
GeForce 621.14 が、米国時間 2026 年 11 月 4 日に公開されました。前の 621.01 に続く、WHQL 版の Game Ready ドライバーです。
動画を見ている途中で画面が止まる。急に真っ黒になる。621.01 を入れてからそうなった方には、関係のある修正が入っています。
ただし、その修正の対象は一部の GeForce RTX 50 シリーズと RTX Spark 搭載 PC です。何が直ったのか、自分のグラボに関係があるのか、入れたあとに前の版へ戻す方法まで、順に見ていきます。
先に結論:GeForce 621.14 は、621.01 に更新したあと一部の RTX 50 シリーズと RTX Spark 搭載 PC で起きていた動画再生のフリーズ・黒画面と、Call of Duty: Modern Warfare 4 の色の不具合を直した版です。リリースノートの「未解決の問題」の欄は N/A(記載なし)です。
その症状が出ている人と、Modern Warfare 4・Hogwarts Legacy の DLSS 5・World of Warcraft: Forever を遊ぶ人には入れる理由があります。RTX 40 シリーズ以前で今なにも困っていないなら、急いで入れる必要は薄い版です。
GeForce 621.14 で直ったこと。621.01 の動画フリーズは誰に関係する?
いちばん気になるのは、621.01 のあとに出ていた動画の不具合だと思います。NVIDIA の英文リリースノートには、こう書かれています。
GeForce 621.01 に更新したあと、一部の GeForce RTX 50 シリーズと RTX Spark で、動画の再生が固まる、または画面が黒くなることがあった問題を修正した。ゲームの修正は Call of Duty: Modern Warfare 4 で色が正しく表示されないことがある問題。未解決の問題は N/A とされている。
出典:NVIDIA「Release 620 Driver for Windows, Version 621.14」リリースノート(PDF・英語)
つまり、動画の修正が効くのは RTX 50 シリーズの一部と RTX Spark 搭載 PC です。RTX 40 シリーズ以前で同じように動画が止まっているなら、621.14 を入れても直るとは限りません。
用語:RTX Spark とは、NVIDIA の GPU を一体にした「RTX Spark N1X」を積んだ PC のことです。ドライバーは Windows 11 の Arm 版向けに別に配られていて、今回の修正の多くはこちらの PC が対象です。
RTX Spark 向けのほかの修正も含めて、直った問題と対象を表にしました。4Gamer.net の記事がまとめている修正の一覧をもとにしています。
| 直った問題 | 対象 |
|---|---|
| 621.01 のあと動画の再生が固まる・画面が黒くなる | 一部の RTX 50 シリーズ、RTX Spark 搭載 PC |
| CoD: Modern Warfare 4 で色が正しく出ない | ゲームの修正(GPU の限定の記載なし) |
| HDR を有効にすると画面が暗いグレースケールで覆われる | RTX Spark 搭載 PC(Graphics driver 32.0.16.2106 使用時) |
| Unreal Engine 5.8 で Hit Lighting にすると落ちる | RTX Spark 搭載 PC |
| SDR から HDR に切り替えると白い線が一瞬ちらつく | RTX Spark 搭載の ASUS ProArt P16 |
| 画面が断続的にちらつく | RTX Spark 搭載の MSI N16 Flip |
| StarTech 製の変換アダプタを通した HDMI 表示が乱れる | RTX Spark 搭載 PC |
HDR のちらつきや暗い表示、UE5.8 のクラッシュは、どれも RTX Spark 搭載 PC の話です。デスクトップの GeForce を使っている人に関係するのは、上の 2 行です。
621.01 で何が変わったかは、前の記事にまとめています。
表の 7 行のうち 5 行は RTX Spark 搭載 PC だけの修正です。数だけ見て「大きな更新だ」と受け取らないほうがよいと思います。

GeForce 621.14 の対応ゲーム。DLSS 5 を使える GPU は限られる
