
Windows10 の再起動が、ぐるぐる回る丸いマークのまま終わらない。「更新プログラムを構成しています」の画面から進まない。100% まで来たのに「変更を元に戻しています」と出て、また最初に戻る。どれも、電源ボタンに指が伸びかける場面です。
2026 年 9 月は Windows 10 に更新が 2 本続けて来ました。9 月 8 日の KB5122878 と、その 6 日後に出た修正版の KB5129236 です。「9 月の更新が悪いのか」「うちのパソコンが壊れたのか」を、Microsoft が公表している範囲で順に切り分けます。長押しするのは、この記事を読んでからでも遅くありません。
先に結論:再起動中のぐるぐるは、更新の構成や元に戻す作業が続いているあいだは待つのが基本です。ディスクのランプが点滅している、%の数字が動くなど作業の気配があるうちは、電源を切らないでください。
Microsoft が 9 月 8 日の KB5122878 の後に認めた不具合は、主にリモートデスクトップを使う環境の話で、9 月 14 日の KB5129236 で解決済みと案内されています。起動できたら、更新の履歴で KB5129236 以降が入っているかを確かめれば足ります。
Windows10 の再起動がぐるぐるで終わらないとき、電源を切る前に見ること
更新のための再起動は、ふだんの再起動とは中身が違います。ダウンロードした更新を実際に組み込む作業の多くは、Windows が起動していない再起動の途中で行われます。だから画面にはぐるぐるしか出ないし、その間にパソコンの中では、Windows を形作っているファイルが入れ替えられています。
100% まで行って「変更を元に戻しています」と出た場合も同じです。更新の組み込みに失敗したので、更新前の状態に戻す作業をしている。戻している最中もまた、ファイルを書き換えている最中です。失敗の画面が出たからといって、もう切ってよいわけではありません。
注意:更新の構成中や元に戻している最中に電源を切ると、書き換えの途中で止まったファイルが残り、次から Windows が起動しなくなることがあります。1 回の強制終了で必ず壊れるわけではありませんが、回数を重ねるほど、戻れる道が減っていきます。
作業が続いているサイン、止まっているサイン
待つべきかどうかは、画面の文言よりもパソコンの「気配」で判断します。次のどれかに当てはまるうちは、まだ中で何かが動いています。
- 本体のディスクのランプ(円筒やドラムの形のマーク)が点滅している
- 「○% 完了」の数字が、ゆっくりでも増えている
- ぐるぐるの丸い点が回り続けている(画面が完全に止まっていない)
- ファンの音が強くなったり弱くなったりしている
- ノートパソコンなら、電源アダプターがつながっていて充電ランプが点いている
ノートパソコンでアダプターが抜けているなら、まずつなぎます。更新の途中で電池が切れるのは、自分で長押しするのとほぼ同じ結果になるからです。逆に、ランプが消えたまま、数字も点も動かない状態が長く続くなら、それは「待っても変わらない」ほうのサインです。
どのくらい待てばいい?
Microsoft のサポートページは、更新にかかる時間は回線の速さ・ネットワークの設定・更新の大きさで変わる、としか書いていません。「○時間待てば大丈夫」という公式の目安は無いということです。古い HDD のパソコンと新しい SSD のパソコンでは、同じ更新でもかかる時間がまるで違います。

Windows10 の再起動のぐるぐると、9 月の更新 KB5122878 の不具合は同じ話?
