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「メモリ管理エラー」ブルースクリーンの原因と切り分け方

「メモリ管理エラー」ブルースクリーンの原因と切り分け方

「メモリ管理エラーです」というブルースクリーンが何度も出て、メモリを買い直すべきか迷っていませんか。組み上げたばかりの自作PCやBTO、あるいはメモリを増設した直後によく出るやつです。ただ、この青い画面に出てくる MEMORY_MANAGEMENT という文字列、犯人の名前ではありません。通報者の名前です。

先に結論
MEMORY_MANAGEMENT(0x0000001A)は「メモリが壊れた」という意味ではなく、「Windowsのメモリ管理機構が深刻な異常を検知した」という通報です。
RAM本体の不良だけでなく、XMPなどのメモリ設定・ドライバ・マザーボードのどれが原因でも、同じ画面が出ます。メモリを買い替える前に、通報の中身を読むところから始めます。
「メモリ管理エラー」ブルースクリーンは犯人の名前ではない

私はこの手のエラーを勝手に「通報者エラー」と呼んでいます。火事があって119番通報が入ったときに、通報した人の名前が「火事さん」だったとしても、その人が火をつけたわけではない。それと同じ構造のことが、この青い画面では起きています。

Windowsには「メモリ管理」という担当部署があります。どのアプリにメモリのどこを貸すか、返してもらったか、変な使われ方をしていないかを常時見張っている部署です。その部署が「これはおかしい、続けたら壊れる」と判断したときに強制停止をかけるのが、MEMORY_MANAGEMENT のブルースクリーンです。つまりエラー名は、異常を見つけた側の部署名でしかありません。

用語:MEMORY_MANAGEMENT(0x1A)とは
MEMORY_MANAGEMENT(メモリ管理エラー)とは、Windowsのメモリ管理機構が深刻な異常を検知したときに発生する停止エラー(バグチェック)であり、エラーコードは 0x0000001A である。Microsoftの公式ドキュメントでも、深刻なメモリ管理エラーが発生したことを示すものと定義されている。原因そのものはこのコードでは特定できず、青画面に併記される4つのパラメータのうち、1つ目の値で違反の種類を判別する。
「メモリ」という言葉が二重に使われている

ややこしさの原因はここです。日本語の「メモリ」はメモリモジュール(RAMの棒)を指すことがほとんどですが、エラー名の「メモリ管理」はWindows内部の仕組みの名前です。棒の話をしているのか、仕組みの話をしているのか。同じ単語で二つのレイヤーを行き来しているので、素直に読むと「棒が壊れた」に着地してしまう。設計した人はたぶん、こんなに多くの人がメモリを買い直すとは思っていなかったはずです。

ピシコ店長の似顔絵アイコン 店長より
「メモリ管理って書いてあるからメモリですよね?」と聞かれると、「半分正解です」としか返せません。一番モヤッとする答えを出す側になってしまうので、こちらも心苦しいです。
なぜメモリを疑う前に、青画面の数字を読むのか?

同じ 0x1A でも、中身は一種類ではありません。ここが切り分けの出発点になります。

一次情報
Microsoftのバグチェック 0x1A のドキュメントでは、表示される4つのパラメータのうちパラメータ1が違反の内容を示すとされている。たとえば 0x31 はイメージ再配置テーブルまたはコードストリームの破損で、ハードウェアエラーの可能性が高いと明記される。0x403 はページテーブルとページフレーム番号の不整合で、パラメータ3と4が1ビットしか違わない場合はとくにハードウェア側が疑わしいとされる。一方、0x1233 のように「ロックされていない物理メモリページをドライバがマップしようとした」=ドライバ側のバグを示す値も並んでいる。
パラメータはイベントビューアーで読める

青画面を撮り損ねても大丈夫です。再起動後、スタートボタンを右クリックして「イベントビューアー」を開き、「Windowsログ」→「システム」を選び、ソースが BugCheck のイベント(イベントID 1001)を探してください。「0x0000001a (0x…, 0x…, 0x…, 0x…)」という形で、括弧内にパラメータが4つ並んでいます。この1つ目が、さきほどの表と照らし合わせる値です。

……と、パラメータの読み方を熱く語ってしまいましたが、全部覚える必要はまったくありません。数字が16進数で並んでいる時点で、多くの人にとってはもう文字ではなく模様です。スクリーンショットを撮って保存しておいてくれれば、それで十分です。読むのはこちらの仕事なので。

