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AIが使えないんじゃない、「聞き方」が迷子なだけだった

AIへの指示が下手な人の共通点|未知の未知のあぶり出し方
最近、パソコンの相談と同じくらい「AIの相談」を受けるようになりました。「ChatGPT使ってみたけど、思ったほど賢くなかった」「うちの業務には使えなかった」——苫小牧のPC屋のカウンターで、この手のセリフをもう何十回聞いたか分かりません。
で、そのたびに私は心の中で思っているんです。それ、AIがポンコツなんじゃなくて、たぶん”聞き方”の問題ですよ、と。
いや、感じ悪いですね。すいません。お客さんに向かって「あなたの聞き方が悪い」なんて口が裂けても言いません。言いませんが、これには本当に理由があって、しかもその理由はパソコンが壊れる仕組みとまったく同じ構造をしているのです。今日はその話をさせてください。よろしくお願いします。
「パソコンが重いんです」問題
まず、修理屋あるあるを一つ。お客さんが持ち込みで一番よく言うセリフが「なんかパソコンが重いんです」です。これ、悪気はまったくないし、むしろ正直な感想なんですが、私からすると情報がほぼゼロなんですね。
起動が遅いのか、ネットが遅いのか、特定のソフトだけ固まるのか、ファンが唸って熱いのか。原因はストレージの寿命かもしれないし、メモリ不足かもしれないし、なんならブラウザのタブを80個開いてるだけかもしれない。「重い」という一言の裏に、まったく違う世界が10種類くらい隠れているわけです。
これ、AIへの指示でまったく同じことが起きています。「いい感じの営業メール作って」と投げて、返ってきたものが微妙で、「AIって使えないな」で終わる。でも冷静に考えてください。「なんか重い」で完璧な修理を期待するのと、「いい感じで」で完璧なメールを期待するのは、同じ無茶ぶりなんです。
店長 店長より
誤解のないように言うと、「なんか重い」で来てくれて全然いいんです。それを一緒にほどいていくのが私の仕事ですから。問題は、AI相手には”ほどいてくれる私”がいないこと。だから自分で少しだけ、ほどく必要があるんですね。
知ってる・知らないは、4種類ある
ここでちょっとだけ賢い話をします。実はこの「うまく頼めない」問題、頭のいい人たちがとっくに整理してくれていて、人間の知識は次の4つに分かれるそうです。名付けて知ってる知らない4兄弟。私が今名付けました。
長男
既知の既知
「知ってると自分でも分かってること」。プリンターを繋ぎたい、写真を整理したい——AIに最初から言える部分。ここは問題なし。優等生の長男。
次男
既知の未知
「まだ決めてないと自覚してること」。予算はいくらか、どのソフトを使うか。迷ってる自覚はあるので、AIに「どっちがいい?」と相談できる。素直な次男。
三男
未知の既知
「当たり前すぎて言わないけど、見れば分かること」。”うちは飲食店だから堅すぎる文章はNG”みたいな。言わなくても自分は知ってる。でもAIは知らない。厄介な三男。
ラスボス
未知の未知
「そもそも考えてすらいないこと」。存在に気づいてすらいない領域。ここが全ての元凶であり、AIも修理も、失敗の9割はこいつのせい。四男という名のラスボス。
で、いちばん下の「未知の未知」。これが全部持っていきます。気づいてすらいないから、AIに伝えようがない。伝えようがないから、AIも当然できない。そして人は言うわけです、「AIって使えないな」と。違うんです。使えてないのはお互いの落ち度ではなく、透明な壁がそこにあっただけなんです。
良い相談ができる人が、結局いちばん得をする
ここで少し真面目な話をさせてください。この「未知の未知」を潰す作業、実はAIが登場するずっと前から、人類がえんえんやってきたことなんですよ。
考えてみてください。お医者さんに行って「なんかだるいんです」としか言えない人と、「3日前から、朝だけ、右のこめかみがズキズキします」と言える人。どっちが早く正確に診てもらえるか。弁護士でも、税理士でも、そして我々みたいな修理屋でも、まったく同じです。「良い質問ができる人」「自分の状態を言語化できる人」が、あらゆる専門家から、いちばん良いものを引き出している。