「Windows10 9月 更新 ぐるぐる」で調べると、KB5122878 の後に「Windows Update の画面が読み込み表示のまま止まる」不具合があった、という話に行き当たります。ここで一度、落ち着いて読み比べてください。まず、2 本の更新の基本情報です。
| 項目 | KB5122878 | KB5129236 |
|---|---|---|
| 公開日 | 2026 年 9 月 8 日 | 2026 年 9 月 14 日 |
| 種類 | 毎月のセキュリティ更新 | 定例外の修正版(OOB) |
| 22H2 のビルド | 19045.7725 | 19045.7727 |
| 21H2 のビルド | 19044.7725 | 19044.7727 |
Microsoft が KB5122878 の後に確認した不具合として、Windows 10 22H2 の「解決済みの問題」ページに載せているのは、次の内容です。
9 月のセキュリティ更新(KB5122878)の後、一部の組織でリモートデスクトップ サービスが不安定になり、数分で接続が切れる、サインインできない、といった症状が出ることがある。関連する管理ツールやエクスプローラーが応答しなくなり、Windows Update のページが応答しなくなって読み込み表示を出し続けることもある。9 月 14 日の定例外の更新(KB5129236)と、それ以降の更新で解決した。
出典:Microsoft Learn「Resolved issues in Windows 10, version 22H2」
読み替えると、止まっていたのは起動した後の「設定」アプリの Windows Update のページです。再起動の途中の、黒や青の画面でぐるぐる回るあれではありません。しかも発端は、リモートデスクトップ(離れた場所から接続して操作する機能)を使っている環境だと案内されています。私はこれを「二つのぐるぐる問題」と呼ぶことにしました。同じ「ぐるぐる」でも、再起動画面のぐるぐると、設定画面のぐるぐるは別物です。
用語:定例外の更新(OOB)とは、毎月決まった日に配られる更新とは別に、急ぎの不具合を直すために臨時で配られる更新のことです。KB5129236 は 9 月 8 日の更新の不具合を直すために 14 日に出たもので、それまでの更新の中身もすべて含む形で配られています。
つまり、家のパソコンで再起動のぐるぐるが終わらないとき、原因を「9 月の不具合だから」で片付けるのは早いということです。公表されている不具合と症状が合っていないなら、そのパソコン自体の事情(空き容量、ディスクの傷み、更新の部品の破損など)を疑うほうが筋が通ります。……と、ここまで細かく読み比べたところでブレーキをかけます。家庭で確かめることは、次の章の「0x800f0922 が出ているか」と、最後の章の「修正版が入ったか」の 2 つで十分です。
更新が 100% から戻される「0x800f0922」は故障なのか
ぐるぐるの末に 100% まで進み、「変更を元に戻しています」で振り出しに戻る。起動してから更新の画面を見ると、エラーコード 0x800f0922 が出ている。9 月はこの形の報告が、Microsoft の Q&A にも寄せられています。
その報告は、300 台以上のパソコンで 9 月の累積更新が 100% まで進んだ後に 0x800f0922 で戻される、というものでした。どの版の Windows かは書かれていません。8 月の更新は問題なく入り、DISM や SFC による修復、上書きでの入れ直し、ブート領域の拡張まで試しても直らなかった、とあります。これに Microsoft 側の担当者が答えています。
0x800f0922 は、必ずしも EFI パーティションの問題を示すわけではない。更新の最後の確定の段階で、特定の部品やインストーラーが失敗したときにも出るため、98〜100% まで進んでから戻される。原因には、EFI やシステムで予約済みの領域の空き不足、更新の部品の破損や保留中の更新処理、オフラインでの組み込み段階の失敗などがあり、CBS のログで切り分ける必要がある。
出典:Microsoft Q&A「September 2026 KB's failing to install and rolling back」
ポイントは、原因が 1 つではないことです。0x800f0922 で検索すると「ブート領域(EFI システムパーティション)の空きを増やせば直る」という手順が大量に出てきますが、担当者自身が「それとは限らない」と言っています。エラーコードは病名ではなく、症状の番号くらいに受け取っておくのがちょうどいいです。
ここ、見落としがちです:0x800f0922 で戻されたまま「更新を確認」を何度も押すと、そのたびに長い再起動とぐるぐるを繰り返すことになります。同じ更新が 2 回続けて戻されたら、3 回目を試す前に、下の章の手順で修正版が入っているかと空き容量を確かめてください。時間と、ディスクへの負担の節約になります。
ブート領域のサイズを変える、コマンドで更新の部品を修復する、といった手当ては、手順を間違えると Windows が起動しなくなる種類の作業です。ネットの手順をそのままなぞる前に、今どの原因に当たっているかをログで見る必要がある。ここが家庭でできることと、プロに回したほうがいいことの境目です。

起動できたら確かめたいこと。KB5129236 以降が入っているか
ぐるぐるが終わってデスクトップが出たら、まず今どの更新まで入っているかを見ます。Microsoft は KB5129236 とそれ以降の更新で 9 月の不具合が解決したと案内しているので、ここが入っていれば、公表された不具合については片が付いています。
