
iOS 27.0.1 と iOS 26.7.1 が、同じ日に公開されました。設定アプリを開いたら、アップデートの候補が 2 つ並んでいる。「どっちが本物?」「両方入れるの?」と、ここで指が止まった方も多いはずです。2 つ並ぶこの「分かれ道アップデート」、一瞬だけ詐欺の画面を疑いたくなります。
中身は、iOS 27.0.1 が iPhone 18 Pro の再起動やタッチが効かなくなる不具合の修正、iOS 26.7.1 が攻撃に悪用された可能性のある脆弱性の修正です。この記事では Apple の公表内容を整理して、自分の iPhone がどちらを入れればいいかを確かめる手順までまとめます。
先に結論:いま iOS 27 を使っている iPhone は iOS 27.0.1 を、iOS 26 のままの iPhone は iOS 26.7.1 を入れます。どちらも Apple の正規の更新で、両方を入れる必要はありません。
iOS 26 のまま使う方は、悪用の報告がある脆弱性(CVE-2026-86950)の修正が入った 26.7.1 を早めに入れてください。更新の前には iCloud かパソコンにバックアップを取ります。
iOS 27.0.1 と iOS 26.7.1 が同じ日に出た理由

Apple は 2026 年 9 月 28 日(米国時間)に、iOS 27.0.1/iPadOS 27.0.1 と、iOS 26.7.1/iPadOS 26.7.1 を公開しました。日本では 29 日に各メディアが伝えています。2 つ出た理由は単純で、iOS 27 に上げた人向けと、iOS 26 にとどまっている人向けの、系列の違う修正を同時に出したからです。
新しい iOS が出ても、Apple はしばらく一つ前の系列にもセキュリティ修正を出します。上げるかどうかは持ち主が選べる。その結果、同じ日に「27 の修正」と「26 の修正」が並ぶ、というのが今回の分かれ道の正体です。
| 項目 | iOS 27.0.1 | iOS 26.7.1 |
|---|---|---|
| 入れる人 | iOS 27 を使っている | iOS 26 のまま使っている |
| 主な中身 | 不具合の修正 3 件 | 脆弱性の修正 |
| 公表された CVE | なし | CVE-2026-86950 |
| iPhone の対象 | iPhone 11 以降 | iPhone 11 以降 |
| 公開日 | 2026 年 9 月 28 日(米国時間) | 2026 年 9 月 28 日(米国時間) |
表のとおり、iPhone の対象機種はどちらも iPhone 11 以降で同じです。違いは機種ではなく、今どちらの系列を使っているかだけです。

iOS 27.0.1 で直る3つの不具合|iPhone 18 Pro の再起動とタッチ不能
iOS 27.0.1 は、iOS 27 が出てから最初の修正アップデートです。Apple のセキュリティ情報のページでは「公表された CVE エントリーはない」とされていて、中身は不具合の修正です。直るのは次の 3 つです。
- iPhone 18 Pro/Pro Max で、Face ID の認証に失敗すると予期せず再起動することがある
- 一部の iPhone 18 Pro/Pro Max で、特定の照明の下で f/1.48 の 2 倍撮影をすると、写真に色のアーティファクト(本来ない色のにじみ)が出ることがある
- 通知センターとコントロールセンターを同時に開くと、タッチスクリーンが反応しなくなることがある
iOS 27.0.1/iPadOS 27.0.1 は、iPhone 18 Pro/Pro Max の Face ID 失敗時の再起動、2 倍撮影時の色のアーティファクト、通知センターとコントロールセンターを同時に開いたときのタッチ不能を修正する。公表された CVE エントリーはなく、自動アップデートか、設定の[一般]-[ソフトウェアアップデート]から入れられる。
出典:窓の杜「Apple、「iOS 27.0.1」「iPadOS 27.0.1」を公開」
1 つ目と 2 つ目は iPhone 18 Pro/Pro Max の話ですが、3 つ目のタッチが効かなくなる問題は機種の限定が書かれていません。iOS 27 に上げたほかの iPhone で、画面の上から引き下ろしたあとに操作を受け付けなくなった覚えがある方も、27.0.1 の対象と考えてよさそうです。
ちなみに、Face ID に失敗すると再起動する、という症状は、持ち主から見るとほぼ故障です。顔を向けたら落ちる。もう一回向けたら、また落ちる。顔認証に人格を否定されている気分になりますが、これはソフトの不具合として Apple が認めて直したものです。


