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ウイルス対策が無効になっています?実は有効な誤通知の確認法

ウイルス対策が無効になっています?実は有効な誤通知の確認法

「ウイルス対策が無効になっています」。パソコンを起動した直後にこれが出たら、誰だって心臓が半拍飛びます。ところが2026年9月現在、この通知の多くは中身は有効なまま、通知だけが嘘をついているというMicrosoft公認の不具合です。慌てて設定をいじる前に、まず実際の状態を確認する手順からお伝えします。

先に結論
Windowsセキュリティの「ウイルスと脅威の防止」を開いて「処置は不要です」と表示されていれば、保護は有効に動いています。通知だけが誤って出ている既知の不具合です。
Microsoftは2026年8月28日にこの誤通知を公式に確認済みで、修正はMicrosoft Defenderの今後の更新で配信予定(時期未定)。他社のセキュリティソフトを入れている場合や、画面上でも警告が消えない場合は別の話なので、本文の見分け方を確認してください。
「ウイルス対策が無効になっています」と出たら、まず見る場所

「その通知、無視していいです」と言いたいところですが、まだ言いません。無視していい通知かどうかを30秒で確かめる方法が先です。店頭でこの相談を受けたとき、私が最初にやる確認もこれだけで、難しい操作は一切ありません

通知は「言っている側」、Windowsセキュリティの画面は「実際の状態」。今回の不具合は、この2つが食い違うのが特徴です。通知ではなく画面を信じる。今日の話は、突き詰めるとこの一行で終わります

1
Windows セキュリティを開く
スタートボタンを押し、「Windows セキュリティ」と入力してアプリを開きます。通知をクリックして開いた画面でも構いません(ただしホーム画面に着地するだけで、それ自体は何も直しません)。
2
「ウイルスと脅威の防止」を開く
左側のメニュー、またはホーム画面のタイルから「ウイルスと脅威の防止」を開きます。ここが実際の保護状態を表示している場所です。
3
「処置は不要です」の表示を確認する
緑のチェックマークと「処置は不要です」が表示されていれば、リアルタイム保護は動いています。念のため「クイックスキャン」を1回実行し、最後まで完走すれば確定です。
ピシコ店長 店長より
通知を消そうとして「リアルタイム保護」のスイッチを触る方がいますが、オフにすると今度は本当に無効になります。確認は「見るだけ」でお願いします。
動いているのに、なぜ「無効」と言われるのか?

原因はWindows本体の更新ではなく、Microsoft Defender ウイルス対策そのものの更新にあります。「最近Windows Updateをした覚えがないのに出た」という方が多いのはそのためで、Defenderの更新はWindows Updateとは別に、定義ファイルと一緒に静かに降ってきます。

用語を一つだけ。Microsoft Defender ウイルス対策とは、Windows 10 / 11に標準搭載されているウイルス・マルウェア対策機能である。有料のセキュリティソフトを入れていない人は、これに守られています。今回おかしいのはこの「本体」ではなく「通知係」だけです。

一次情報
Microsoftは2026年8月28日、Windowsリリースヘルス(既知の問題ページ)にこの事象を「Confirmed(確認済み)」として掲載しました。内容は、Defenderの最新更新を適用した後、実際には正常に動作し設定上も有効なのに「Microsoft Defender Antivirus is turned off」という通知が出るというもの。通知は起動時と、その後も断続的に表示され、通知設定をオフにしても消えません。対象はWindows 11(26H1 / 25H2 / 24H2 / 23H2)、Windows 10(22H2 / 21H2 / Enterprise LTSC 2019・2016)、およびWindows Server 2012〜2025。修正はMicrosoft Defenderの今後の更新で提供予定とされ、本稿執筆時点(2026年9月11日)でも時期は未公表・ステータスは未解決のままです。

日本語環境では「ウイルス対策が無効になっています」「ウイルス対策を有効にする」といった文言で表示されます。英語の原文はDefenderが「turned off(オフになった)」と言っているのですが、Microsoft自身が「オフになっていない」と公式に否定しているという、なかなか見ない構図です。

修正が「今後のDefender更新」というのがポイントで、月例のWindows Updateを待つ必要はありません。つまりある日、何もしていないのに直る。それまでの間、通知の方が嘘をつき続けます。

「狼少年通知」の本当の怖さ

この現象に私は「狼少年通知」と名前をつけました。オオカミが来ていないのに「オオカミが来た」と毎朝叫ぶ通知。村人(=私たち)は最初のうちこそ飛び起きますが、3日もすれば誰も見に行かなくなります。ここまでは童話と同じです。

問題はその先です。人は「嘘だと分かっている警告」を、数日で完全に無視できるようになります。しかも器用に、Windowsセキュリティの通知を丸ごとオオカミ少年扱いする。すると数週間後、本当に「脅威が見つかりました」と出たとき、同じ指の動きで通知を閉じてしまう。セキュリティで一番危ないのは防御が切れることではなく、警告を読まなくなることです。今回の不具合の実害は、たぶんそこにあります。

……と、町の修理屋が急に人間の認知の話を始めましたが、要するに「通知は疑え、画面は信じろ」を習慣にしましょう、という一言に戻ります。話を戻します。

ここ、見落としがちです
この通知は、通知設定でオフにしても止まりません。「応答不可(おやすみモード)」も効きません。クリックしてもWindowsセキュリティのホームに飛ぶだけで、何も直りません。「何度も出るから重症だ」と考えるのが一番の落とし穴で、しつこさと深刻度は無関係です。

