
先に結論から書きます。「ぷらら光からドコモ光に切り替えたら、ネットもひかり電話も使えなくなった」というトラブルは、機械の故障ではありません。ほとんどの場合、原因は契約手続きの側にあります。
そして、これは一部の運の悪い人に起きている偶発事故でもありません。いま全国のぷらら光ユーザー全員が、順番にこの手続きの前を通らされています。ご本人が望んだかどうかにかかわらず、です。
当店にも「親の家のネットと電話が両方止まった」というご相談が届くようになりました。そして毎回、私はこう言うことになります。
——すいません、これ、私が行っても直せません。
パソコン修理屋が「直せません」と最初に言う記事なんて、営業的にどうなんだという話ですが、事実なので仕方ない。ただし「直せない」だけで終わらせるつもりはありません。直し方を知っている場所はどこか、そこに何を伝えれば動いてくれるのか、そしてこの混乱に便乗してくる電話をどう見分けるか。そこまで含めて書きます。長くなります。よろしくお願いします。
この記事の結論を先に3つ
1
ぷらら光は2026年5月から順次ドコモ光へ統合され、2027年3月31日に提供終了します。放置すると回線が止まります。「使えなくなる」は今回に限っては本当の話です。
2
ひかり電話などをNTT東日本・西日本と直接契約している方は、ご自身での「情報開示承諾」の手続きが必要です。これが完了しないと、統合の対象外になります。
3
切替の途中で止まった場合、ONUのランプが正常でも復旧しません。連絡すべきは修理屋ではなくドコモ光・ぷらら・NTT東日本の三者です。順番と聞くべき内容は本文で。
その日、ランプはほとんど「正常」だった
最初に、実際にどんな状態になるのかを書きます。ここが今回いちばん厄介なところだからです。
高齢のご夫婦のお宅。ある日を境に、インターネットが繋がらなくなりました。同時に、固定電話(ひかり電話)も使えません。かけられないし、かかってこない。
ご家族が心配して壁際の機械——NTTのホームゲートウェイ、PR-500KIという型番の箱を確認します。真っ黒に沈黙していれば、まだ話は簡単でした。ところが、ランプはかなり点いているのです。
| ランプ | 状態 | 意味するところ |
|---|---|---|
| 光回線 | 緑点灯 | 光信号は届いている。光ファイバーは生きている |
| 認証 | 緑点灯 | 装置は正常に動作している |
| 電源 | 緑点灯 | 給電されている |
| アラーム | 消灯 | 装置障害の表示は出ていない |
| ひかり電話 | 消灯 | ひかり電話が利用できる状態になっていない |
| 登録 | 消灯 | ひかり電話の設定情報が入っていない |
| PPP | 消灯 | PPPoE接続が確立していない(※後述) |
光は届いている。装置も生きている。異常ランプも点いていない。それなのに、ネットも電話も使えない。
私はこの状態に勝手に名前をつけています。「無故障停止」です。壊れていないのに止まっている。機械としては何ひとつ悪くないのに、生活としては完全に停止している。工具も部品もドライバーも、この状態には一切効きません。
修理屋の立場で言うと、この「無故障停止」がいちばん厄介です。ハードの故障なら交換すれば直る。設定ミスなら直せる。でも契約情報の不一致は、電話でしか直せないんです。しかもその電話が、ひかり電話だと止まっているという。
ランプの正しい読み方
ネットで「PR-500KI ランプ」と調べると、けっこう不正確な説明が出てきます。ここを間違えると、余計な作業に何時間も持っていかれます。
誤解その1:UNIランプは「LANケーブルのランプ」ではない
いちばん多い誤解がこれです。UNI(またはUNIN)ランプが消えていると「LANケーブルが抜けているのでは」「ルーターとの接続がおかしいのでは」と思ってしまいがちですが、違います。
PR-500シリーズのUNIランプは、内蔵されているONU機能が使える状態かどうかを示すランプです。パソコンやルーターとの間のLANケーブルとは関係がありません。
つまり、こういうことです
UNIランプが消えているとき、LANケーブルを差し替えても点きません
別のケーブルに交換しても、パソコンを直結しても点きません
ここを疑って配線を触り続けると、本当に必要な連絡が丸一日遅れます