XMPをオフにするのは、解決ではなく切り分け

自作PCでこの症状が出たとき、真っ先に容疑者リストに載るのが XMP(AMD環境では EXPO)です。メモリの箱に書いてある「DDR5-6000」のような速度は、BIOSでこのプロファイルを有効にして初めて出る数字で、有効にしていなければもっと低い速度で動いています。

一次情報
Intelの公式ページでは、XMP対応メモリはまずJEDEC標準の設定で起動し、その後BIOSでプロファイルを選ぶ仕組みだと説明されている。そのうえで、XMPの有効化はメモリのオーバークロックの一種であり、仕様外の周波数や電圧で動作させた場合はプロセッサの保証が適用されなくなる可能性があると明記されている。AMDもメモリのオーバークロックについて同様の注意書きを出している。

メーカーが検証済みのプロファイルを選ぶだけなので安全に見えますが、位置づけとしてはオーバークロックです。動かなければ「動かないほうが正常」くらいの前提でいるほうが、精神衛生上もよろしいかと思います。

「XMPを切って手動で同じ速度にする」が一番危ない

Linus Tech Tipsのフォーラムに、この落とし穴がきれいに残っています。2022年、Ryzen 5 2600 と Corsair の DDR4-3200 という構成で、XMPを有効にするとログイン直後にメモリ管理のブルースクリーンが出るという相談でした。相談者はCPUの公式対応速度が2933だと知り、XMPを切って手動で2933に設定していました。

そこへ返ってきた指摘が、「XMPを有効にしたうえで周波数を落とせ。今のやり方では定格のタイミングのまま周波数だけ上げていることになる」というものでした。相談者はXMPを有効のまま3133へ落として安定し、そこで話が終わっています。XMPをオフにするほうが不安定だった、という結末です。

ここ、見落としがちです
XMPプロファイルは、周波数・タイミング・電圧が一組のセットで検証されています。周波数だけを手で動かすと、そのセットが崩れます。速度を落としたつもりでも、残ったタイミング設定に対しては相対的に厳しい条件になり、かえって不安定になることがあります。速度を下げるなら「XMPを有効にしたまま、周波数を一段だけ落とす」。この順番を守るのが安全です。
ピシコ店長の似顔絵アイコン 店長より
XMPをオフにするのは、容疑者をひとり帰らせる作業です。事件が解決したわけではないので、そこで安心せず次の容疑者に進んでください。
自分でできる切り分け手順

上から順に進めてください。作業前に大事なデータのバックアップを取っておくこと、BIOS設定を変える前に現在の設定をスマホで撮っておくことをおすすめします。

1
パラメータを控える
イベントビューアーの「Windowsログ」→「システム」から、ソース BugCheck のイベント(イベントID 1001)を開き、0x0000001a に続く4つの値をメモまたはスクリーンショットで残します。複数回出ているなら、毎回同じ値かどうかも見ておきます。
2
XMP/EXPOをオフにして数日使う
BIOSでプロファイルを無効(Auto/Disabled)にし、周波数は手動でいじらずそのままにします。ここで再現しなくなるなら、容疑者はメモリ設定側です。再現するなら、設定は無罪の可能性が高くなります。
3
メモリを1枚ずつ挿し替える
電源ケーブルを抜いてから、1枚だけ挿した状態で使います。枚数を減らすとメモリコントローラの負担も下がるため、モジュール単体の不良か、特定スロットの不良か、複数枚での相性かを分けて見ることができます。挿す位置もマザーボードのマニュアル指定どおりに。
4
メモリをテストする
手軽なのはWindows標準のメモリ診断(検索窓に mdsched と入力)。踏み込むならUSB起動のMemTest86で、公式マニュアルによると無料版はパス数の上限が4に制限されています。最新のv11.7はUEFI起動専用で、UEFI非対応の古い機種は旧版のV4を使う必要があります。
5
直らなければ設定を戻し、一段だけ落とす
XMPをオフにすると再現しないが常用速度は落としたくない、という場合は、XMPを有効にしたまま周波数だけ一段下げて様子を見ます。あわせてBIOS(UEFI)とチップセットドライバを最新にしておくと、メモリまわりの互換性が改善することがあります。
メモリ診断が全部通ったのにBSODが出るのはなぜ?

