
パソコンがフリーズして、マウスもクリックも効かない。そんなとき、まず電源ボタンを長押ししていませんか。電源を切る前に試せるキー操作がいくつかあり、画面の表示だけを立て直す「Win+Ctrl+Shift+B」や、固まったアプリだけを終わらせる「Ctrl+Alt+Delete」がその代表です。
この記事では、試す順番と、それぞれのキーで何が起きるのかを、Microsoft の公式ページと、きっかけになった YouTube 動画の内容を照らし合わせながらまとめます。「どこが止まっているか」で効くキーが変わる、というのが話の軸です。
先に結論:パソコンがフリーズしたら、電源ボタンの長押しは最後に回し、①CapsLock のランプが点くか確かめる、②画面だけおかしいなら Win+Ctrl+Shift+B、③アプリが固まったなら Ctrl+Alt+Delete からタスクマネージャー、の順に試します。
Win+Ctrl+Shift+B は、Microsoft が「グラフィック ドライバーをリセットする」操作として案内しているキーです。どのキーにも反応しないときだけ、保存していない作業をあきらめて電源を切ります。
パソコンがフリーズしても、いきなり電源ボタン長押しをしない理由
ふだんのシャットダウンは、動いているアプリを一つずつ終わらせ、書きかけのデータを保存し終えてから電源を落とします。電源ボタンの長押しは、その段取りを全部飛ばして電気を止める操作です。保存していない作業が消えるのはもちろん、書き込みの途中だった設定ファイルやシステムのファイルが中途半端な状態で残ることがあります。
この話のきっかけは、YouTube チャンネル「パソコン博士TAIKI」の動画「【99%が知らない】フリーズしたPCが復活!? 知らなきゃ損する神コマンド達【フリーズを減らす方法も伝授】」です。動画の中で TAIKI 氏は、電源ボタンの長押しはほかに方法が無くなったときの最終手段だと話しています。
強制終了ではアプリが終わらないまま電源が落ちるため、保存していないデータは失われ、タイミングが悪いと Windows のファイルシステムが壊れて起動しなくなることもある。電源コードを抜くのもやめてほしい、と TAIKI 氏は説明している。
出典:【99%が知らない】フリーズしたPCが復活!? 知らなきゃ損する神コマンド達【フリーズを減らす方法も伝授】(パソコン博士TAIKI)
動画では、このあと紹介するキー操作を実際に押して見せています。画面がどう点滅するかは、文章より映像のほうが分かりやすいので、気になる方は動画も見てみてください。
もちろん、長押しが絶対にだめという話ではありません。何をしても反応しないなら、切るしかない場面はあります。大事なのは順番で、長押しは最初ではなく最後に置く、ということです。

パソコンのフリーズは、まず「どこが止まったか」を確かめる
ひと口にフリーズと言っても、止まっている場所はいくつかあります。画面の表示だけが止まっているのか、一つのアプリが固まってほかを巻き込んでいるのか、Windows そのものが止まっているのか。止まった場所によって、効くキーが違います。
見分けるのに便利なのが、キーボードのランプです。CapsLock や NumLock のキーを押して、キーボードのランプが点いたり消えたりするなら、Windows はまだキーの入力を受け付けています。反応しないなら、パソコン全体が止まっている可能性が高く、このあとのキー操作も効きにくくなります。
固まったら、まずこれだけ確かめてください。
- CapsLock か NumLock を押して、キーボードのランプが反応するか
- マウスのポインター(矢印)だけは動くか
- 音楽や動画を再生していたなら、音は鳴り続けているか
- 固まったのは一つのアプリの窓だけか、画面全体か
- ランプが無い機種なら、Shift キーを 5 回続けて押して、確認の画面や音が出るか
最後の Shift キー 5 回は、TAIKI 氏が動画で紹介している確かめ方です。ポップアップが出て音が鳴れば、システムは生きていて戻せる見込みが高い、という考え方です。ただし音を消しているパソコンでは鳴らないので、鳴らなくても次の手順には進んでよい、と動画でも補足しています。