私自身、昔このランプの意味を取り違えて、お客様のお宅でLANケーブルを3本試したことがあります。もちろん何も変わりませんでした。ケーブル代と時間と、私の面目を失いました。あのとき失ったものは戻ってきません。
誤解その2:PPPランプが消えていても、異常とは限らない
これも重要です。PPPランプは「PPPoEという方式でプロバイダに接続できているか」を示します。消えていれば繋がっていない——と言いたいところですが、近年は消灯が正常なケースがかなり多いのです。
理由は2つあります。ひとつは、いまの主流であるIPoE(IPv6での接続方式)を使っている場合、PPPoE接続そのものを使わないため、PPPランプは点きません。もうひとつは、市販のWi-Fiルーターを別につないでいて、そちら側でPPPoE接続をしている場合。この場合もホームゲートウェイのPPPランプは消えたままです。
つまり、PPPランプの消灯だけでは何も断定できない。「PPPが消えてるから故障だ」と書いてあるページを見かけたら、その先は少し疑って読んでください。
いちばん雄弁なのは「登録」ランプ
では今回のようなケースで、いちばん多くを語ってくれるランプはどれか。「登録」ランプです。
| 登録ランプ | 意味 |
|---|---|
| 緑点灯 | ひかり電話の設定が完了している(正常) |
| 緑点滅 | ひかり電話の設定処理中 |
| 消灯 | ひかり電話の設定がされていない |
| 赤点灯・赤点滅 | ひかり電話の設定に失敗している |
ひかり電話の設定情報というのは、宅内で人間が打ち込むものではありません。回線の向こう側から、契約情報にもとづいて自動的に降りてくるものです。だから登録ランプが消えているということは、こういう意味になります。
この回線に対して、
ひかり電話を使わせる情報が
まだ降りてきていない
ひかり電話を使わせる情報が
まだ降りてきていない
宅内には原因がない。光は届いている。装置も生きている。足りないのは、契約側の処理だけ。これが「無故障停止」の正体です。
なぜ「壊れていないのに使えない」が起きるのか
ここからは、その契約側で何が起きているのかを説明します。少し込み入っていますが、ここを理解しているかどうかで、電話をかけたときの解決スピードが全然違います。
まず大前提。皆さんの家に来ている光ファイバーは1本です。壁から出ている線も1本。機械も1台。だから「契約も1つ」だと思ってしまう。ここが最大の落とし穴です。
実際には、こうなっています。
第1層
光ファイバーの設備そのもの
電柱から家まで引かれている物理的な回線。これはNTT東日本(北海道はこちら)の設備です。ぷらら光もドコモ光も、この同じ設備を借りて提供されています。
▼
第2層
光コラボ事業者との契約
お客様が毎月お金を払っている相手。ぷらら光であればドコモ(旧NTTぷらら)、ドコモ光でもドコモ。同じ設備の上で、契約だけが乗り換わるのが「事業者変更」です。
▼
第3層
ひかり電話などの付加サービス
ここが曲者です。ひかり電話やフレッツ・テレビは、NTT東日本と「直接」契約しているケースがあります。つまり第2層とは別の契約として、独立して存在しています。
この三層が全部揃って初めて、いつも通りネットが使えて、いつも通り電話が鳴ります。ところが乗り換えのときには、この三層が別々のスピードで動きます。
第2層だけ先に進んで、第3層が置いていかれる。あるいは第2層の受付が止まっていて、前の契約だけが終わってしまう。そうすると——光は届いているのに、使えない。設備は生きているのに、契約が宙に浮く。
事業者変更の基本ルール(覚えておくと強い)
光コラボ同士の乗り換えには「事業者変更承諾番号」が必要です(工事は原則不要)
この番号には有効期限があり、発行日から15日間です。切れたら取り直しになります
ひかり電話などNTTと直接契約しているサービスがある場合、別途「情報開示承諾」の手続きが必要です
情報開示承諾は、原則として乗り換え先への申し込みより前に済ませておくものです
つまり、ここまでで詰まる要素が最低でも3つあります。番号の期限、申込区分、情報開示。このうちどれか1つでも欠けると、手続きは静かに止まります。止まったことは誰も教えてくれません。気づくのは、ネットと電話が使えなくなったときです。
そもそも、なぜ突然ドコモ光にさせられるのか
ここで多くの方が抱く疑問。「うちは別に乗り換えたいなんて言ってない」。
これは、そのとおりなんです。今回の件は、利用者側が望んで始まった話ではありません。
