
NTEの推奨スペックは、CPUがCore i7-12700、グラフィックボードがRTX 3060、メモリが32GBです。基本プレイ無料で街を車で走り回れる『NTE(Neverness to Everness)』は、9月30日配信のVer.1.4「名もなき祈歌」で、テーマパーク「プカランド」の開園やポルシェの新車2種の追加が予告されています。道路脇の木に車で突っ込むと、止まらずになぎ倒して進めるようにもなるそうです。
楽しみな反面、「今でもたまに引っかかるのに、木までなぎ倒し始めたら私のパソコンはどうなるんだ」と思った方もいるはずです。私も思いました。無料のゲームなのに、求めてくるパソコンは無料じゃない。この記事では、公式とSteamに出ている動作環境を整理して、今のデスクトップPCのどこから見直せばいいかを順番に書きます。
先に結論:NTEの推奨スペックはCore i7-12700・RTX 3060(またはRadeon RX 6700)・メモリ32GBで、最低ラインはCore i7-10700・GTX 1660(またはRadeon RX 5600)・メモリ16GBです。公式はSSDへのインストールを推奨していて、空き容量は60GB以上に加え、解凍時に別途60GBが必要です。
今のPCが最低ラインを超えているなら、見直す順番はメモリ→SSD→グラフィックボード。グラフィックボードが最低ラインに届いていないときだけ、順番が逆になります。
NTEの推奨スペックと最低スペックを表で見る
まずは数字からです。下の表は、Steamのストアページに載っている動作環境を、デスクトップPCに関係する部分だけ抜き出したものです。CPUとグラフィックボードの型番は、公式サイトのFAQとも一致しています。
| 項目 | 最低 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 64bit | Windows 10 64bit 以上 |
| CPU | Core i7-10700(第10世代) | Core i7-12700(第12世代) |
| メモリ | 16GB | 32GB |
| グラボ | GTX 1660 / RX 5600 | RTX 3060 / RX 6700 |
| DirectX | 11 | 12 |
| 空き容量 | 70GB | 70GB |
表を見て「推奨のCPUが第12世代」で手が止まった方、分かります。数年前に買ったゲーミングPCだと、ここがいちばん届きにくい。一方でメモリの32GBは、推奨の中でいちばん後からでも足しやすい項目です。数字の出どころは、公式のFAQにもまとまっています。
PC版の推奨は、第12世代 Intel Core i7-12700、NVIDIA GeForce RTX 3060 / AMD Radeon RX 6700 と同等以上。最低は第10世代 Intel Core i7-10700、GeForce GTX 1660 / Radeon RX 5600。WindowsはWindows 10 64bit以降で、空き容量60GB以上に加えて解凍時に別途60GBが必要。SSDへのインストールを推奨している。
出典:NTE公式サイト「『NTE: Neverness to Everness』正式リリースよくあるご質問(FAQ)」
空き容量だけは、Steamが70GB、公式FAQが60GB以上(解凍時に別途60GB)と、窓口によって書き方が違います。ここは3章でまとめて扱います。
メモ:Steamの表記には、IntelとNVIDIA・AMDのほかに、Qualcommの「Snapdragon X」とそのGPUも並んでいます。Arm版のWindowsノートにも動作環境が示されているということですが、この記事は一般的なデスクトップPCを前提に話を進めます。
そもそもNTEがどんなゲームで、何がそんなに楽しいのかは、別の記事に書いています。スペックの話ばかりだと、何のために悩んでいるのか分からなくなるので。
NTEの推奨スペックでメモリ32GBは必要?16GBで起きること
最低環境がメモリ16GBなので、16GBでも起動して遊ぶことはできます。それでも推奨が32GBなのは、NTEが「街」を丸ごと相手にするゲームだからだと私は見ています。建物、歩いている人、走っている車。これを読み込みながら、Windows本体、ブラウザ、Discordなどのボイスチャットも同時に動いている。16GBは、その全部を抱えるには少し狭い。