ゲーム側でいちばん大きいのは、Hogwarts Legacy の DLSS 5 対応です。NVIDIA の発表では、対象の GPU がはっきり書かれています。
Hogwarts Legacy では 11 月 5 日から、3D-Guided Neural Rendering を使う DLSS 5 が使えるようになる。対象は GeForce RTX 50 シリーズの GPU とノート PC、RTX Spark 搭載 PC、GeForce NOW Ultimate。
出典:NVIDIA GeForce News「World of Warcraft: Forever」GeForce RTX・RTX Spark Game Ready ドライバーの紹介記事(英語)
11 月 5 日は米国時間です。War Thunder も大型アップデート「Eagle's Shadow」で DLSS 5 に対応します。NVIDIA は「数週間のうちに」としていて、4Gamer.net は 11 月中旬の予定と伝えています。
新作の World of Warcraft: Forever にも対応しました。NVIDIA は描画性能の向上ではなく、RTX Spark 搭載 PC で遊べることを強調しています。
もう 1 本は DOOM: The Dark Ages の無料の大型拡張「Slaughter Mode」です。11 月中の配信予定で、DLSS 4.5 の超解像、Ray Reconstruction、マルチフレーム生成が使えると案内されています。
ここ、見落としがちです:621.14 自体は RTX 20 シリーズや GTX 16 シリーズにも入りますが、DLSS 5 は RTX 40 シリーズ以前では使えません。ドライバーを入れても、Hogwarts Legacy の設定に DLSS 5 が出てこないのはそのためです。
今の PC で DLSS 5 が使えるかどうかは、こちらの記事で詳しく整理しています。
GeForce NOW Ultimate が対象に入っているのは、クラウド側の GPU で動くからです。手元の PC のグラボとは関係がありません。
DLSS 5 のためだけに買い替えるかどうか、私はまだ決めなくてよいと考えています。遊びたいゲームがいつ対応するか、それが分かってからでも間に合います。

自分のグラボは対象?対応 GPU と対応 OS
621.14 を入れられる GPU は次のとおりです。4Gamer.net の記事にある一覧です。
- デスクトップ:GeForce RTX 50・40・30・20 シリーズ、GeForce GTX 16 シリーズ、NVIDIA TITAN RTX
- ノート PC:GeForce RTX 50・40・30・20 シリーズ、GeForce GTX 16 シリーズ、GeForce MX 500・450 シリーズ
- RTX Spark 搭載 PC:RTX Spark N1X(専用のドライバー)
GTX 10 シリーズ以前は一覧にありません。自分の GPU の名前は、タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブで GPU を選ぶと右上に出ます。
ノート PC は、デスクトップとは別のドライバーのページから入手します。NVIDIA のサイトで探すときは、製品の種類で「ノートブック」を選んでください。
メモ:リリースノートでは、対応 OS は Windows 10(バージョン 1803 以降)と Windows 11 です。RTX Spark 搭載 PC 向けのドライバーは Windows 11 用だけが配られています。
メーカー製のノート PC では、メーカーが独自に調整したドライバーが入っていることがあります。NVIDIA の版に入れ替えて不具合が出たときは、メーカーのサポートページにあるドライバーに戻すのが近道です。
入れる前と入れた後に確かめたいこと
入れると決めたら、更新のしかたと、戻し方を先に知っておくと慌てずに済みます。順に書きます。
NVIDIA App か公式サイトから入れる
621.14 は、NVIDIA App か、NVIDIA の公式サイトのドライバーのページから入手できます。NVIDIA の紹介記事も、この 2 つを入手先として案内しています。
念のため、更新の前に Windows の復元ポイントを作っておくと、戻すときの手がかりが増えます。作業中のファイルは保存して、ほかのアプリも閉じておいてください。