ドコモは2025年11月26日、公式のお知らせで「ぷらら光」を「ドコモ光」および「OCN インターネット」へ統合すると発表しました。開始は2026年5月から順次。光回線サービスの部分はドコモ光へ、プロバイダの部分はOCN インターネットへ、それぞれ移されます。
背景にあるのはNTTグループの再編です。ドコモの中に似たような光回線サービスが複数存在する状態を、一本化する。会社の都合としては合理的です。ただ、その合理性を引き受けるのは利用者のほうです。
押さえておくべき日付
| 時期 | 何が起きるか |
|---|---|
| 2025年11月26日 | ドコモが統合を正式発表 |
| 2026年5月〜 | 順次、ドコモ側で統合の手続きが開始される |
| 統合前後 | 郵便・メールで複数回にわたり案内が届く |
| 2027年3月31日 | この日までに対応しない場合、ぷらら光の提供は終了 |
料金は上がります
統合後は「ドコモ光 タイプA 2年定期利用契約」への移行となり、月額料金が変わります。報道されている金額はこうです。
| タイプ | ぷらら光 | ドコモ光へ移行後 |
|---|---|---|
| 戸建て | 5,280円 | 5,720円 |
| 集合住宅 | 3,960円 | 4,400円 |
ドコモのスマホを使っている方は「ドコモ光セット割」で今より安くなる場合もある、とされています。逆に言えば、ドコモのスマホを使っていない方は、素直に値上がりになる可能性が高いということです。ここは案内の中でいちばん目立たない書かれ方をする部分なので、ご自身の請求で必ず確認してください。
そして、ひかり電話を使っている方への重要な話
ここが今回いちばんのポイントです
ひかり電話やフレッツ・テレビなど、NTT東日本・NTT西日本と直接契約している付加サービスを利用している場合、統合後も継続して使うには、NTT東西からドコモへ契約情報を開示することについて、お客様ご自身での承諾手続きが必要です。
この承諾が完了しないと、ぷらら光からドコモ光への事業者変更手続きができず、統合の対象外になります。そして統合の対象外のまま2027年3月31日を迎えると、ぷらら光は終了します。
お気づきでしょうか。いちばん手続きが複雑になるのは、固定電話を使っている世帯です。そして固定電話を今も現役で使っている世帯というのは、多くの場合、高齢のご家庭です。
ネットの調子が悪いだけなら、まだ我慢もできます。でも固定電話が止まると、話が変わります。病院からの連絡、地域の連絡網、離れて暮らす家族との連絡。いちばん連絡手段を必要としている人から、いちばん先に連絡手段が消える。制度としてそうなってしまっている、という話です。
誰かが悪意でやっているわけではないんです。ドコモも案内を複数回送ると言っている。制度も一応整っている。それでも、届いた封筒を開けて「情報開示承諾」という言葉を理解できるかどうか——そこに全部かかっているのが、しんどいところだなと思っています。
少しだけ深い話をさせてください
ここで一度、目の前のトラブルから離れます。なぜこんなことになっているのか、という話を少しだけ。
2015年、NTT東西が光回線の卸売を開始しました。これによって生まれたのが「光コラボレーション」です。いろいろな会社が、NTTの回線を借りて、自社ブランドの光回線サービスを売れるようになった。
このとき最大の売り文句が何だったか。「わかりやすさ」でした。
それまでは、回線はNTT、プロバイダは別会社、請求も別々、問い合わせ先も別々。これが「回線もプロバイダも一体、請求も一本、窓口も一つ」になる。実際に便利でしたし、当時この仕組みが最も響いたのは、「難しいことはよくわからない」と感じていた層です。つまり、まさに高齢のご家庭です。
そして10年が経ちました。いま起きているのは、その一体化された契約が「解体されて別の一体に組み直される」局面です。組み直しの瞬間だけは、隠されていた層構造が全部むき出しになります。回線はNTT、契約はコラボ事業者、ひかり電話はNTT直接契約。10年間ずっとそこにあったのに、誰も意識しなくてよかった三層が、この瞬間だけ全員に立ちはだかる。
「わかりやすさ」を買った人が、10年後にいちばん複雑な手続きを引き受ける。これは誰かの手抜きではなく、たぶん仕組みの構造そのものが持っていた性質です。便利さの前払いに対する、後払いの請求書みたいなものだと私は思っています。