用語:仮想メモリとは、メモリが足りなくなったときに、Windowsがストレージの一部をメモリの代わりに使う仕組みのことです。ストレージはメモリよりずっと遅いため、これが本格的に動き出すと、画面が一瞬止まる、操作が遅れて返ってくる、といった引っかかりにつながります。
私はこれを勝手に「メモリ渋滞」と呼んでいます。本線(メモリ)が埋まって、データが裏道(ストレージ)に回される。裏道なので、当然遅い。NTEの中で車を飛ばしているときに、パソコンの中でも渋滞が起きている。ゲームの中は爆走、パソコンの中は渋滞。字面は面白いですが、遊んでいる本人はまったく面白くありません。
メモリ渋滞がひどくなると、カクつきだけでなく、ゲームが突然落ちる原因にもなります。16GBのまま遊ぶなら、ゲームを起動する前にこれだけ閉じてください。
- ブラウザ(攻略サイトや動画のタブを開いたままにしない)
- 動画の再生・配信・録画のソフト
- 今は使っていないほかのゲームのランチャー
- タスクバーの右下に常駐している、使っていないアプリ
ボイスチャットを使いながら遊びたい、攻略を見ながら遊びたい、という方は、閉じるものが無くなります。その場合は、次の章以降で書く「メモリを32GBに増やす」がいちばん効く手になります。

SSDが推奨される理由と、空き容量の落とし穴
公式FAQは、ゲームをSSDにインストールするよう推奨しています。理由は、街を走っている間じゅう、先の景色や建物のデータを読み込み続けるゲームだからです。HDDは読み込みが遅いので、車の速さに景色の読み込みが追いつかず、建物が遅れて出てくる、走っている途中で引っかかる、ということが起きやすくなります。
起動できるかどうかより、走っている間に読み込みが追いつくかどうかが問題です。ポルシェで木をなぎ倒しながら爆走しているのに、景色のほうが遅れてついてくる。それはそれで新しい体験かもしれませんが、たぶん望んでいるのはそれではありません。
ここ、見落としがちです:公式FAQでは、空き容量60GB以上に加えて、解凍時に別途60GBが必要とされています。つまりインストールの途中だけは、合わせて120GBほどの空きが要る計算です。「60GB空いているから大丈夫」と始めると、途中で止まって時間だけ失います。
Steamのページでは空き容量70GBと書かれていて、窓口によって数字が違います。どこから入れるにしても、インストール先のSSDには表の数字よりかなり多めの空きを作ってから始めるのが安全です。大型アップデートのたびにデータは増えていくので、ぎりぎりの空きで入れると、次のアップデートでまた悩むことになります。
もう1つ、公式FAQには、インストールがうまくいかないときは「すべて半角英数字のインストールパス」を選び直すよう書かれています。フォルダー名に日本語が入っている場所に入れようとしていないかも、あわせて確かめてください。
今のデスクトップPCで見直す順番は「メモリ→SSD→グラボ」
何かを買う前に、今のパソコンに何が入っているかを確かめます。Windowsのタスクマネージャーで、表と比べるのに要る情報はほぼそろいます。
- キーボードの Ctrl+Shift+Esc を同時に押して、タスクマネージャーを開く。簡易表示なら「詳細」を押す。
- 「パフォーマンス」を開き、「CPU」の欄で右上に出る名前を確かめる。
- 「メモリ」の欄で、合計の容量と、スロットの使用状況(例:2/4)を確かめる。
- 「ディスク」の欄を順に見て、それぞれがSSDかHDDかを確かめる。
- 「GPU」の欄で、グラフィックボードの名前を確かめ、1章の表の最低・推奨と比べる。
CPUとグラフィックボードが最低ラインを超えているなら、見直す順番はメモリ→SSD→グラフィックボードです。1番目のメモリは、16GBなら32GBへ。スロットに空きがあれば足し、空きが無ければ16GB×2枚などに入れ替えます。2番目のSSDは、NTEがHDDに入っている場合や、SSDの空きが足りない場合に、SSDを増設して移します。3番目のグラフィックボードは、メモリとSSDを整えてもまだ重いときに、RTX 3060クラスを目安に考えます。
注意:メモリにはDDR4やDDR5といった規格があり、規格が違うものは形が合わず使えません。切り欠きの位置が合わないのに押し込むと、メモリやマザーボードのスロットを壊します。買う前に、今のメモリの規格をパソコンの仕様書やメーカーのページで確かめてください。
順番が逆になるのは、グラフィックボードがGTX 1660に届いていない場合です。最低ラインを下回っていると、メモリを増やしても描画そのものが追いつかないので、先にグラフィックボードを考えます。