逆に言うと、通知を止めるためにレジストリをいじる、最近の更新をアンインストールする、セキュリティソフトを入れ直す、パソコンを初期化する。これらは全部不要です。やることがないのが答え、という修理屋泣かせのトラブルです。

ただし「全部誤通知です」とは言い切れません。同じ文言の通知は、本当に無効なときにも出るからです。次はその見分け方です。

本当に無効になっているケースとの見分け方

見るべきは通知の文言ではなく、「ウイルスと脅威の防止」の画面と、スキャンが動くかどうかの2点です。左右で見比べてください。

誤通知の可能性が高い
「ウイルスと脅威の防止」が「処置は不要です」。クイックスキャンが最後まで完走する。他社のセキュリティソフトを入れていない。通知だけが起動のたびに繰り返し出る。この4つが揃えば、今回の不具合です。
本当に無効の可能性
「ウイルスと脅威の防止」の画面にも赤や黄色の警告が残っている。リアルタイム保護のスイッチがオフで、オンに戻せない。スキャンが開始できない、または途中で止まる。このどれかがあれば、通知は本当のことを言っています。

もう一つ、「無効」と出るのが正常なケースがあります。ウイルスバスターやノートンなど他社のセキュリティソフトを入れている場合、Windows標準のDefenderは自動的に無効になります。守っているのがそちらだからで、この場合はそのソフト側の画面で保護状態を確認してください。会社支給のパソコンで管理者が意図的にDefenderを止めている場合も同様で、故障ではないので情シスに聞くのが正解です。

そして、ここから先が修理店として一番書いておきたい話です。狼少年通知そのものより、狼少年通知に便乗してくる本物のオオカミの方がよほど怖い。

電話番号つきの「警告」は100%偽物です
本物のWindowsセキュリティの通知に、電話番号・カウントダウン・「今すぐ支払い」は絶対に出ません。ブラウザの画面いっぱいに出る赤い警告も、Windowsの通知ではなくただのWebページです。電話をかけると遠隔操作ソフトを入れられ、そこで初めて本当に「無効」にされます。対処はブラウザを閉じるだけ。閉じられなければタスクマネージャーで終了し、電話はしない。これだけです。
ピシコ店長 店長より
「ウイルスに感染した」と持ち込まれる相談で少なくないのが、この偽警告に電話してしまった後、というパターンです。狼少年通知は放っておいて大丈夫ですが、電話番号が出た瞬間だけは別の話になります。
それでも不安なときにできること

手順どおり確認しても落ち着かない、という方のために。「何もしない」が正解と分かっていても、何かしたいのが人間です。安全にできることだけ並べます。

やっていいことリスト
「ウイルスと脅威の防止」→「保護の更新」→「更新プログラムのチェック」を押す。修正はここから降ってきます。
クイックスキャンを1回実行し、完走するのを見届ける。これで「動いている」が自分の目で確認できます。
Windows Updateも最新にしておく。今回の直接の原因ではありませんが、9月の更新には別の不具合修正が含まれています。
通知が出ても設定は触らない。リアルタイム保護のスイッチ、レジストリ、更新のアンインストールはすべて対象外です。

店頭でよく聞かれる質問も、まとめておきます。

Q
「ウイルス対策が無効になっています」と出たら、すぐにウイルス対策ソフトを入れ直すべき?
A
いいえ、まずWindowsセキュリティの「ウイルスと脅威の防止」を開いて実際の状態を確認してください。「処置は不要です」と表示されていれば保護は有効に動いており、通知だけが誤って表示されている可能性が高いです。新しいソフトを入れる必要はありません。
Q
本当にウイルス対策が切れている場合とは、どう見分ける?
A
「ウイルスと脅威の防止」の画面にも警告が残っていて、スキャンが実行できない場合は本当に無効になっている可能性があります。ただし、ウイルスバスターなど他社のセキュリティソフトを入れている場合にWindows標準の保護が無効になるのは正常な動作です。
Q
この誤通知の修正はいつ来る?
A
Microsoftは2026年8月28日にこの不具合を確認済みとして公表し、今後のMicrosoft Defenderの更新で修正するとしていますが、本稿執筆時点(2026年9月11日)で具体的な時期は公表されていません。修正はWindows Updateとは別に、Defenderの更新として自動で配信される見込みです。

狼少年通知は、いずれ何も言わずに黙ります。厄介なのは、黙った後も私たちの指が「通知を閉じる癖」を覚えていることです。だから合言葉はこれだけ。通知は疑え、画面は信じろ。次に本物のオオカミが来たとき、見に行けるように。

ピシコ店長
この記事を書いた人
ピシコ店長
苫小牧市のパソコン・スマホ修理店「ピシコ」店長。PC・スマホ修理歴16年。店頭での実際の修理事例をもとに、地域の方に役立つ情報を発信しています。プロフィール詳細
その警告、本物かどうか一緒に見ます。
画面の状態が判断できない方、電話番号つきの警告に電話してしまった方は、画面の写真をそのまま送ってください。
まずはご相談から
LINEは24時間受信・返信は月〜土 9:30〜19:00

この記事を書いた人

ホンダ ヒデユキ

ホンダ ヒデユキ

北海道苫小牧市でパソコン修理店「ピシコ」を運営しています。 パソコン修理・データ復旧・自作PCサポートなど、現場での対応を続けながら、毎日テックブログを更新しています。 近年は、企業向けのAI導入や業務自動化の支援にも力を入れており、予約・見積・請求など、日々の業務を効率化する仕組みを実際に構築・運用しています。 「難しいことを、できるだけわかりやすく」を大切に、修理の現場やAI活用で得た知識を発信しています。