……と、ここまで書いておいてなんですが、この話を続けると通信業界論になって記事が3倍になるのでやめておきます。私は業界の評論家ではなく、苫小牧でパソコンを直している人間なので。目の前の困りごとに戻ります。
止まってしまったときの、確認手順
実際に「ネットも電話も使えない」状態になってしまった場合の動き方です。順番が大事なので、その通りに書きます。
まず、連絡手段を確保する
最初にこれです。ひかり電話が止まっている状態では、その電話から問い合わせができません。携帯電話、あるいはご家族の電話を用意してください。案外ここで詰まります。
手元に用意しておくもの
電話をかける前に、これを机の上に
CAFから始まるお客さまID(開通のご案内などに記載)
契約者ご本人の氏名(ご本人が電話に出られる状態が理想です)
回線の設置場所住所
ひかり電話の電話番号
NTT東日本への支払い方法(請求書やカード明細で確認できます)
ぷららから届いた統合の案内書類一式
ONUのランプの状態をスマホで撮った写真
特に最後のランプ写真は、口頭で説明するより圧倒的に速いです。「登録ランプが消えています」と言えるだけで、話が2段階飛びます。
手順
1
ドコモ光に、申込区分を確認する
最優先はここです。「新規契約」ではなく「事業者変更」として登録されているか。回線ID(CAF番号)に正しく紐付いているか。承諾番号が登録されているか。開通予定日はいつか。ひかり電話の番号を継続する登録になっているか。
2
NTT東日本の情報開示承諾が済んでいるか確認する
ひかり電話を使っている場合の必須手続きです。まだなら、NTT東日本のWeb手続きまたは電話で承諾を行います。契約者ご本人による手続きが必要です。ここが抜けていると、他が全部揃っていても前に進みません。
3
承諾番号の有効期限を確認する
事業者変更承諾番号は発行日から15日間で失効します。期限切れの番号では手続きできません。切れていたら取り直しですが、取り直しただけでは復旧しません。取った番号がドコモ側に正しく登録されて初めて動きます。
4
ぷらら側の契約状態を確認する
見落とされがちですが重要です。ドコモ光が開通する前に、ぷらら光が先に停止していないか。これが起きていると、どちらの事業者にも属さない空白期間が生まれます。ネットも電話も止まる典型パターンです。
5
開通処理の完了を確認してから、機器を再起動する
順序が大事です。契約側が終わっていないのに何度再起動しても、状況は1ミリも変わりません。完了の回答を得てから、ホームゲートウェイと接続ルーターの電源を切り、5分ほど待って、ホームゲートウェイから先に電源を入れます。
6
登録ランプとひかり電話ランプの点灯を確認する
この2つが緑に点灯したら、契約情報が正しく降りてきた証拠です。ここまで来て初めて、宅内側(接続設定やWi-Fi)の話に進む価値が出ます。逆に言えば、それまでは宅内をいくら触っても意味がありません。
電話で伝える内容の、そのまま使える文例
高齢のご本人が電話をかける場合、この文章を紙に印刷して読み上げるだけでも全然違います。空欄を埋めてお使いください。
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ぷらら光からドコモ光への事業者変更の件でご連絡しました。現在、インターネットとひかり電話の両方が使えない状態です。お客さまIDは「CAF_______」です。ホームゲートウェイのランプは、光回線と認証が点灯していますが、ひかり電話と登録のランプが消えています。
確認していただきたいのは3点です。ひとつ、申込区分が「新規契約」ではなく「事業者変更」として登録されているか。ふたつ、ひかり電話の移行処理と、NTT東日本の情報開示承諾が反映されているか。みっつ、開通予定日はいつになっているか。よろしくお願いします。
確認していただきたいのは3点です。ひとつ、申込区分が「新規契約」ではなく「事業者変更」として登録されているか。ふたつ、ひかり電話の移行処理と、NTT東日本の情報開示承諾が反映されているか。みっつ、開通予定日はいつになっているか。よろしくお願いします。
「登録ランプが消えている」という一言が入るだけで、相手も宅内故障の切り分けを飛ばして契約側の確認に入ってくれます。専門用語をひとつ正しく使うだけで、たらい回しが一段減ります。
ここからが本題かもしれません。「本物の狼」が来てしまった