つまりAIの登場で新しく求められた能力なんて、実は一つもないんです。昔から「相談上手な人」がずっと得をしてきた。AIはその法則を、ちょっと分かりやすく可視化しただけ。道具が人間から機械に変わっただけで、根っこは「自分が何を分かっていないかを、分かろうとする力」——って、いかん、話が人生論になってきた。哲学の授業みたいになるのでこの辺でやめておきます。私はただの苫小牧のPC屋です。
ラスボスの倒し方(初心者でもできる版)
さて、実践です。「未知の未知」は気づけないから未知なわけで、自力で気づくのはほぼ無理ゲーです。じゃあどうするか。答えはシンプルで、AIに逆質問させればいい。自分で盲点を探すのは無理でも、他人(AI)に探してもらうのはできる。これを私は勝手に「AIに面接される作戦」と呼んでいます。
その1:いきなり本題を頼まない
「営業メール作って」の前に、ワンクッション置くだけで結果が激変します。丸投げして遭難する——名付けて丸投げ遭難——を防ぐ、いちばん安い一手です。
▼ コピペで使えるやつ 「取引先に送る営業メールを作りたいです。でも私はメールの書き方が得意ではありません。良いものを一緒に作るために、まず私に1問ずつ質問して、必要な情報を引き出してください。」
こうすると、AIが「送る相手は初対面ですか?」「目的は商談のアポですか、資料送付ですか?」と聞いてくれます。この質問こそが、あなたの「未知の未知」を光に当てる作業なんです。答えていくだけで、勝手に盲点が埋まっていく。
その2:自分の「立場」を最初に渡す
三男(未知の既知)——当たり前すぎて言わないこと——を先に吐き出しておく作戦です。
▼ 頭に一行足すだけ 「私は苫小牧で小さな飲食店をやっています。ITは苦手で、堅い文章より親しみやすい方が店に合います。この前提で、常連さん向けのお知らせを作ってください。」
「飲食店」「ITが苦手」「親しみやすい方がいい」。自分にとっては当たり前すぎて言う気も起きない情報。でもAIにとっては命綱です。前提を渡すだけで、返ってくる文章の当たり率がまるで変わります。
店長 店長より
コツを一言でまとめると「AIを賢い部下じゃなく、初日のバイトだと思え」です。初日のバイトに「いい感じにやっといて」は通じない。でも「うちはこういう店で、こういうお客さんが多くて」と背景を渡せば、驚くほど働いてくれます。相手は同じAIなのに、です。
この2つ、難しい技術は一つもありません。「いきなり頼まない」「立場を先に渡す」。それだけで、あなたのAIは昨日までのポンコツから、急に頼れる相棒に化けます。変わったのはAIじゃない。透明な壁の場所を、あなたが知っただけなんです。
というわけで(言いたいことは言った)
まとめます。AIが使えないんじゃない。悪いのは全部、気づけない「未知の未知」というラスボス。そいつを倒すには、自力でうんうん唸るより、AIに逆質問させて盲点を炙り出すのが早い。丸投げ遭難だけは、しない。以上!
……とはいえ、です。「そのプロンプトを打つのすら面倒」「うちの仕事に本当に使えるのか、そこから相談したい」という方も、絶対にいると思います。むしろそれが普通です。自分の”未知の未知”を、独りで全部あぶり出すのは、しんどいですから。
ピシコでは、AIを日々の業務にどう組み込むか——その”聞き方”の設計からお手伝いしています。パソコンの重さも、AIの使いこなしも、結局は同じ。「なんか、うまくいかないんです」の一言から、一緒にほどいていきましょう。それが私の仕事です。
AIの使いこなし、どこから始めるか一緒に考えます
「業務のどこに使えるか分からない」「聞き方からつまずいている」——そんな段階からで大丈夫です。苫小牧のPC屋が、あなたの”未知の未知”探しからお手伝いします。LINEなら24時間メッセージOK、お気軽にどうぞ。
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苫小牧でパソコン修理店「ピシコ」を16年経営。 毎日テックブログを更新しながら、 企業のAI導入・業務自動化を伴走支援しています。 自分の会社で実装した「自動化」: ✅ 予約システムの完全自動化 ✅ 見積書の自動生成 ✅ 請求書の自動発行 あなたの会社でも、同じ仕組みが作れます。 📞 初回30分無料オンライン相談実施中