- スタート → 設定(歯車のマーク)→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」を開く。
- 「更新の履歴を表示する」を押し、品質更新プログラムの一覧に KB5129236、またはそれより新しい更新が「正しくインストールされました」と出ているか確かめる。
- 一覧に「インストールに失敗しました」とある場合は、横に出ているエラーコード(0x800f0922 など)をメモするか、画面を写真に撮っておく。
- 念のため、キーボードの Windows キーと R を同時に押し、「winver」と入力して Enter。出てきた画面の「OS ビルド」が 19045.7727 以上なら、KB5129236 以降が入っている。
- 入っていなければ、Windows Update の画面に戻って「更新プログラムのチェック」を押し、C ドライブの空き容量にも余裕があるかを確かめる。
空き容量の目安について、Microsoft のトラブルシューティングのページは、大型の更新(アップグレード)に 64 ビット版で 20GB 以上の空きを求めています。毎月の更新はそこまで要りませんが、C ドライブの空きが数 GB しか無いパソコンで更新が戻されるのは、よくある組み合わせです。同じページでは、Windows 10 の「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」→「追加のトラブルシューティングツール」から、Windows Update のトラブルシューティングツールを動かす手順も案内されています。
メモ:Windows 10 の 21H2 を使っている場合、ビルド番号の頭は 19044 になります。KB5129236 が入った状態は 19044.7727 です。どちらの版かは、同じ winver の画面の「バージョン」の欄で分かります。
大事なデータがあるなら、強制終了を繰り返す前にバックアップを
ここまでの話は、パソコンが最後には起動してくれる前提でした。起動しないまま、ぐるぐると強制終了を何度も繰り返している場合は、話の順番が変わります。直すことより、中の写真や書類を守ることが先です。
更新が失敗を繰り返す裏に、ディスクそのものの傷みが隠れていることがあります。そのディスクに、強制終了と再起動を何十回もさせるのは、弱っているところに走り込みをさせるようなものです。一度でも起動できたなら、そのタイミングで USB メモリや外付けのディスクに大事なファイルを写しておいてください。
- ぐるぐるが始まった日と、その前に何をしたか(更新の再起動、電源が落ちた など)
- 画面に出ていた文言(「変更を元に戻しています」など)とエラーコード。写真で十分
- 強制終了をした回数(だいたいで構いません)
- 中に残したい大事なデータがあるか、それはどこに入っているか
- ノートパソコンなら電源アダプターも一緒に
Windows 10 は、更新の起動に何度か失敗すると、自動で修復の画面(「自動修復」や「回復」)に入ることがあります。そこで「このPCを初期状態に戻す」を選ぶと、残し方の選択を誤ったときに個人のファイルまで消えます。起動しない状態で修復の画面が出たら、そこで選ぶ前に手を止めるほうが安全です。

よくある質問
Windows10 の再起動のぐるぐるが 1 時間以上続いています。電源を切ってもいいですか?
ディスクのランプが点滅しているなど作業が続いている気配があるうちは、切らずに待つのが安全です。更新の構成中や元に戻している最中に電源を切ると、起動できなくなることがあります。長時間まったく変化が無い場合も、大事なデータがあるなら、強制終了を何度も繰り返さないでください。
9 月の更新 KB5122878 の不具合は、もう直っていますか?
Microsoft は、9 月 14 日の修正版 KB5129236 とそれ以降の更新で解決したと案内しています。設定の「更新とセキュリティ」から更新の履歴を開き、KB5129236 以降が入っているかを確かめてください。winver で表示される OS ビルドが 19045.7727 以上なら入っています。
0x800f0922 というエラーが出て更新が戻されます。故障ですか?
故障とは限りません。Microsoft の Q&A での回答では、ブート領域の空き不足、更新の部品の破損、組み込み段階の失敗など複数の原因が挙げられ、必ずしも空き不足とは限らないとされています。原因によって直し方が変わるので、ログを見て切り分ける必要があります。
まとめ
Windows10 の再起動がぐるぐるで終わらないときは、ランプや数字が動いているうちは待つ。9 月に Microsoft が認めた KB5122878 の不具合は、主にリモートデスクトップの環境で設定画面が止まる話で、再起動画面のぐるぐるとは別物です。修正版の KB5129236 で解決済みと案内されています。二つのぐるぐる問題を取り違えないことが、遠回りしない第一歩です。
起動できたら更新の履歴とビルド番号を見る。0x800f0922 で戻されるなら、原因は 1 つではないので、コマンドを打つ前に一度立ち止まる。起動しないまま長押しを重ねているなら、直すより先にデータを守る。この順番さえ守れば、ぐるぐるに振り回される時間はぐっと短くなります。自分ではもう判断がつかないときは、ご来店か出張で、パソコンごと見せてください。