用語:固定キー機能とは、Shift や Ctrl を押したままにしなくても、順に押すだけで同時押しとして扱う Windows の補助機能です。Shift キーを 5 回押すと、この機能を使うかどうかを尋ねる画面が出ます。フリーズの確認で出てきたら、「いいえ」を選べば設定は変わりません。
ランプが反応する、あるいはマウスだけは動く。そういうときは、まだ打てる手があります。次の章からは、止まった場所ごとのキーを順に見ていきます。
画面だけが固まった・真っ暗になったときは Win+Ctrl+Shift+B
Windows キー、Ctrl、Shift、B の 4 つを同時に押す操作です。画面の表示を担当しているグラフィックドライバーをリセットするためのもので、表示が止まった、画面が真っ黒になった、ノイズが出た、というときに試します。
空白の画面(真っ黒な画面)のトラブルシューティングとして、Windows + Ctrl + Shift + B を押してグラフィック ドライバーをリセットするよう案内している。うまくいけば、ビープ音が鳴るか画面がちらつく。
出典:Microsoft サポート「Windows の空白の画面のトラブルシューティング」
押すと何が起きるか
押すと、画面が一瞬暗くなったり、何度かちらついたりして、短いビープ音が鳴ることがあります。壊れたように見えますが、これがリセットの合図です。数秒待てば元の画面に戻ります。重いゲームの最中だと、戻るまでもう少しかかることがあります。
ここ、見落としがちです:ビープ音が鳴らなかったからといって、失敗とは限りません。スピーカーの音量や音の設定によっては聞こえないためです。画面が一瞬ちらついたなら、リセットは働いています。鳴らないからと何度も連打せず、数秒待ってから様子を見てください。
アプリは閉じない・管理者の権限も要らない
この操作は、開いているアプリを閉じたり、パソコンを再起動したりするものではありません。Geek Rewind の解説(How to Restart Graphics Driver in Windows 11)では、開いているアプリはそのままで、管理者の権限や特別な設定も要らないと説明されています。電源を切ることに比べれば、ずっと失うものが少ない操作です。
一方で、効く範囲ははっきりしています。直せるのは「表示がおかしい」ところまでで、アプリが固まっている場合や、Windows 全体が止まっている場合には効きません。CapsLock のランプが反応しないときは、この操作も届かないと考えてください。

アプリが固まったときは Alt+Tab と Ctrl+Alt+Delete
フリーズでいちばん多いのは、一つのアプリが固まるパターンだと TAIKI 氏は話しています。そのアプリにマウスまで巻き込まれて、全部が止まったように見えることがある、という説明です。動画では、まず Alt+Tab で固まっていない別の窓に切り替えると、マウスが動き出すことがあると紹介しています。
そのうえで、固まったアプリだけを終わらせます。手順は次のとおりです。
- Alt+Tab を押して、固まっていない別の窓に切り替えてみる。マウスが動くか確かめる。
- Ctrl+Alt+Delete を押し、表示された一覧から「タスク マネージャー」を選ぶ。Ctrl+Shift+Esc でも直接開ける。
- 一覧から固まっているアプリを右クリックし、「タスクの終了」を選ぶ。
- タスクバーやデスクトップが固まっているなら、一覧の「エクスプローラー」を右クリックして「再起動」を選ぶ。
- それでも戻らなければ、Ctrl+Alt+Delete の画面の右下にある電源のマークから「再起動」を選ぶ。
手順 2 と手順 4 は、Microsoft のサポートページでも、画面が真っ黒なときの対処として案内されています。「タスクの終了」を選ぶと、そのアプリで保存していなかった作業は失われますが、ほかのアプリと Windows はそのまま残ります。電源を切るより、失う範囲がずっと小さく済みます。
マウスがどうしても動かないときは、Ctrl+Alt+Delete の画面で Tab キーで選択を電源のマークまで移せば再起動を選べる、と動画では紹介しています。最後の手順で「シャットダウン」ではなく「再起動」を選ぶのも、TAIKI 氏が勧めている点です。理由は、次の章の高速スタートアップの話につながります。