いちばん悩ましいのは、CPUが第10世代のCore i7-10700に届いていない場合です。CPUの交換は、たいていマザーボードとメモリまで一緒に替えることになり、ほぼ本体の買い替えと同じ話になります。その場合は、部品を足していくより、ゲーミングPCを1台選び直すほうが結果的に安くまとまることもあります。

最低ラインのGTX 1660でどこまで遊べるかは、別のゲームの推奨スペックで考えたことがあります。同じ世代のグラフィックボードを使っている方は、目安の1つとしてどうぞ。
Ver.1.4の配信直後に落ちる・重いときに先に確かめること
ここで、冒頭の「木をなぎ倒す」話に戻ります。Ver.1.4の変更の中で、パソコン屋としていちばん気になったのがここでした。
Ver.1.4では、これまで道路脇の木にぶつかって止められていた車が、勢いで木をなぎ倒して進めるようになる。中国版では、大木を引っこ抜きながら爆走する映像が話題になった。
出典:AUTOMATON「基本プレイ無料『NTE』この5か月で街はどう変わった?」
木が倒れるということは、これまでただの背景だった木が、ぶつかって動く物に変わるということです。動く物が増えれば、そのぶんCPUの計算とメモリの出番が増えるはずで、街なかでテーマパークと新車となぎ倒される木が同時に……と考え始めたところでブレーキをかけます。私が読んだ公式FAQとSteamのページには、Ver.1.4で動作環境が変わるという案内は見当たりませんでした。重くなるかどうかは、配信されてから確かめるしかありません。
そのうえで、アップデート直後に起動しない・落ちる・急に重くなったときは、公式FAQに載っている対処から試すのが近道です。NTE公式サイトのよくあるご質問から、PCに関係するものを抜き出しました。
- ランチャー右上の「ゲーム修復」から「クイック修復」を実行する
- NVIDIAのグラフィックドライバーのバージョンが595.79なら、ドライバーを更新する
- MSI Afterburner(RivaTuner Statistics Server)を入れているなら、アンインストールする
- ゲーム中にブラウザや録画ソフトを閉じ、タスクマネージャーでメモリの使用率を見る
- それでも重いときは、ゲーム内のグラフィック設定を一段下げて様子を見る
上の3つは公式FAQの案内、下の2つは2章の「メモリ渋滞」の確認です。ドライバーの更新とゲーム修復で直るものは、パソコンの性能の問題ではありません。部品を買う前に、ここまでは必ず試してください。

よくある質問
NTEはメモリ16GBでも遊べますか?
最低環境がメモリ16GBなので、起動して遊ぶことはできます。推奨は32GBで、ブラウザやボイスチャットを同時に開くとメモリが足りなくなり、カクつきや強制終了の原因になりやすくなります。まずはゲーム中にほかのアプリを閉じて様子を見て、それでも引っかかるなら32GBへの増設を考えてください。
NTEはHDDにインストールしても大丈夫ですか?
公式はSSDへのインストールを推奨しているので、SSDに入れてください。街を走りながら景色を読み込み続けるゲームのため、HDDでは読み込みが追いつかず、引っかかりが出やすくなります。空き容量は公式FAQで60GB以上、解凍時に別途60GBが必要とされているので、SSDの空きを先に確かめてください。
ノートパソコンでもNTEは遊べますか?
推奨のRTX 3060クラスに近いグラフィックスを積んだゲーミングノートなら、遊べる可能性があります。ただ、ノート用のGPUは同じ名前でもデスクトップ用より電力と冷却の余裕が小さく、性能が低めに出ます。メモリが基板に直付けで増設できない機種もあるので、買う前にメモリの容量と増設できるかを確かめてください。
まとめ
NTEの推奨スペックは、Core i7-12700・RTX 3060(またはRadeon RX 6700)・メモリ32GBです。最低ラインはCore i7-10700・GTX 1660(またはRadeon RX 5600)・メモリ16GBで、公式はSSDへのインストールを推奨し、空き容量は60GB以上に加えて解凍時に別途60GBが必要としています。今のPCが最低ラインを超えているなら、見直す順番はメモリ→SSD→グラフィックボードです。
9月30日からは、ゲームの中で木がなぎ倒されます。その前に、パソコンの中のメモリ渋滞を片付けておく。順番さえ間違えなければ、いちばん安い手から試せます。自分のパソコンに何を足せばいいか分からないという方は、本体ごとご来店いただくか、出張で一緒に中を見ますので、気軽に相談してください。