さて、ここまでは技術と手続きの話でした。ここからは、私がこの記事をどうしても書きたかった理由の話をします。
当店ではこれまで、こういうご相談を何度も受けてきました。
「電話がかかってきて、今の回線が使えなくなるから乗り換えが必要だと言われた」
そのたびに、私は自信を持って答えていました。「それ、たいていウソですよ」と。
実際そうでした。国民生活センターにも同種の相談が長年寄せられています。2026年7月1日に公表された注意喚起では、光回線サービスのトラブル相談のうち電話勧誘によるものが約6割を占め、内容としては次のようなものが挙げられています。
実際に寄せられている相談の内容
契約中の事業者の手続だと思ったら、別の事業者との契約になっていた
契約中の事業者のサービスが使えなくなるので乗り換えが必要と言われて契約したが、そのような事実はなかった
安くなると思って契約したら、覚えのないオプションが付いていて高くなった
報道によれば、この種のトラブル相談の約3割が70歳以上です。狙われている、と言って差し支えないと思います。
そして今回、何が起きたか。
今度は、本当に
使えなくなるんです
使えなくなるんです
オオカミ少年の話は、最後に本物の狼が来ます。あの話がずっと怖いのは、狼が来たことではなく、来たときに誰も信じてくれないことでした。
いま起きているのは、まさにそれです。「ぷらら光は使えなくなります」という文章は、2026年においては真実です。ドコモの公式発表に、そう書いてあります。だから、この本物の案内を「またあの詐欺電話か」と捨ててしまう人が出ます。そして同時に、この本物のニュースに便乗した勧誘電話も必ず増えます。
本物と偽物が、初めて同じ言葉を喋り始めた。これが今回いちばん危険なところだと、私は思っています。
見分け方は「言っている内容」ではなく「手続きの形」
内容で見分けようとすると、もう無理です。どちらも「ぷらら光は終わります」と言うからです。見るべきは、手続きの形式です。
| 確認点 | 本物の統合案内 | 警戒すべき勧誘 |
|---|---|---|
| 連絡方法 | 郵便やメールで複数回、段階的に届く | いきなり電話一本で、その場で決めさせようとする |
| 移行先 | ドコモ光/OCN インターネット | 聞いたことのない社名が出てくる |
| 急かし方 | 2027年3月末までの猶予が明記されている | 「今日中に」「今なら無料」と期限を切ってくる |
| 書面 | 公式サイトで内容を確認できる | 書面を見る前に返事を求めてくる |
| 工事費 | 事業者変更なので原則、回線工事は不要 | 室内工事費として数万円が出てくる |
電話勧誘で契約する場合、書面は2種類交付されます
電気通信事業法により、事業者には「重要事項説明書」と「契約書面」の交付義務があります。口頭の説明だけで契約が成立して、書面が何も来ないというのは正常ではありません。書面が届いたら、社名・サービス名・月額・オプションの有無を必ず読んでください。
それでも契約してしまったときの逃げ道
間違えて契約してしまっても、8日間は引き返せます。
光回線サービスは電気通信事業法の「初期契約解除制度」の対象です。契約書面を受け取った日(サービス提供開始日のほうが遅い場合はその日)から起算して8日を経過するまでの間は、事業者の合意がなくても、書面で契約を解除できます。違約金は発生しません。
ただし、解除までの期間に発生したサービス利用料、工事費、事務手数料などは請求される場合があります。「全部なかったことになる」制度ではありません。それでも、契約が続くよりは圧倒的にマシです。
おかしいと思ったら、迷わずここへ
消費者ホットライン 188(いやや!)……最寄りの消費生活センターにつながる全国共通の番号です
解除したい場合は、まず契約先の事業者へ速やかに申し出てください
迷っている段階でも相談して構いません。契約前に相談するのがいちばん傷が浅いです
私が今回いちばん怖いと思っているのは、「本物の案内を無視した人」と「偽物の勧誘に乗った人」が、同時に大量に出ることです。前者は2027年3月末に回線が止まり、後者は身に覚えのない契約を抱える。どちらも、本人の不注意というより、状況が悪すぎる。
離れて暮らすご家族に、お願いしたいこと
最後に、この記事をいちばん読んでほしい方に向けて書きます。実家に高齢のご両親が住んでいて、固定電話が現役の方です。