メモリテストが通ることと、そのPCが安定していることは、残念ながらイコールではありません。テストはメモリに特定のパターンを書いて読み返す作業なので、実際のWindowsが行う複雑なアクセスとは負荷のかかり方が違います。そして、そもそもメモリ以外が原因なら、当然テストは通ります。

Microsoft Q&Aには、2025年12月に投稿された極端な実例があります。Ryzen 5 8500G と DDR5-5600 という構成で1時間おきにメモリ管理のブルースクリーンが出るという相談で、この方はメモリ、マザーボード、電源、CPUをすべて買い替えました。それでも止まらず、Linuxを入れたところ正常に動いた、というところまで報告されています。ハードを全部替えても直らないことがある、という証拠として、これ以上ないサンプルです。

別の相談では、0x1A のブルースクリーンの原因がオーディオドライバに絞り込まれています。XMPは無効、メモリ診断も正常。それでも特定のドライバを有効にしたときだけ再現したため、ドライバベリファイアという検証機能を使って犯人が特定されました。「メモリは無罪、ドライバが真犯人」という筋書きは、実際そこそこあります。

なお、Windows 11 25H2でメモリ管理エラーが多発しているという公式アナウンスは、現時点では出ていません。Microsoftの「既知の問題」ページにも掲載がなく、ネット上で見かけるのは個別のユーザー報告です。OSのせいにするのは、他の容疑者を全部帰らせてからにしてください。

ピシコ店長の似顔絵アイコン 店長より
テストが通ったからといって安心しきらず、「メモリは今のところ無罪」くらいに受け止めておくと、次の一手を打ちやすくなります。
修理店に持ち込むタイミング

店頭ではこの症状を、パラメータの確認、メモリ設定を定格に戻しての再現確認、1枚挿しでの分離、テスト、それでも残ればドライバとストレージ、という順で見ていきます。順番自体は上の手順とほぼ同じで、違うのは検証用の予備メモリと予備の環境を持っていることです。切り分けは、比較対象を持っているかどうかで速度が変わります。

目安として、メモリテストでエラーが出た場合、青画面が日に何度も出て作業にならない場合、そしてBIOS設定を触るのが不安な場合は、無理をせずご相談ください。手順の2以降は、うっかりすると起動しなくなる操作も含みます。

相談前にそろえておくと早いもの
イベントビューアーで確認したパラメータ4つ(スクリーンショットで可)
CPU・マザーボード・メモリの型番(メモリは何枚挿しているかも)
XMP/EXPOを有効にしているかどうか、有効なら設定速度
症状が出はじめた時期と、その直前にやったこと(増設・更新・パーツ交換)
Q
XMPを有効にしただけでブルースクリーンが出るようになりました。すぐオフにすべきですか?
A
まずオフにして、再現するかどうかを確認してください。オフで止まるならメモリ設定側が原因なので、次はXMPを有効に戻したうえで周波数を一段だけ落として様子を見ます。XMPを切って周波数だけ手動で上げるやり方は、周波数・タイミング・電圧のセットが崩れてかえって不安定になることがあるため避けてください。
Q
Windowsメモリ診断とMemTest86はどちらを使えばいいですか?
A
手軽さならWindowsメモリ診断、精度ならMemTest86です。Windowsメモリ診断は追加の準備なしにすぐ実行できますが、検出できる範囲は限られます。MemTest86はUSBから起動してOSの外でテストするため精度が高く、公式マニュアルによると無料版のパス数上限は4です。ただし、どちらも通ったからといってメモリが完全に正常とは言い切れません。
Q
メモリを1枚ずつ挿し替えて試す意味はありますか?
A
あります。モジュール単体の不良、特定スロットの不良、複数枚での相性という三つを分けて確認できるからです。枚数を減らすとメモリコントローラへの負担も下がるため、1枚だと安定するという結果自体が有力な手がかりになります。作業は必ず電源ケーブルを抜いてから行ってください。
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この記事を書いた人
ピシコ店長
苫小牧市のパソコン・スマホ修理店「ピシコ」店長。PC・スマホ修理歴16年。店頭での実際の修理事例をもとに、地域の方に役立つ情報を発信しています。プロフィール詳細
通報者の名前で、犯人を決めないこと。
メモリを買い足す前に、パラメータを1枚撮っておいてください。それだけで話がだいぶ早くなります。行き詰まったら、その画像を持ってご相談ください。
まずはご相談から
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ピシコ
苫小牧でパソコン修理店「ピシコ」を16年経営。 毎日テックブログを更新しながら、 企業のAI導入・業務自動化を伴走支援しています。 自分の会社で実装した「自動化」: ✅ 予約システムの完全自動化 ✅ 見積書の自動生成 ✅ 請求書の自動発行 あなたの会社でも、同じ仕組みが作れます。 📞 初回30分無料オンライン相談実施中