーンインストールの実行」に印を付けると、今のドライバーの設定を消してから入れ直せます。それでも直らなければ、復元ポイントで更新前の状態に戻します。
注意:ドライバーの入れ直しの途中で電源を切ったり、ノート PC のバッテリーが切れたりすると、画面が映らない状態で止まることがあります。ノート PC は電源アダプターをつないでから作業し、インストーラーが終わるまで待ってください。
前のバージョンの変更点や、更新すべき人の考え方は、少し前の版を扱った記事でも書いています。
ドライバーは毎回すぐ入れるべき?
ゲーム向けのドライバーは、新作が出るたびに公開されます。毎回入れないと損かというと、そうではありません。入れて得をするのは、直された症状に当てはまる人と、対応したゲームを遊ぶ人です。今のドライバーで困っていなくて、新作も遊ばないなら、急ぐ理由はあまりありません。
今回の 621.01 に当てはめると、次のようになります。
- 「鳴潮」でフレーム生成と Freestyle を一緒に使っていて、落ちていた人
- Star Citizen(Vulkan)や Surviving Mars: Relaunched で落ちていた人
- 360Hz の QHD モニターや G-SYNC Pulsar のモニターで、点滅やフレームレートの低下が出ていた人
- ASUS 製ノートで、最近の更新から画面が断続的に暗くなっていた人
- Modern Warfare 4・Phantom Blade Zero などの対象ゲームを遊ぶ人
反対に、仕事でも使う PC で、今のドライバーで何も困っていないなら、数日たって不具合の報告が出ていないのを見てからでも遅くありません。ゲームが落ちる原因はドライバーだけではなく、メモリや電源、温度の問題で落ちていることもあります。ドライバーを替えても直らないときは、ご来店か出張で PC そのものを見るほうが早いこともあります。Google のクチコミ(139 件・平均 4.9、2026-10 時点)にも、原因の分からないブルースクリーンで起動しなくなった高性能 PC を直してもらえた、という声をいただいています。

よくある質問
GeForce 621.01には既知の問題がありますか?
確認した範囲では、既知の問題は挙がっていません。4Gamer とマイナビニュースの記事には記載がなく、海外の報道でもリリース情報に未解決の問題は書かれていないとされています。リリースノートはあとから更新されることがあるため、入れる前に NVIDIA の公式の情報も確かめてください。
「鳴潮」でクラッシュしていた人は、621.01で直りますか?
DLSS フレーム生成と NVIDIA Freestyle のフィルターを一緒に使っていて落ちていたなら、修正の対象です。フィルターを使っていないのに落ちる場合は別の原因が考えられ、ドライバーを更新しても直らないことがあります。
621.01に更新して調子が悪くなったら、元に戻せますか?
戻せます。デバイスマネージャーのディスプレイ アダプターから「ドライバーを元に戻す」を選ぶか、NVIDIA のサイトから前のバージョンを入れ直します。更新の前に復元ポイントを作っておくと、戻す手段がもう 1 つ増えます。
まとめ
GeForce 621.01 は、「鳴潮」でフレーム生成と Freestyle を併用したときのクラッシュや、一部の ASUS 製ノートの画面の暗転などを直し、Modern Warfare 4 や Phantom Blade Zero に対応したドライバーです。今回から RTX Spark 向けの版も加わりましたが、ふつうのゲーミング PC はこれまでどおり x64 版を入れれば足ります。
当てはまる症状や遊ぶゲームがあるなら、復元ポイントを作ってから入れる。困っていないなら、急がずに様子を見る。どちらを選んでも、戻し方を知っていれば怖がる必要はありません。