前の版に戻す手順
入れて調子が悪くなったときは、前の版に戻せます。NVIDIA のリリースノートが案内している方法は、次のとおりです。
ここ、見落としがちです:デバイスマネージャーの「ドライバーを元に戻す」は使わないでください。前の版のファイルがすべて戻るとは限らないと、NVIDIA がリリースノートで案内しています。デバイスマネージャーからの削除も、NVIDIA はサポート外としています。
- NVIDIA の公式サイトのドライバーのページで、戻したい版(例:621.01)のインストーラーを先にダウンロードしておく。
- Windows の設定 → アプリ → インストールされているアプリ(Windows 10 は「アプリと機能」)を開き、「NVIDIA グラフィックス ドライバー」をアンインストールする。
- PC を再起動する。画面の解像度が低くなっていても、この時点では問題ない。
- 1 でダウンロードしたインストーラーを実行し、前の版を入れる。
戻したあとに NVIDIA App が新しい版を案内してきても、すぐに入れ直す必要はありません。次の版が出て、修正の一覧を見てから決めれば足ります。
更新後に画面が映らない・落ちるときの切り分け
更新の途中は、画面が一瞬消えたり点滅したりします。これはドライバーが切り替わるときの動きなので、インストールが終わるまで待ってください。
終わっても映らないときは、ケーブルを挿している端子を確かめます。グラボ側の端子ではなく、マザーボード側の端子に挿していないかを見てください。
動画だけが止まる場合は、ブラウザーの「ハードウェアアクセラレーション」を一度オフにして試すと、ドライバーとの相性かどうかの見当がつきます。ゲーム中だけ落ちる場合は、まず前の版に戻して同じことが起きるかを見ます。

前の版に戻しても、ブルースクリーンや落ちる症状が続くなら、ドライバー以外を疑う段階です。当店の Google のクチコミにも、原因不明のブルースクリーンが続いて起動しなくなった高性能 PC が直った、という声をいただいています。
電源ユニットやメモリ、グラボ本体の切り分けは、部品を入れ替えて試せる環境がないと難しい作業です。そこまで来たら、ご来店か出張で実機を見せてください。
よくある質問
621.01で動画が固まっていました。621.14を入れれば直りますか?
一部の GeForce RTX 50 シリーズと RTX Spark 搭載 PC なら、直る見込みがあります。NVIDIA は、621.01 に更新したあとこれらの GPU で起きていた動画再生のフリーズ・黒画面を、621.14 で修正したとしています。RTX 40 シリーズ以前で同じ症状が出ている場合や、更新しても直らない場合は、ブラウザーのハードウェアアクセラレーションの設定やケーブル、モニター側も確かめてください。
RTX 4070でもHogwarts LegacyのDLSS 5は使えますか?
使えません。NVIDIA は Hogwarts Legacy の DLSS 5 の対象を、GeForce RTX 50 シリーズの GPU とノート PC、RTX Spark 搭載 PC、GeForce NOW Ultimate としています。RTX 4070 でも 621.14 自体は入れられますが、DLSS 5 の機能は対象外です。
更新して調子が悪くなったら前の版に戻せますか?
戻せます。NVIDIA のリリースノートは、デバイスマネージャーの「ドライバーを元に戻す」ではなく、Windows のアプリの一覧から今のドライバーを削除し、前の版のインストーラーを実行する方法を案内しています。前の版は NVIDIA の公式サイトのドライバーのページから入手できます。
まとめ
GeForce 621.14 は、621.01 のあとに一部の RTX 50 シリーズと RTX Spark 搭載 PC で出ていた動画のフリーズ・黒画面と、Modern Warfare 4 の色の不具合を直した版です。ほかの修正の多くは RTX Spark 搭載 PC 向けで、DLSS 5 も RTX 50 シリーズからです。
入れる前に、タスクマネージャーで自分の GPU の名前を見てください。RTX 50 シリーズで動画が止まっているなら入れる。そうでなければ、戻したい版のインストーラーだけ手元に置いて、次の版を待っても困りません。