iOS 26.7.1 のゼロデイ脆弱性 CVE-2026-86950 とは?
もう一方の iOS 26.7.1 は、急ぎのセキュリティ修正です。直したのは CoreGraphics(画像や文書を画面に描く iOS の部品)にあった脆弱性で、識別番号は CVE-2026-86950。細工されたファイルを開いて処理するだけで、勝手にプログラムを動かされるおそれがありました。
用語:ゼロデイ脆弱性とは、修正版が出る前から攻撃に使われていた(または使われた可能性がある)ソフトの欠陥のことです。修正が出た日を 0 日目と数えて、それより前から狙われていたことからこう呼ばれます。
CoreGraphics の範囲外書き込みの問題で、不正に細工されたファイルを処理すると任意のコードが実行されるおそれがある。境界チェックを改善して対処した。Apple は、iOS 27 より前のバージョンで、この問題が特定の個人を標的とした極めて高度な攻撃に悪用された可能性があるという報告を把握している。報告者は Meta Product Security。
出典:Apple サポート「iOS 26.7.1 および iPadOS 26.7.1 のセキュリティ情報」
ここで大事なのは、Apple が言っていることと、言っていないことを分けて読むことです。言っているのは「iOS 27 より前のバージョンで」「特定の個人を狙った」「悪用された可能性がある報告がある」の 3 点。どんな人が狙われたのか、どんなファイルが使われたのか、日本で被害があったのかは書かれていません。
「特定の個人を標的」と聞くと、自分は関係ないと思いたくなります。ただ、一度公表された欠陥は、ほかの攻撃者にも手口の手がかりになります。修正版が出た後は、狙われる範囲が広がることはあっても狭まることはありません。……と、ここから先は推測の話になるので止めます。やることは「26 のまま使うなら 26.7.1 を入れる」だけです。
メモ:同じ脆弱性の修正は iPad(iPadOS 26.7.1)や Mac(macOS Tahoe 26.7.1、macOS Sequoia 15.8.1)にも出ています。iPad の対象は iPadOS 26.7.1 が iPad(第 8 世代)以降、iPadOS 27.0.1 が iPad(第 9 世代)以降で、iPhone と違って対象の範囲が少しずれています。
自分のiPhoneはどっちを入れる?確かめる手順
確かめ方は 1 分で終わります。今のバージョンを見て、ソフトウェアアップデートの画面に出ている候補を選ぶだけです。
ここ、見落としがちです:iOS 26 のままの iPhone では、ソフトウェアアップデートの画面に、iOS 26.7.1 とは別に iOS 27 への更新も並んで出ることがあります。ボタンを取り違えて iOS 27 に上げると、後から 26 に戻すのは簡単ではありません。26 のまま使いたい方は、数字を確かめてから押してください。
- 設定アプリを開き、[一般]→[情報]の「iOS バージョン」を見る。27 で始まれば iOS 27 系、26 で始まれば iOS 26 系。
- [一般]→[ソフトウェアアップデート]を開く。
- iOS 27 系なら「iOS 27.0.1」を選ぶ。iOS 26 系で 26 のまま使うなら「iOS 26.7.1」を選ぶ。
- 「ダウンロードしてインストール」をタップし、画面の案内に従う。
- 終わったら、もう一度[一般]→[情報]でバージョンが変わったかを確かめる。

Apple のサポートページでも、複数のアップデートがある場合は画面に複数のバージョンが出て、どれにするか選べると案内されています。自動アップデートを有効にしている方は、何もしなくても入ることがあります。その場合も手順 1 と 5 でバージョンだけは確かめておくと安心です。
更新前の準備と、更新後もおかしいとき
今回はどちらも小さな修正アップデートですが、準備は大きな更新のときと変わりません。Apple のサポートページが挙げているのは、バックアップ、電源への接続、Wi-Fi への接続の 3 つです。
- iCloud かパソコンで、バックアップを取った
- 充電器につないだ
- Wi-Fi につながっている
- 空き容量が足りないと出たら、案内どおりアプリを一時的に取り除いて進める(アプリは後で自動で戻る)
- Apple ID(Apple アカウント)のパスワードが分かる
更新したのに再起動を繰り返す、タッチが効かない、リンゴマークから進まない。そうなったときは、まず 1 度だけ強制再起動を試します。それでも同じなら、何度も初期化を試す前に、写真や連絡先などのデータを逃がせる状態かを先に考えてください。更新が終わらないときの状態別の見分け方は、下の記事にまとめています。
ソフトの不具合なのか、部品の故障なのかは、手順を踏めばかなり絞り込めます。バックアップが取れないまま動かなくなった場合は、ご来店か出張で端末を見せていただければ、データを残す方向で順番を一緒に考えます。

よくある質問
iOS 27.0.1 と iOS 26.7.1、どちらを入れればいいですか?
今 iOS 27 を使っていれば iOS 27.0.1、iOS 26 のまま使っていれば iOS 26.7.1 を入れます。設定の[一般]→[情報]でバージョンを確かめ、[ソフトウェアアップデート]に出る候補から選んでください。両方を入れる必要はありません。
iOS 27.0.1 を入れると何が直りますか?
iPhone 18 Pro/Pro Max で Face ID の認証に失敗すると再起動する問題、特定の照明の下で 2 倍撮影をすると色のアーティファクトが出る問題、通知センターとコントロールセンターを同時に開くとタッチが効かなくなる問題の 3 つです。公表された CVE(セキュリティ修正)は含まれていません。
iOS 26 のまま使っていても大丈夫ですか?
iOS 26.7.1 を入れれば、今回悪用の報告があった脆弱性 CVE-2026-86950 は修正されます。Apple は iOS 27 より前のバージョンで悪用された可能性があるとしているので、26 のまま使うなら 26.7.1 を早めに入れてください。
まとめ
iOS 27.0.1 は iOS 27 を使っている人向けの不具合修正で、iPhone 18 Pro の Face ID 失敗時の再起動や、タッチが効かなくなる問題を直します。iOS 26.7.1 は iOS 26 にとどまる人向けで、攻撃に悪用された可能性のある CoreGraphics の脆弱性 CVE-2026-86950 を直します。
分かれ道アップデートに見えて、選び方は「今の系列の数字が続くほう」の一つだけです。バックアップを取ってから、画面の数字を確かめて押してください。更新のあとも調子が戻らないときは、ご来店か出張で気軽に相談してください。