注意:Ctrl を押しながら Ctrl+Alt+Delete の画面の電源マークを押すと、「緊急の再起動」を確かめる画面が出ます。TAIKI 氏はこれを、保存していないデータがすべて失われる点で電源ボタンの長押しと同じだと説明しています。「緊急」という言葉につられて最初に選ぶ操作ではありません。
ふだん使っているショートカットの延長で覚えられるものばかりなので、一度、固まっていないときに Ctrl+Alt+Delete からタスクマネージャーを開いてみておくと、いざというときに迷いません。
どのキーも効かないとき、何度も固まるときにすること
CapsLock のランプも反応せず、Win+Ctrl+Shift+B も Ctrl+Alt+Delete も効かない。そこまで来たら、電源ボタンの長押しで切るしかありません。保存していない作業はあきらめる、と割り切ったうえでの最後の手段です。長押しでも切れないときの対処は、別の記事にまとめています。
そして、キー操作で戻せたとしても、同じフリーズが何度も起きるなら話は別です。キー操作はその場をしのぐ手段で、原因を取り除くものではありません。動画では、フリーズを減らすための見直しとして、次のようなことが紹介されています。
- 前面の USB ポートに挿している機器をいったん全部外して、様子を見る(前面のポートは電力を分け合っているため、と TAIKI 氏は説明している)
- ワイヤレスマウスの受信機は、できれば背面の USB ポートに挿す
- コントロールパネルの「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択する」から、高速スタートアップを切る
メモ:高速スタートアップは、シャットダウンのときに今の状態の一部を保存し、次の起動を速くする Windows の機能です。TAIKI 氏は、これが不調を次の起動に持ち越す原因になるとして、オフにすることと、フリーズのあとは「シャットダウン」より「再起動」を選ぶことを勧めています。切ると起動が少し遅くなることがあります。
これらを見直しても繰り返すなら、キーや設定ではなく、ドライバー、ストレージ(SSD や HDD)、熱、メモリといった、中身のどこかに原因がある段階です。フリーズが増えてきたパソコンは、動いているうちに大事なデータのバックアップを取るのを先にしてください。点検はそのあとでも間に合いますが、データは止まってからでは取り出しにくくなります。
ピシコの Google のクチコミ(140 件・平均 4.9、2026 年 11 月時点)にも、自分でできることを試しても原因の分からないブルースクリーンが続き、起動もしなくなったパソコンを持ち込まれ、修理後は症状が解消したという声があります。自分で手を尽くしたあとに相談、という流れは、それで構いません。

よくある質問
Win+Ctrl+Shift+B を押すと、開いているファイルは消えますか?
開いているアプリを閉じる操作ではありません。グラフィックドライバーをリセットするもので、画面が一瞬暗くなったり、短いビープ音が鳴ったりすることがあります。ただし、パソコン全体が止まっているときは効きません。
どのキーも効かないときは、電源ボタンを長押ししてもいいですか?
CapsLock のランプも反応せず、Ctrl+Alt+Delete も効かないなら、長押しで切るしかありません。保存していない作業は失われるので、それを受け入れたうえでの最後の手段です。切ったあとにファイルが開けない、起動しないといった症状が出たら、電源の入れ直しを何度も繰り返さないでください。
フリーズが何度も起きます。キー操作で戻せば大丈夫ですか?
たまに起きる程度ならキー操作で十分ですが、繰り返すなら原因が別にあります。ドライバー、ストレージ、熱、メモリなどを順に確かめる段階です。点検に出す前に、動いているうちに大事なデータのバックアップを取ってください。
まとめ
パソコンがフリーズしたときは、電源ボタンの長押しを最後に回し、CapsLock のランプで止まった場所を確かめてから、画面だけなら Win+Ctrl+Shift+B、アプリなら Ctrl+Alt+Delete からタスクマネージャー、と順に試します。どれも効かないときだけ、保存していない作業をあきらめて電源を切ります。
キー操作は、その場をしのぐための道具です。たまに固まる程度なら、この順番を覚えておけば十分です。何度も繰り返すようなら、データを守ってから、原因を調べる段階に進んでください。