これから2027年3月末までの間に、実家に統合の案内が届きます。というより、もう届き始めています。そして、こういう封筒はだいたい「あとで見る」の山に入ります。
いま、やっておくと効くこと
実家の光回線がぷらら光かどうかを確認する(請求内容か、届いている封筒で分かります)
ひかり電話を使っているかを確認する。使っているなら情報開示承諾の手続きが必要な世帯です
CAFから始まるお客さまIDを控えて、自分のスマホにも保存しておく
ONUのランプの「正常なときの写真」を撮っておく。異常時の比較対象として最強です
ひかり電話が止まったときの予備の連絡手段を決めておく(携帯、近所の方、など)
「回線の話の電話が来たら、返事をせずに一度こちらに聞く」と約束しておく
通信関係の封筒は捨てずに取っておいてもらう。中身が分からなくても、取っておくだけでいいと伝える
最後の項目、地味ですがかなり効きます。「読んで理解して」はハードルが高い。「捨てないで取っておいて」なら、誰でもできます。そして書類さえ残っていれば、後からいくらでも取り返せます。
そして、いちばん大事なこと。ひかり電話が止まるかもしれない、という発想を持っておいてください。実家に電話がつながらないとき、私たちはまず「出かけているのかな」と思います。「回線の契約手続きが宙に浮いているのかもしれない」とは、まず思いません。でも2026年から2027年にかけては、その可能性が現実にあります。
まとめ:無故障停止は、電話でしか直せない
長い記事になりました。要点をもう一度だけ。
この記事の要点
1
ぷらら光は2027年3月31日に終了。何もしないと止まります。ひかり電話利用世帯は情報開示承諾が必須です
2
切替中に止まった場合、ランプが正常でも復旧しません。登録ランプの消灯は契約側のサインです
3
UNIランプはLANケーブルとは無関係。配線を触っても点きません。PPP消灯も異常とは限りません
4
連絡先はドコモ光・ぷらら・NTT東日本の三者。三者の状態が一致しないと開通しません
5
今回に限り「使えなくなる」は本当。だからこそ便乗した勧誘に注意。おかしいと思ったら188へ
「無故障停止」は、修理では直りません。ドライバーもピンセットもエアダスターも、契約情報の前では無力です。私の商売道具は、この場面ではまったく役に立ちません。
それでも、こうして書くことはできます。ランプの意味を正しく知っていること、電話で言うべき一言を持っていること、そして本物と偽物を形で見分けられること。この3つは、道具がなくても持ち歩けます。
壊れていないのに使えない、というのは本当に理不尽です。そして今回それが、いちばん困る人のところに集中して起きる。この記事が、どこかの実家の固定電話をひとつでも守れたらいいなと思って書きました。伝えたいことは書きました。
まずはご相談から
「実家の回線がどうなっているか分からない」「届いた案内の意味が分からない」「ランプの写真を見てほしい」——そんな段階でも構いません。契約そのものは私たちでは動かせませんが、いまどこで止まっているのか、どこへ何を伝えればいいのかを一緒に整理することはできます。ランプの写真を撮って、LINEで送っていただくのがいちばん早いです。
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ピシコ(苫小牧)/ LINEのメッセージは24時間受付、返信は月〜土 9:30〜19:00
店頭へのお持ち込みもお気軽にどうぞ
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この記事で確認した情報の出典
・NTTドコモ「【重要】『ぷらら光』の『ドコモ光』および『OCN インターネット』へのサービス統合について」(2025年11月26日)
・NTT東日本「事業者変更に伴うNTT東日本とのオプションサービスご契約にあたり、ご確認いただきたい事項」/情報開示承諾のお手続き
・NTT西日本「事業者変更とは」(事業者変更承諾番号の有効期限について)
・国民生活センター「光回線サービスの電話勧誘トラブルが増えています!」(2026年7月1日公表)
・総務省「電気通信事業法改正に伴う電気通信事業の利用者保護に関する省令等の整備」(初期契約解除制度)
※料金・日程等は記事作成時点(2026年7月)の公表情報です。手続きの詳細は必ず各事業者の最新の案内をご確認ください。















